人生100年時代における定年退職後の楽しみとは?

2024/02/07最終更新

人生100年時代における定年退職後の楽しみとは?

定年退職を間近に控えている、もしくは定年退職後の生活について考えている場合、「定年を迎えたらどのようなことを楽しめるだろうか」「老後資金は不足しないだろうか」と気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、定年を迎えてからの楽しみについて具体的に紹介するとともに、定年後の生活を楽しむためのポイントを紹介します。

また、定年後の生活を支えるために必要となる費用を確保する方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

私が書きました
主なキャリア

東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

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定年を迎えたら何ができる?5つの定年退職後の楽しみ方

定年を迎えたら何ができる?5つの定年退職後の楽しみ方

定年を迎えた際に楽しめることの具体的な内容は、以下の5つです。併せて、費用がかかる場合はその相場についても解説します。

旅行

定年を迎えると自由に使える時間が増えることで、「これを機に旅行を」と考える人は珍しくありません。

しかし、時間はあっても気になるのが費用です。海外旅行の場合、1回につき1人5~45万程度がかかります。仮に定年後の65歳から80歳まで、15年間毎年1回旅行する場合、15年間では単純計算で75~675万円程度が目安です。

国内旅行の場合は、観光庁の「旅行・観光消費動向調査2023年7-9月期(速報)」によると、1人あたり1回の旅行単価は4万円前後となっています。上記同様これを15年間続けた場合の目安は、60万円程度が目安となる計算です。

ただし、上記はあくまでも目安のため、実際の費用は渡航先や旅の内容、繁閑の状況などで変動する可能性があります。

参考:国土交通省観光庁|旅行・観光消費動向調査(2023年7-9月期(速報))

映画やドラマの鑑賞

映画やドラマの鑑賞は、自宅で手軽に楽しめるほか、映画館で鑑賞する場合もシニア料金などを活用すれば費用を抑えつつ楽しめます。また、映画館や自宅のテレビで鑑賞するだけでなく、自宅をリフォームし「ホームシアタールーム」を作り大画面で鑑賞するのも、映画やドラマを楽しむ方法の一つです。

ホームシアタールームを作る場合の費用相場は、導入する設備の内容によって変動します。
例えば、プロジェクター自体は約3万円~20万円が相場です。また、そのプロジェクターを天井に設置する場合、プロに依頼した場合で3万円程度かかります。さらに、プロジェクターに加え、スクリーンやアンプ、各スピーカーなど導入する場合は、20~80万円程度が相場です。

趣味に打ち込む

これまで取り組んでいた趣味や昔好きだったことに没頭する、もしくは新しい趣味をはじめるのも、定年後の楽しみとしておすすめです。

実際、定年を機にガーデニングやゴルフ、山登り、カラオケ、ボランティア活動、散歩やウォーキング、読書など多種多様な趣味を楽しんでいる方はよく見られます。

なお、趣味に関する費用は総務省の「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要」のデータを見ることで相場がわかります。

65歳以上の夫婦のみの無職世帯において、趣味が該当すると考えられる「教養娯楽費」にかけられる費用は、平均で21,365円です。

したがって、定年後の趣味にかかる費用の相場は、夫婦の場合1人あたり1万円程度が目安といえます。

参考:総務省|家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要

外食・グルメ

人気のお店への外食や、取り寄せを活用して自宅でグルメを嗜むのも、定年後の楽しみとしておすすめです。

外食やグルメにかかる費用は、何をどこで食べるか、そしてどのくらいの頻度で楽しむかによって変動します。
例えば、月に1度、近場で外食する場合は年間1人あたり数万円程度で楽しむことが可能です。一方、グルメツアーなどに参加する場合は年間1人あたり数十万程度の費用が発生するケースもあります。

移住

定年後、「地元に帰りたい」「自分の好きな場所で暮らしたい」「田舎でゆったり生活を楽しみたい」と考える方も珍しくありません。

移住にかかる費用は、主に転居費用や元の住宅の処分費、新居費用などです。費用相場は、国内・海外などの移住先や新居費用によって大きく変動します。目安としては、およそ数十万~場合によっては数千万円以上です。

地方に移住する場合は、自家用車が必要になるケースもあるため、上記に加えて車両管理費用が発生する場合があります。海外に移住する場合は、言葉や文化の違いについても考慮しなければなりません。

また、移住には、生活拠点を完全に移行する「完全移住」のほか、元の生活拠点も残す「二拠点生活」など多様なスタイルがあるため、自身に適したものを選択できます。

以下の記事では、老後に住みやすい街への移住成功のポイントについて解説しています。移住に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

定年退職後の生活を楽しむために心がけるとよい3つのポイント

定年退職後の生活を楽しむために心がけるとよい3つのポイント

定年退職後の生活を楽しむために心がけたいポイントを、3つ解説します。

健康管理を意識的に行う

定年退職後は、働き盛りの頃と比べると体調を崩しやすくなります。そのため、生活を楽しむためにも食事による栄養管理や適度な運動、規則正しい生活を意識して健康を管理しましょう。
加えて、心身の不調や異変に早く気付けるよう、定期的な健康診断や医療機関の受診も重要です。

また、心身ともに健康になれるような趣味や、認知症予防につながるような趣味を生活に取り入れて楽しむのも健康維持効果が期待できます。前述した趣味のなかであれば、ウォーキングやガーデニングなどがおすすめです。

社会とのかかわりを保ち続ける

定年退職後は、会社などのコミュニティに属さなくなるため、他人と接する機会が減少しがちです。社会とのかかわりが薄くなると、心身の健康や身体機能に悪影響をおよぼす恐れがあるため注意しましょう。

例えば、趣味の仲間を作って一緒に楽しむことや、コミュニティやイベントへの積極的な参加など、自分から社会とかかわりを保ち続けるよう心がけることが大切です。

経済面や資産管理にも留意する

定年退職後は働いているときに比べて収入が大きく変化するうえ、介護や家の修繕などでまとまった費用が発生するケースも考えられます。

経済面で不安を抱えてしまうとストレスが生じ、趣味や生活を思う存分楽しめなくなる恐れがあるため注意が必要です。

そのため定年退職前後は、趣味や生活にかかる費用を想定しつつ、退職金や年金を含めた資金管理や運用について確認することが望まれます。併せて、定年退職後に楽しく生活を続けるための費用をどう確保すべきか、その方法についてもあらかじめ把握しておくことが大切です。

費用を確保する方法については次項で詳しく解説します。

定年退職後の楽しみに必要な費用を確保する4つの方法

定年退職後の楽しみに必要な費用を確保する4つの方法

前述のとおり、定年退職後の生活を楽しむには費用を確保することが必要です。ここでは、費用を確保する主な方法として4つを挙げ、それぞれ解説します。

日々の支出を見直す

定年退職後の生活にかかる費用を確保するには、働いているうちから退職後に備えて家計や日々の支出を見直すことが重要です。

支出は、主に「変動費」と「固定費」に分けられます。変動費は食費や交際費、医療費など、固定費は住宅費や車両管理費、通信費、保険料などです。

無理なく支出を減らすには、まず固定費から見直します。例えば、不要な保障を減額するなどの方法で保険料を下げることが可能です。

また、定年退職後は医療費や介護費用、家族の結婚などにともなう交際費が増える傾向にあります。

そのため、あらかじめ必要な金額を分けて管理しておくとともに、健康寿命を延ばし医療費や介護費の負担を可能な限り抑えるよう心がけることも大切です。

可能な限り仕事を続けて収入を確保する

退職金や年金だけでは生活がまかなえるか不安と感じる場合は、定年退職後も仕事を続けることで収入をカバーできます。

この場合、あくまでも足りない生活費を確保するのが目的のため、自分のペースで働くことが可能です。

仕事を続ける場合は、シニア向けの求人サイトなどを活用して新しい仕事を探すのはもちろん、再雇用制度を活用すればこれまでの職場で経験を活かしながら働くことも可能です。

「新しい業界・分野で仕事をしてみたい」「今までの経験を活かしたい」など、自身の希望やライフスタイルに合わせて選択することがおすすめです。

退職金運用

退職金の運用を検討するのも、定年後の生活や楽しみの費用を確保するために有効な方法の一つです。退職金運用の主な選択肢としては、定期預金や株式、個人の年金保険、不動産投資、投資信託などが挙げられます。

その際は、全額を運用に活用するのではなく、「生活費用」「将来の貯え用」「特に使い道を決めていないお金」など複数に分割したうえで管理・運用することが大切です。

資産運用は確実に成功するとは限りません。そのため、万が一のリスクを回避するためにもあらかじめ分割し、余剰分のみを運用するように心がけましょう。

なお、りそなでは退職金運用を希望する方に向けて「退職金コース(りそなの資金運用プラン)」を提供しています。退職金コースは、投資商品と円定期預金の預入れを同時に行うことで、一定期間円定期預金の金利がアップするのが特徴のプランです。

退職後の資金に関する相談も受け付けているため、「資金を確保したいけれど何からはじめるべきかわからない」と考えている方はぜひご相談ください。

リバースモーゲージ

現在、もしくは定年後の自宅が持ち家の場合は、退職金運用だけでなく「リバースモーゲージ」の活用も選択肢となり得ます。

リバースモーゲージとは、住み続けたまま自宅を担保に老後資金の借入れができるローンのことです。借入人が死亡した際に担保となっていた自宅(不動産)を売却することで、借入金の元金が返済されます。

リバースモーゲージでは毎月の返済は利息のみで済むため、返済負担を抑えつつ老後資金を準備できる点がメリットの一つです。

また、資金の使い道には制限がないケースもあり、定年後の生活費はもちろん家のリフォーム資金、介護費用など幅広い用途に利用できます。

りそなでは、毎月の支払いは利息のみで利用できるリバースモーゲージローンを提供しています。不動産関連用途に利用できる「不動産購入プラン」と用途自由の「ライフイベントプラン」の2つのコースが選択可能です。

リバースモーゲージローンに興味のある方はもちろん、自身の目的に合わせて資金を確保したいという方はぜひご検討ください。

りそな銀行・埼玉りそな銀行

関西みらい銀行

まとめ

定年退職後は、旅行や映画・ドラマ鑑賞、新しい趣味や外食・グルメ、移住など、これまで時間が取れず実現できなかったさまざまなことを楽しむ人が多い傾向です。

ただ、楽しみを満喫しながら生活するには、健康管理や社会とのつながりを意識するとともに、経済面についても考慮する必要があります。

定年後の楽しみや生活に必要な費用を確保するには、日々の支出の見直しや自分のペースで仕事を続けるほか、退職金運用やリバースモーゲージローンの活用も有効な選択肢です。

りそなでは、お客さまの大切な退職金での資金運用をお手伝いする「退職金コース(りそなの資金運用プラン)」、ご自宅を担保に利用可能なリバースモーゲージローンをご用意しています。

店舗にて退職後の資金に関するご相談も受け付けているため、「今から退職後の生活に備えたい」と考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

りそな銀行・埼玉りそな銀行

関西みらい銀行

本記事は2024年2月7日時点の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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