相続税はいくらからかかる?基礎知識や金額について解説!

相続税はいくらからかかる?基礎知識や金額について解説!

少し前までは「一握りの方にしか縁のない税金」だったかもしれない相続税。

2015年からは制度改正により相続税の対象となる人が倍増していることをご存じでしょうか。50代あたりからはご両親に相続を経験する方も多くなり「相続税がいくらからかかるのか」「どれくらいかかるのか」気になっている方も多いでしょう。

今回は、いざという時のために最低限知っておきたい相続税の基本を解説します。

相続税のかかる人は2015年から8%前後に倍増、
東京の場合はおよそ6人に1人

相続税課税割合の推移

まずは相続税の課税状況に関するデータを見てみましょう。

制度改正により相続税の
課税割合が倍増

その年に亡くなった人のうち、相続税の課税対象となった人の割合(相続税課税割合)を示したのがこちらのグラフです。

2014年以前は4%前後で推移していたものが、2015年以降はおよそ8%に倍増していることがわかります。原因としては、2015年から相続税の基礎控除が40%も引き下げられたことが挙げられます。

相続財産が基礎控除を下回れば相続税はかかりません。基礎控除が引き下げられたということは、相続税かかかる最低ラインが引き下げされたことを意味しています。

相続税の課税割合は
地域差が大きい

主な大都市圏の相続税課税割合(都府県別)

相続税の課税対象となった人の割合(相続税課税割合)は、地域差が大きいことも特徴です。基本的には地価の高い大都市圏ほど相続税課税割合は高くなる傾向があります。

ただし同じ都市圏でも大阪府では8%台と全国平均並みですが、東京都では16%台と倍の開きがあります(2019年実績)。
東京都では約6人に1人が課税対象ということです。東京など地価の高い地域では、(いわゆる豪邸ではなくても)土地付き一戸建て住宅をご両親が保有していれば、相続税の課税対象になる可能性が高いと考えたほうがいいでしょう。

先祖代々の資産家であれば相続税が課税されることは織り込み済みのケースが多いと思われます。ただ、これまで相続税を払ったことのないご家庭でも、場合によっては相続税がかかることを想定しておく必要がありそうです。

相続税はいくらから
かかる?その分かれ目は
「基礎控除」にある

相続税の基礎控除額

相続税には法定相続人の数に応じて決まる「基礎控除」があリ、基本的にはこの金額を上回った分の相続財産が課税対象となります。相続財産がこの金額を下回れば課税されません。

相続税の基礎控除と
相続税額の例

相続税額概算早見表(配偶者の有無や子どもの人数によって相続税額が異なります)

●配偶者あり
<法定相続人が配偶者と子どもの場合>※1
単位:万円

課税価格 子ども1人 子ども2人 子ども3人 課税価格 子ども1人 子ども2人 子ども3人
3,600万円以下 0 0 0 2億円5,000万円 2,460 1,985 1,800
4,000万円 0 0 0 3億円 3,460 2,860 2,540
5,000万円 40 10 0 3億円5,000万円 4,460 3,735 3,290
6,000万円 90 60 30 4億円 5,460 4,610 4,155
7,000万円 160 113 80 5億円 7,605 6,555 5,962
8,000万円 235 175 138 6億円 9,855 8,680 7,838
9,000万円 310 240 200 7億円 12,250 10,870 9,885
1億円 385 315 263 8億円 14,750 13,120 12,135
1億円5,000万円 920 748 665 9億円 17,250 15,435 14,385
2億円 1,670 1,350 1,218 10億円 19,750 17,810 16,635

横スクロールできます。

(「配偶者の税額軽減」を法定相続分まで活用するものとします)

●配偶者無し
<法定相続人が子どものみの場合>※1
単位:万円

課税価格 子ども1人 子ども2人 子ども3人 課税価格 子ども1人 子ども2人 子ども3人
3,600万円以下 0 0 0 2億円5,000万円 6,930 4,920 3,960
4,000万円 40 0 0 3億円 9,180 6,920 5,460
5,000万円 160 80 20 3億円5,000万円 11,500 8,920 6,980
6,000万円 310 180 120 4億円 14,000 10,920 8,980
7,000万円 480 320 220 5億円 19,000 15,210 12,980
8,000万円 680 470 330 6億円 24,000 19,710 16,980
9,000万円 920 620 480 7億円 29,320 24,500 21,240
1億円 1,220 770 630 8億円 34,820 29,500 25,740
1億円5,000万円 2,860 1,840 1,440 9億円 40,320 34,500 30,240
2億円 4,860 3,340 2,460 10億円 45,820 39,500 35,000

横スクロールできます。

  • 課税価格 = 相続財産 - 非課税財産 - 債務・葬式費用 + 一定の生前贈与財産※1 [課税価格は、基礎控除額を控除する前の金額です。]
  • 子どもはいずれも成人とし、孫との養子縁組はないものとします。
    <参考>法定相続人は配偶者と一定範囲の血族(優先順位は①子②直系尊属③兄弟姉妹)で、その組合わせにより法定相続分が異なり、相続税額に違いが生じます。
  • ※1「暦年課税(1年ごとに完結)による相続開始前3年以内の贈与財産」および「相続時精算課税(贈与税と相続税を一体化した制度)による贈与資産」

本資料は、2021年4月現在の税制・関連法令などに基づき記載をしております。今後、税務の取扱いなどが変わる場合もございますので、記載の内容・数値などは将来にわたって保証されるものではありません。
なお、個別の税務取扱いなどについては、(顧問)税理士や所轄の国税局・税務署などにご確認ください。

相続税の基礎控除は、2015年以降「3,000万円+600万円×法定相続人数」になりました。

たとえば夫が死亡し、妻と子供2人の計3人が法定相続人であれば、基礎控除は「3,000万円+600万円×3人=4,800万円」です。このケースでは相続財産の合計が4,800万円を超えると相続税がかかる可能性があります(実際には「配偶者控除」や「小規模宅地等の評価減の特例」等が適用されて相続税がかからないこともあります)。

相続財産が自宅(相続税評価額5,000万円)と預貯金3,000万円の合計8,000万円の場合、上記の例なら基本的には基礎控除の4,800万円を超えた分の3,200万円が課税対象となり、相続税額は合計で約175万円となります。(図:「相続財産額および家族構成別の相続税額の概算早見表」参照)

相続税は一次相続(配偶者と子)よりも
二次相続(子のみ)に要注意

一次相続とは「夫が亡くなり、妻と子が相続人になるケース」などを指します。これに対して二次相続とは「夫が亡くなった後に妻が亡くなり、子が相続人になるケース」などを指しています。

一次相続で適用されていた控除が、二次相続で適用されなくなることがあります。したがって一次相続で相続税がかからなかった場合でも、二次相続で相続税がかかることがあります。

一次相続と二次相続で異なる点は「基礎控除」の額と「配偶者控除」の有無

相続税の計算上、一次相続と二次相続の異なる点として「基礎控除額」と「配偶者控除(配偶者の税額軽減)の有無」があります。

基礎控除額は法定相続人の数に応じて決まります。つまり一次相続の後、新たに養子縁組などがなければ二次相続では基礎控除額が減り、相続税が増える要因となります。

また一次相続では「配偶者控除」により、配偶者は法定相続分、もしくは1億6千万円のいずれか大きい額までの相続に対して、相続税はかかりません。

つまり一次相続では、相続財産が1億6千万円以下なら配偶者が全財産を相続することにより、相続税を支払わずに済ませることも可能になります(ただし相続税の申告は必要)。二次相続では、この配偶者控除が適用されなくなる点も相続税が増える要因となります。

一次相続で適用された小規模宅地等の評価減の特例が
二次相続では適用されないケースも

小規模宅地等の評価減については「個人が相続や遺贈によって取得した財産のうち、その相続開始の直前において被相続人又は被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族の事業の用又は居住の用に供されていた宅地等のうち一定のものがある場合、その宅地等のうち一定の面積までの部分について、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、一定の割合を減額する特例。」と定義されています。

夫が所有していた住宅を妻が相続した場合(一次相続)、小規模宅地等の評価減の特例が適用され、宅地の相続税評価額が最大80%も引き下げられます。
しかしその後、妻が亡くなり子どもが宅地を相続する場合(二次相続)、子どもが自分の持ち家に住んでいたケースなどでは小規模宅地等の評価減の特例が適用されません。最大で80%もあった評価減の特例が適用されなくなれば、相続税計算上、影響は大きくなります。

以上のように相続対策については、一次相続だけではく二次相続まで視野に入れた形で考えることが大切です。

相続税の金額を正確に知るためには、
専門家に相談する必要がある

ここまでのところで相続税の基本的な事項を解説してきました。

ただ、実際の相続税の計算は複雑で専門的な知識が必要です。「相続税がかかるのか・かからないのか」「かかるとしたらいくらか」正確な内容を知るためには、税理士など専門家への相談が欠かせません。

一方、無料で簡易的な相続税の試算をしてくれ、またそれを踏まえた対策についても相談に乗ってくれる金融機関もあります。まずはそうした機会を活用し、そのうえで必要に応じて専門家への相談を検討してみるのがいいでしょう。

まとめ

近年の制度改正により、相続税の対象となる人は倍増しています。

相続税が「かかるか・かかからないか」は「相続財産が基礎控除を超えるか・否か」が分かれ目です。基礎控除は2015年から4割も削減されており、相続税の対象となる人が倍増した要因となっています。

相続税が「かかるか・かからないか」や、かかる場合の相続税の金額を正確に知るためには、税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。なお、りそな銀行、埼玉りそな銀行では簡易的な相続税の試算サービスは無料で実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

本記事は2021年4月6日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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