【2026年12月改正予定】iDeCoの掛金上限額や加入条件はどう変わる?

公開日:2022/11/29
更新日:2026/02/09

【2026年12月改正予定】iDeCoの掛金上限額や加入条件はどう変わる?

老後資金を準備するために設けられたiDeCo(イデコ)。iDeCoは、自ら拠出した掛金を積立て、自分で選択した金融商品で運用しながら資産を形成する私的年金制度の一つです。

iDeCoは定期的に制度の改正が行われており、2026年12月に予定されている改正では、掛金上限額と加入可能年齢の引上げが行われる見込みです。この改正によってiDeCoのメリットがさらに大きくなり、老後の資産形成がしやすくなります。

今回は、iDeCoの2026年12月施行予定の改正における主な変更点やメリットについて解説します。iDeCoの制度概要やこれまでの改正点も併せて解説しますので、これからiDeCoへの加入を検討している方はぜひ参考にしてください。

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住宅会社・生命保険会社を経て2002年からファイナンシャルプランナーとして個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する執筆や講演も多数おこなっている。青山学院大学非常勤講師。

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2026年12月改正予定 iDeCoがより使いやすく

国民年金基金連合会の発表によると、2025年10月時点におけるiDeCo加入者数は約377万人であり、市区町村人口ランキング1位の横浜市と同程度となっています。

iDeCoは、これまで社会情勢に応じて何度か改正が行われており、2026年12月にも新たな改正が予定されており、さらにメリットのある制度となることが見込まれています。

これを機にiDeCoへの加入を検討する方が増えることも予想されます。制度の内容を知り、iDeCoをどのように活用するか考えたうえで、自分に合った方法で運用をはじめていきましょう。

iDeCo制度のおさらい

ここで一度、iDeCo制度の概要を振り返っておきましょう。

公的年金ではなく私的年金制度

iDeCoは「個人型確定拠出年金」の愛称で、公的年金(国民年金や厚生年金)に加えて一定額の掛金を積立てて(確定拠出)、自分自身で運用し、原則60歳以降に受取る年金制度です。

公的年金と異なり、加入が任意であり、申込みや掛金の拠出、運用までのすべてを加入者自身で行います。

月々最低5,000円から拠出限度額(職業等により異なる)まで掛金を積立てることができ、金額は1,000円単位で自由に設定が可能です。掛金は原則毎月払いですが、所定の手続きをすれば1年払いや半年払いなど、まとめて払うこともできます。

積立てた資産は、原則60歳以降に一時金か年金(分割)、または一時金と年金の併用により受取ります。

掛金の金額や運用商品は途中で変更可能ですが、原則60歳まで解約・引出しはできません。

iDeCoは税制上のメリットが大きい

iDeCoに拠出した掛金は全額所得控除の対象となるため、課税所得金額の減少により、所得税や住民税の軽減が可能です。

また、iDeCoの運用益は非課税で再投資でき、掛金と運用益の受取時には退職所得控除または公的年金等控除を受けられます。このような税制上のメリットにより、iDeCoは老後資金を効率的に準備する手段として注目されているのです。

  • 所得税・住民税の軽減効果は、ご本人の課税所得・掛金額により異なります。第3号被保険者など課税所得がゼロの方の場合、所得税・住民税の軽減効果はありませんので、ご注意ください。

iDeCoの現在の加入条件や加入方法、受取方法などは以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

iDeCo改正ポイント①掛金上限額が引上げられる

iDeCoの掛金上限額は、加入資格の区分によって異なります。2026年12月に予定されている改正では、第1号被保険者と第2号被保険者の掛金上限額が以下のとおり引上げられる見込みです。

掛金上限額の変更

横スクロールできます。

改正前 改正後
第1号
被保険者
自営業・任意加入被保険者・無職・学生 国民年金基金の拠出額との合計月額6万8,000円 国民年金基金の拠出額との合計月額7万5,000円
第2号
被保険者
企業年金がない会社員 月額2万3,000円 月額6万2,000円
企業年金がある会社員・公務員 月額2万円
(企業型確定拠出年金(DC)掛金額などと合算して5万5,000円が上限)
iDeCoと企業型確定拠出年金(DC)の合計月額6万2,000円
第3号
被保険者
第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者 月額2.3万円 変更なし

iDeCoの掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象であるため、掛金額が増加することで、より納める税金額を抑えられます。収入に余裕がある場合は、掛金額を増やしての運用も検討してみるとよいでしょう。

なお、iDeCoの改正に併せ、企業型確定拠出年金のマッチング拠出(加入者掛金制度)の掛金上限が事業主掛金額を超えられないとする制限が廃止されます。

iDeCo改正ポイント②加入可能年齢が70歳未満に引上げられる

改正により、以下のとおり、被保険者種別にかかわらず、iDeCoへの加入可能年齢が65歳未満から70歳未満まで引上げられる予定です。

iDeCoの加入可能年齢の変更

改正前 改正後
第1号被保険者(自営業者、学生等)
第3号被保険者(専業主婦(夫)等)
原則60歳未満(任意加入者は最長65歳未満)まで 70歳未満まで
※一定条件あり
第2号被保険者(会社員、公務員等) 65歳未満まで

ただし、加入可能年齢を70歳未満までにするには以下の条件を満たすことが必要です。

加入可能年齢の引上げ条件

  1. 1.老齢基礎年金(公的年金)および個人型確定拠出年金の老齢給付金を受給していない
  2. 2.マッチング拠出を実施していない
  3. 3.以下のいずれかにあてはまる
    • iDeCoの加入者・運用指図者であった
    • 私的年金資産をiDeCoに移換できる

そのため、老齢基礎年金(公的年金)の受給開始(原則65歳)に達するまでにiDeCoへの加入を続けるのか、老齢基礎年金や老齢給付金を受け取るのかをよく比較することが求められます。

条件を満たせば70歳未満まで掛金を拠出できるため、より長期にわたって老後資金の積み立てや税金を減らせることが見込まれます。

【過去の改正内容】2024年のiDeCo改正内容

なお、iDeCoはこれまでも法改正による制度の見直しが継続的に行われています。例えば、2024年12月に行われた改正では、申込み書類の削減と掛金上限額の引上げが行われました。

具体的には、一部の場合を除き「事業主の証明書」という書類の提出が原則不要となり、この結果iDeCoの申込みをオンラインで完結できる方の範囲が拡大しました。

また勤務先で企業型確定拠出年金(DC)や確定給付企業年金(DB)等、ほかの企業年金制度に加入している会社員や公務員の掛金上限額が現在の水準に引上げられたため、税制メリットを活用しながら将来に向けた資産を形成しやすくなりました。

今後も、制度のさらなる見直しにより、iDeCoの利便性がさらに高まっていくことが期待されます。

まとめ

2026年12月に実施予定の改正により、iDeCoの掛金上限額が引上げられることで、iDeCoへの加入を検討する方もいるでしょう。加入可能年齢も引上げられるため、より長期にわたって資産形成できるようになり、活用のメリットが増したといえます。また、「今から始めてももう遅い」と感じていた方にとっても、今回の改正は再度iDeCoを検討する機会になるでしょう。

ただし、加入可能年齢の引上げには条件が付加されている点には注意が必要です。自分の資産状況や老後の人生設計などをふまえながら、いつまでどのようにiDeCoを活用すべきか考えていきましょう。

iDeCoは国が推奨する私的年金制度の一つで、公的年金を補完し、老後の経済的基盤を強化する役割を期待されています。掛金が全額所得控除の対象となるほか、受取時に退職所得控除や公的年金等控除が適用されるなど、税制面で多くのメリットがあることが特徴です。

iDeCoは長期的な視点での資産形成を目的とするため、早期に始めれば複利効果により、さらに豊かな老後生活に向けて準備できるでしょう。将来に備えて定期的な積立を考えている方は、早めにスタートすることをおすすめします。

iDeCo口座は銀行や証券会社、保険会社などで開設可能です。金融機関によって毎月のコスト(運営管理機関手数料など)や商品ラインアップが異なるため、自分に合った金融機関を選択しましょう。

りそなのiDeCoは、りそなグループの普通預金口座がない方でも、運営管理機関手数料や受取時手数料が0円です※。運用初心者の方も経験者の方も選びやすい商品ラインアップを揃えており、はじめやすく続けやすい環境が整っています。

  • プラン名称「りそなiDeCo(運営管理機関手数料無料型)」の場合。国民年金基金連合会等にお支払いいただく手数料は別途発生します。

加入時はもちろん、加入後の相談も受け付けていますので、加入方法がわからない、商品を変更したいといった方でも安心です。りそなのiDeCoについて、詳しくは下記リンク先をご確認ください。

  • 当記事は2026年2月9日現在の税制・関係法令などに基づき記載しております。今後、税務の取扱いなどが変わる場合もございますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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