- Q
マンションの購入を考え、自分で調べていたのですが、よく分からないので教えてください。変動金利と10年固定金利がありますが、違いを教えてください。
(30代男性)山口京子 プロフィール
ファイナンシャルプランナー。テレビ、ラジオに多数出演。
新婚当初年収200万円台、その後、東京で戸建てを購入。
2年で住宅ローン完済費用を貯める!著書「お金持ち名古屋人八つの習慣」他。 -
A変動金利は半年ごとに金利が見直され、10年固定金利はその名の通り10年間、金利が変わりません。それぞれ特徴がありますので、自分のライフプランにあった金利タイプを選んでください。
変動金利のポイントは「5年ルール」と「125%ルール」
いろいろな金利タイプの中で、一般的に一番金利が低いのが「変動金利」。歴史的な低金利が続いているので、金利が低いうちに多くの元本を返せます。変動という名の通り、半年ごとに金利が見直されます。金利が下がれば返済額が減り、金利が上がれば返済額も増えます。
でも実際は、半年ごとに住宅ローン返済額が変わったら、家計管理が大変なので、一般的に『5年間は返済額が変わらない』という「5年ルール」があります。また、一般的に5年後は、どんなに金利が上昇していても『返済額は1.25倍しか上がらない』という「125%ルール」があるので、10万円の返済額なら、5年間は10万円、5年後の上限は12万5,000円です。
とてもお得に見えますが、払うべき利息をおまけしてくれるわけではなく、金利が上がれば利息を多く払い、元本を少なくすることで返済額が保たれるようにしているのです。
このような特徴から、変動金利に向いている人はこんな人です。
【変動金利に向いている人】
- 返済額が増えても家計に余裕がある人
- 金利上昇時に、すぐ手を打てるよう金利をマメにチェック出来る人
10年固定金利とその特徴
変動金利と並ぶ低金利の「10年固定金利」。正式な名前を「固定金利選択型」といい、もともとは変動金利だけれども、「固定金利を選択した期間」は金利が変わらないようにするというオプションがついているものです。
「10年固定金利」は、当初10年間金利が変わらない安心感があります。
10年後は変動金利になりますが、その時点での金利で再び「10年固定金利」を選ぶこともできます(例えば、りそな銀行の場合店頭等でのお手続きには、再設定手数料5,400円(2015年7月31日現在)が必要です)。
変動金利には、一般的に「125%ルール」がありますが、「10年固定金利」は金利の上昇がそのまま返済額に反映されるので、10年後に返済額が急に増えることもあります。
このような特徴から、10年固定金利に向いている人はこんな人です。
【10年固定金利に向いている人】
- 子供の独立などで10年前後で支出が減る人
- 退職金や満期金など10年前後にまとまったお金が入る予定がある人
住宅ローンを制するものは、ライフプランを制する
将来の金利は誰にも予想できません。金利が変わらない「長期固定金利」を選べば、金利が上がっても心配いりません。「でも、低金利のメリットも捨てがたい」、そんな人には、いろいろな金利タイプを合わせて借りられる「金利ミックス」という借り方もあります。
返済期間をどうするか、どの金利タイプを選ぶか、引き下げ金利は「全期間型」か「当初型」か?等、自分一人では決められない程沢山の選択肢がありますので、金利上昇のシミュレーションをしながら、窓口で相談してみましょう。
住宅ローンは大きなお金を借りるので、ちょっとした金利差が将来の返済額を大きく左右します。そのため、すでに住宅ローンを借りている人も金利に敏感になることが必要です。
お得な情報は金融機関のホームページにアップされています。期間限定のキャンペーン金利や、Webから申し込むだけで金利が大きく優遇されることもあるのです。
現在2,000万円借りている人なら20年間で1%の金利差が、200万円くらいの差になります。
200万円節約するのは大変ですが、借り換えは1回で済みます。
住宅ローンを制するものは、ライフプランを制するといってもいいですね。
善は急げ!です。
2015年7月31日現在
テーマに関連した商品・サービス
【フラット35】に「りそなフラットON」を同時にお借入れいただくことで、
最高で物件価格の100%までお借入れいただけます。
りそな住宅ローン「フラット35」(機構買取型)と併せて所要資金額の最大100%まで
ご利用いただけるローンです。
銀行が住宅融資保険をかけておりますので、保証料も繰上返済手数料も不要でおトクです。