投資信託の運用実績をみる指標 利回りとは?騰落率とは?

2022/03/31最終更新

投資信託の運用実績をみる指標

投資信託を選ぶ際や、自分が投資している投資信託の運用実績をみる際に理解しておきたい指標として、利回りや騰落率などがあります。
これから投資信託をはじめる方もすでにはじめている方もこうした考え方を理解しておくと役に立ちますので、ぜひ参考にしてみてください。

私が書きました
主なキャリア

東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

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「利回り」とは?

投資元本に対する1年あたりの収益の割合を示す指標で、年平均利回りともいいます。
ここでいう収益は、買い値と売り値の差額から生じる利益や損失(売却益・売却損、キャピタルゲイン・キャピタルロス)と、利息、配当金、分配金など投資している間に得られる利益(インカムゲイン)を合計したものになります。

利回り計算の例(投資信託の場合)

利回りは、様々な金融商品の運用実績を評価する際に利用できますが、ここでは投資信託を例に見てみます。

<計算式>
利回り(%)={(売却損益+分配金)/運用年数 }/投資元本  ×100

以下の投資例に沿って、利回りを計算してみましょう。

【投資例】
  • 売却損益:4万円
  • 分配金:6万円
  • 運用年数:2年
  • 投資元本:100万円
【投資例を使った利回りの計算】
{(4万円+6万円)/2年}/100万円 ×100 = 利回り5%

このように計算すれば、総合的な運用実績を確認することができます。

利回りの目標を決めて運用する

利回りの目標

利回りの活用方法としては、過去の運用実績を確認するだけでなく、運用を行う際の目標として活用することができます。
目標利回りが高いほどその分リスクも大きくなります。自分の目標利回りを決めるにあたってはどの程度のリスクを受け入れられるのかも考慮することが重要です。

投資信託のなかには、中長期的な運用を前提として、目標利回り(目標リターン)が提示されているタイプのファンドもあります。このようなファンドでは、自分の目標利回りに近い水準のタイプを選ぶとよいでしょう。

投資信託における目標利回りの例

銀行員の男性

次に投資信託の目標利回りの例を見てみます。

りそなが提供している「りそなラップ型ファンド(R246)」では、目標利回り(リターン)が異なる、3つのタイプがあり、自分に合ったタイプを選択することができます。

  • りそなラップ型ファンド(安定型)【愛称:R246(安定型)】:目標2%
  • りそなラップ型ファンド(安定成長型)【愛称:R246(安定成長型)】:目標4%
  • りそなラップ型ファンド(成長型)【愛称:R246(成長型)】:目標6%

特に「りそなラップ型ファンド(安定型)」は安定性を重視しながら運用するため、比較的リスクが低く、投資信託が初めての方にもはじめやすい商品といえます。

「騰落率」とは?

騰落率とは、投資信託の基準価額が一定期間内にどの程度値上がり、あるいは値下がりしたかを表す変動率のことです。基準価額は投資信託の1口あたりの価格を指しており、仮に基準価額1万円の投資信託が1年後、1万500円へ値上がりした場合の騰落率は5%です。

投資信託を取り扱っている金融機関のホームページから、各ファンドの様々な期間の騰落率(3ヶ月、6ヶ月、1年、3年、5年、10年、設定来など)を参照することができます。
投資信託を選ぶ際には、直近の騰落率だけでなく、より長期の騰落率も含めて確認したうえで判断材料として活用しましょう。

運用実績を評価するその他の指標

利率

利回りと混同されやすい指標として、利率があります。利率とは、預金額や債券の額面金額に対する1年当たりの利息の割合のことです。
利回りは、前述の通り、利息だけでなく売却損益や分配金などを含めた1年当たり収益の投資元本に対する割合のことで、幅広い金融商品のリターンを表す指標です。これに対して利率は、預金や債券のような利息が支払われる金融商品のみに用いられる指標です。

ベンチマーク比較

投資信託では、一般に投資成果を評価する基準(ベンチマーク)として、市場全体の動きを示すインデックス(国内株式であれば、日経平均株価、TOPIXなど)が設定されています。

ベンチマークに連動する投資成果を目指して運用するタイプをインデックスファンド、ベンチマークを上回る投資成果を目指して運用するタイプをアクティブファンドといいます。
アクティブファンドでは、ベンチマークとの対比で運用実績を評価する方法があります。

例えば、ベンチマークとしてTOPIXを採用している日本株のアクティブファンドのリターンが20%だったとすると、これだけをみれば非常に高いようにみえます。しかし、仮にTOPIXのリターンが25%だとすれば、このファンドはTOPIXのリターンを下回っていますので、ベンチマーク比較での評価は低くなります。

一方、ベンチマークとしてTOPIXを採用している日本株のアクティブファンドのリターンが△10%だったとすると、これだけをみれば運用実績としては芳しくないようにみえます。しかし、仮にTOPIXのリターンが△20%だとすれば、このファンドはTOPIXのリターンを上回っていますので、ベンチマーク比較での評価は高くなります。

まとめ

利回りとは、投資元本に対する1年あたりの収益の割合を示す指標です。あらかじめ利回りの目標を決めたうえで目標にあったファンドを選びましょう。目標利回りが高いほどその分リスクも大きくなります。自分の目標利回りを決まる際にはどの程度のリスクを受け入れられるのかも考慮する必要があります。
「りそなラップ型ファンド(R246)」なら、運用タイプを目標リターン別に3種類から選べるうえ、コストも比較的低く、初めての方でも利用しやすいという特徴があります。

騰落率とは、投資信託の基準価額が一定期間内にどの程度値上がり、あるいは値下がりしたかを表す変動率のことです。投資信託を選ぶ際には、直近の騰落率だけでなく、より長期の騰落率も含めて確認したうえで判断材料として活用しましょう。

アクティブファンドの運用実績を評価する際には、ベンチマーク比較という手法が用いられます。

投資信託をはじめるにあたって、あるいはすでに保有している場合も、投資信託の運用実績をみる指標について理解しておくと役に立ちます。

本記事は2022年3月31日時点の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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