親が認知症になったら、親の銀行口座からの預金引き出しは困難に?対策方法を解説

親が認知症になったら、親の銀行口座からの預金引き出しは困難に?対策方法を解説

50代以上の方であれば、親が健在でも70代超の高齢となっていることが一般的です。親が認知症になった場合、親名義の銀行口座から預金を引出すことは難しくなります。このため、思いがけず多額の介護費や医療費などを立て替える必要が出てくるかもしれません。そうしたリスクに備えて今からできる対策方法を解説します。

認知症になった親の財産は成年後見人による
管理が原則

親に資産や年金などの定期収入がある場合は、親が病気または要介護状態になり医療費や介護費用が必要になったとしても「お金の心配はない」という方もいるようです。

しかし例えば親が認知症になった際、子どもでも親名義の資産を勝手に動かすことはできません。親名義の銀行口座から預金を引き出すことも簡単にはできないのです。

親が認知症になった場合、家庭裁判所に申立てて成年後見人を選任してもらい、成年後見人が財産の管理を行うのが原則とされています。ただ弁護士や司法書士など家族以外が選任されることもあります。また財産の管理は後見人などの権限となり、家族や本人の意向が反映されるとは限りません。さらに申立ての際も費用がかかるほか成年後見人に対して報酬の支払いが必要となります。

このような事情もあり、成年後見人の利用はあまり進んでいません。

なお判断能力が不十分な場合に利用する「法定後見制度」のほか、本人が元気なうちに判断能力が低下した場合に備えて後見人を選ぶ「任意後見制度」もあります。

成年後見人制度の全体像

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まだうちの親は大丈夫と思っていませんか?

一万人コホート年齢階級別の認知症有病率

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出所:厚生労働省老健局

※2012年時点の推計は厚生労働科学研究費補助金 認知症対策総合研究事業「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」平成24年度総合研究報告書による。2018年時点の推計は日本医療研究開発機構 認知症研究開発事業「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究(研究代表者二宮教授)」において開始時に悉皆調査を行った福岡県久山町、石川県中島町、愛媛県中山町のデータ解析の当初の結果である。

親が認知症になった場合のリスクは認識していても「まだうちの親は元気だから大丈夫」と思っている方もいるでしょう。ただ認知症の有病率は70代前半では3.6%ですが、70代後半では10.4%に急増、80代前半で22.4%、80代後半では44.3%と加速度的に増加すると推計されています。

親が元気なうちの対策が有効

親が認知症になった場合、子どもでも親名義の預金を簡単には引出せませんし、法定後見制度も利用しにくいという実情があります。

こうしたリスクを回避するために、親が元気なうちに対策をしておきましょう。例えば「資産承継信託」と呼ばれるサービスを金融機関で締結してもらっておくことが挙げられます。

資産承継信託とは

資産承継信託とは、万一に備えて資金を銀行などに預入れ、あらかじめ設定した条件のもと本人や家族がお金を引出せるようにしておくサービスです。

資産承継信託を締結しておけば、認知症などにより本人が預金を引出すことができなくなった場合でも、あらかじめ指定した家族が本人に代わり医療や介護費用などを引出すことが可能となります。また受取人を指定しておくことで、本人が亡くなった際、相続手続きを経ることなく受取人が資金を受取れるようになります。葬儀費用等の急な支払いにも対応できます。

親子で話し合っておきたい

親が認知症になった場合の話などは、子どもから親へ切り出しにくい面もあるでしょう。

しかし「終活」という言葉に代表されるように、近年は子どもに迷惑をかけたくないと考える高齢者も多くなっています。関連するイベントなどに誘い、機会つくって親子で話し合っておくことをおすすめします。

まとめ

親が認知症になった際、親の銀行口座から預金を引出せず、医療や介護費用などを立て替えるケースもあります。このような事態の対策としては「親が元気なうちに金融機関で資産承継信託を契約してもらう」ことが有効です。

りそな銀行、埼玉りそな銀行でも、資産承継信託の「マイトラスト」、「ハートトラスト」を取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。

親が認知症になった場合の話は、子どもから切り出しにくいかもしれません。
ただ、近年は高齢者の意識が高まっています。機会を見つけて親子で話し合っておくといいでしょう。

本記事は2021年4月6日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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