老後に住みやすい街の特徴とは?具体例や移住を成功させるポイント

2024/02/07最終更新

老後に住みやすい街の特徴とは?具体例や移住を成功させるポイント

理想の老後を思い描いたときに、「老後は住みやすい街で生活したい」と考える人もいるのではないでしょうか。

老後に向けての移住は単に生活の場所を変えるだけのことではなく、セカンドライフを充実させるための魅力的な機会です。

この記事では、老後に住みやすい街の特徴や具体的な街を紹介し、移住成功のポイントを解説します。また、スムーズな移住に向けた資産計画も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

私が書きました
主なキャリア

東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

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老後に住みやすい街の特徴

まずは老後に住みやすい街の特徴を、生活環境や安心・安全、社会参加の要素に分けて詳しく解説します。

生活環境に関する特徴

セカンドライフの快適な暮らしを支える生活環境の特徴には、以下の3つが挙げられます。

利便性に優れている

シニア世代の暮らしやすさを考えたときに、街が利便性に優れているかどうかは重要なポイントです。

元気なうちは車を運転して移動できますが、年齢を重ねると運転が難しくなることも視野に入れる必要があります。いずれは免許返納などを行うと考えると、交通アクセスの良い街や商業施設で買い物できる街が安心です。

生活コストが低い

退職後のシニアライフでは、現役時代と比べて収入が減少する人もいます。物価や住宅費が現在の居住地と比べて安い傾向にあるなど、生活コストができるだけ低い街を選ぶのが理想です。

街の人口が増えている

街の発展には、地域に人々が移り住み人口が増加することが必要です。

人口増加によって税収が増え、街のインフラが整備されます。また、民間の投資も集まり、さらなる人口誘致につながります。好循環が継続する街は世代を問わず評価され、活気付いているため住みやすいといえます。

安心・安全に関する特徴

理想のセカンドライフを送るうえで、以下のような安心・安全面の特徴も重視すべきポイントです。

医療・介護サービスが充実している

健康リスクに備えて、病院やクリニックなどの医療サービスの充実度を確認することも大切です。また、将来的なケアにも目を向け、介護サービスが充実しているかどうかも考慮するとよいでしょう。

治安が良い

高齢者を狙った事件に遭わないようにするためには、犯罪が起こりにくい街を選ぶのも一つの方法です。そのため、治安の良さは老後の生活を安心して送るために重視したい特徴といえます。

気候・地形が安定している

年齢を重ねるにつれ体温調節機能が低下しやすく、寒暖差に影響を受けやすいのが一般的です。健康維持を考えると、気候が穏やかで温暖な地域は老後に住みやすいといえます。

また、徒歩での移動を考慮すると、平坦で坂道のない街のほうが住みやすいかもしれません。

社会参加に関する特徴

老後に住みやすい街には、施設や設備が整っているだけでなく社会とのかかわりを持ちやすいという特徴もあります。

趣味や地域交流を楽しめる

社会参加の機会は、セカンドライフの充実のために重要な要素です。趣味のサークルや自治体のボランティアなどの地域活動を楽しめると、移住しても住みやすさを感じられます。

働けるチャンスがある

シニア世代のなかには「まだまだ元気に働きたい」と考える人もいるかもしれません。少子高齢化による労働人口の減少から、シニア世代の活躍に期待する企業も存在します。

働くチャンスがあるかどうかは、住みやすさの重要なポイントといえます。

老後に住みやすい街6選(東京・埼玉・大阪エリア)

セカンドライフに住みやすい街の具体例として、シニア世代が住みやすい特徴を有する東京・埼玉・大阪エリアの街をいくつか紹介します。

老後に住みやすい街6選(東京・埼玉・大阪エリア

東京エリア

老後に住みやすい東京エリアの街を以下にピックアップしました。

巣鴨(東京都豊島区)

巣鴨は「おばあちゃんの原宿」とも呼ばれる街です。巣鴨地蔵通り商店街には、衣料品店や和菓子店、甘味処や定食屋などが並んでいます。

道が平坦で歩きやすく、商店街の接客は比較的ゆったりとしているため、穏やかで親しみやすい街歩きを楽しめます。

吉祥寺(東京都武蔵野市)

吉祥寺は幅広い世代に評判の街です。駅周辺には商店街や商業施設があり、街のなかで生活を完結できるほど発展しています。

一方で駅から徒歩で10分ほど離れれば閑静な住宅街が広がり、井の頭公園で自然に触れることも可能です。

埼玉エリア

埼玉エリアの老後に住みやすい街を2つ紹介します。

浦和(埼玉県さいたま市浦和区)

埼玉県の県庁所在地であるさいたま市。そのさいたま市のなかでも中心的な街が浦和区です。浦和駅周辺には百貨店や映画館を備えた商業施設、区役所の窓口が、少し歩けば県庁や美術館もあり、生活に便利な施設がまとまっています。

埼玉県警察本部や浦和警察署を区内に擁し、地域全体に防犯意識が根付いている傾向です。警察の防犯パトロールも頻繁なため、治安が良い点も魅力となっています。

川越(埼玉県川越市)

川越には駅直結の商業施設や、駅から徒歩10分ほどに位置する全長約1キロメートルの商店街があります。江戸時代の面影を残す「小江戸」の街並みや、城跡や神社仏閣などの歴史的な建造物も評判です。

駅からやや離れたエリアは落ち着いた住宅街となっているため、快適な老後にぴったりの街といえます。

大阪エリア

大阪エリアからは、セカンドライフに住みやすい街として以下の地域を紹介します。

箕面(大阪府箕面市)

北大阪急行電鉄の延伸によって、2024年3月に2つの新駅が誕生する箕面市。新大阪・梅田・なんばなどの大阪都心部へ、乗り換えなしのダイレクトアクセスが可能です。

国定公園の箕面公園には「箕面の滝」があり、自然に囲まれた暮らしも楽しめます。

豊中(大阪府豊中市)

豊中には阪急電鉄宝塚線が通り、梅田や京都へのアクセスが良い街です。大阪国際空港を市内に擁し、東京や北海道、九州や沖縄などへ交通の便の良さでも知られています。

過ごしやすい公園や緑地があり自然に囲まれながらも、商業施設・ショッピングセンターが充実しているため日常的な買い物に便利です。

老後に向けた移住を成功させるポイント

老後に向けた移住を成功させるポイント

老後の移住を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。セカンドライフの移住成功のポイントは以下の4点です。

家族やパートナーと話し合う

老後の移住を計画する場合は、家族との綿密な話し合いを重ねて進めることが大切です。特にパートナーとは、今後の生活に関する希望や予想をしっかりと共有し、お互いが納得したうえで計画を進める必要があります。

また、子どもがいる場合は子どもにも自分たちの意向を伝え、移住後の生活スタイルや展望についても共有することが重要です。

移住のための費用について考える

住みやすい街に移住するには、ある程度のまとまった資金が必要です。

住宅を購入する場合は一般的には1,000万円以上の金額が必要になり、引越し費用もかかります。移住先によっては、光熱費が想定以上にかかったり車の購入費や維持費が必要になったりする場合もあるかもしれません。

移住したあとに負担を感じることのないよう、費用については念入りに考えることが大切です。

移住先の情報を収集する

移住する街を決めるときには、イメージや旅行の印象だけで決めるのは避け、十分な時間をかけて情報収集することが重要です。

可能であれば四季を通じてどのような気候かを確認しておくと、移住後の生活を現実的に計画しやすくなります。

移住支援について調べる

移住支援の有無も、移住が成功するかどうかに影響を与える要素です。

自治体によっては、移住を希望する人を対象にお試し移住や就業支援、空き家情報の提供などの多様な支援制度を用意しています。

支援の種類や要件などは事前に調べておくことがおすすめです。

老後の移住をスムーズに行うための資産計画

老後の移住をスムーズに行うための資産計画

老後の移住を円滑に進めるためには、綿密な資産計画を立てることが大切です。ここでは、セカンドライフの資金を確保する方法を紹介します。

退職金や預金を活用する

退職金や預金を合わせるとそれなりの額になるため、セカンドライフの資金にこれらをあてるのも一つの方法です。

ただし、移住後の生活費などを見据えると、退職金・預金のすべてを住み替え費用に使うのではなく、手もとにある程度は残しておくことを検討することが望まれます。

また、手もとに残した退職金・預金も、何もしなければ目減りしていく一方です。株式や投資信託などの資産運用を検討することをおすすめします。

不動産を売却する

自宅を売却し、そのお金をセカンドライフの資金にあてる方法もあります。売却する自宅の資産価値や移住後の住宅次第では、十分な資金を捻出できるかもしれません。

ただし、タイミング良く売れない、築年数が古くてなかなか売れないといった状況となる可能性もあります。

売却のタイミングの調整や売り方の工夫が必要になる場合もあることを理解しておきましょう。

リバースモーゲージを利用する

老後に向けた移住には種々の費用がかかりますが、費用を捻出する手段としてリバースモーゲージを検討するのもおすすめです。

リバースモーゲージとは、自宅を担保に資金を借入れる仕組みを指します。住宅の所有者が所定の金額を借入れ、死亡時に物件の売却、または相続人による自己資金完結などで返済を行います。債務者の生存中には元金返済が不要になるため、近年注目されている仕組みです。

自宅を子どもなどの相続人に遺す必要がない場合は、リバースモーゲージで移住の費用を確保することを検討してもよいでしょう。

まとめ

老後に住みやすい街の特徴には、優れた利便性や治安の良さ、社会参加の機会の充実などが挙げられます。

移住を成功させるには、家族とよく話し合い、移住先の情報や自治体の支援についてリサーチすることが大切です。また、移住の費用に関する綿密な計画も欠かせません。

セカンドライフの資金を確保する方法の一つに、リバースモーゲージの活用があります。

りそなのリバースモーゲージローンでは、毎月のお支払いは利息のみとなります。不動産に関する用途に利用できる「不動産購入プラン」と用途自由※の「ライフイベントプラン」から、ご自身の目的に合わせて選べます。

セカンドライフの選択肢を広げるリバースモーゲージに興味のある方は、まずはお気軽にりそなの店舗でご相談ください。ゆとりあるセカンドライフ実現のお手伝いをいたします。

また、りそなでは土・日・祝日や17時以降にも営業を行っている店舗を用意しているため、条件に合った店舗を店舗検索ページにてご確認ください。

※事業性資金及び投資性資金を除く健全な消費性資金に限ります。

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関西みらい銀行

本記事は2024年2月7日時点の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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