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住宅ローンの借り換えを検討しています。新たにローンを選ぶ基準や、どんなところに気をつけたらよいかを教えて下さい。
(30代女性)山口京子 プロフィール
ファイナンシャルプランナー。テレビ、ラジオに多数出演。
新婚当初年収200万円台、その後、東京で戸建てを購入。
2年で住宅ローン完済費用を貯める!著書「お金持ち名古屋人八つの習慣」他。 -
A住宅ローンは、借りたらおしまいではなく、定期的に金利をチェックすることが重要です。
借り換えを検討したいのはこんな人!
マイホームを買う時にいろいろ比較して選んだ住宅ローンも、借りたらそのままという人が多いですね。低金利の今は借り換えのチャンスです。今借りている金利よりも低い金利に借り換えれば、総返済額がぐんと少なくなります。
ずっと変動金利で借りていた人は、固定金利に借り換えると、固定金利期間は金利の上昇を気にせずに過ごせます。反対に、すでに返済期間や残高が少なくなっている人は、金利が上昇しても影響が少ないので、固定金利から変動金利に借り換えることで、低金利のメリットを最大限に生かす事ができます。
では、借り換えた方がお得な人はどんな人でしょう。
借り換えの目安は?
一般的な目安は①金利差が1%で借入残高が1000万円、②返済期間が残り10年以上で借りている人と言われています。でも、低金利の今はこの条件にあてはまらない人でも、総返済額が少なくなることがよくあります。
銀行のサイトで簡単にシミュレーションできますので、まずはどれくらい総返済額が少なくなるのか試算してみましょう。

借り換えでこんなにおトクに!
例えば、現在のお借入残高が2000万円、残りの借入期間20年、金利年2.5%で借りている人の場合、年1.0%で借り換えれば約336万円もお得になる可能性があります。(※)
336万円を節約するのは大変ですが、住宅ローンの借り換えは1度手続きをすればすむので、固定費の見直しに最適です。
※上記負担軽減額等はあくまで金利が20年間変更せず、諸費用も考慮しない場合の計算例です。
どこでお得な情報が入手できるの?
このようなお得な情報を探すには、銀行のホームページをチェックすることが大切です。借り換えた方がお得だとわかったら、まずは優遇金利で借りられるWeb事前審査に申し込みましょう。なかなか銀行に行く暇がない人も、いつでもどこでも申込みが出来るので便利です。

借り換えの留意点
借り換えにあたっては、抵当権抹消費用、登録免許税、司法書士手数料、保証料もしくは融資手数料などの「諸費用」がかかります。費用は、住宅ローンの種類、借り換えの金額や返済期間に応じて変わります。2000万円を20年間借りると、およそ50万円の費用が必要です。
諸費用はまとまったお金が必要ですが、今借りている住宅ローンを一括返済すると、戻ってくるお金もあります。借入時に保証料を払った人は、残りの期間分の保証料が返ってきます。戻ってくるお金が無い人は、新たに借りる住宅ローンに諸費用を上乗せして借りられることもありますので問い合わせてみましょう。
今借りている住宅ローンを一括返済すると、払わなくてはいけないお金もあります。住宅ローンは利息が後払いなので、前回返済した日から一括返済した日までの払っていない「経過利息」を払わなくてはいけません。
特にボーナス払いがある人は、前回のボーナス時から返済する日まで最大半年分の利息を払うことになります。借り換えが決まったら、今借りている金融機関に経過利息と一括返済した時の手数料がいくらになるか試算してもらいましょう。
住み替え、建て替えの時は
長い人生、お家を住み替えたり、建て替えたりする事もあります。住宅ローンは完済して、新しいローンを組むのが原則ですが、今のローンと新しいお家、建て替えのローンを合わせて、今のお家の担保評価額の最高300%の金額、または担保評価額に最高2500万円を加えた金額のいずれか低い方まで借りられる住宅ローンもあります。子どもが生まれてマンションが手狭になった、中古で買ったお家の建て替えをしたいといった時に覚えておいてください。
いかがでしたか?あなたのライフイベントを応援してくれる住宅ローン、
賢く利用してライフプランにお役立てください。

※1 残り返済期間の金利変動がないと仮定した場合の計算例です。
2016年1月31日現在

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