カードローンの金利(年利)・利息の計算方法とは?注意点や返済のコツも併せて紹介
2022/08/18最終更新

カードローンを利用する前に、正しく理解しておきたいことの一つに「金利」があります。金利とは、元金に対する借入利息の割合のことです。この金利によって、お金のレンタル料に当たる「利息」の金額が決まります。
予想以上に高い利息を払うことにならないよう、今回はカードローンの金利にまつわる基礎知識を紹介します。また、カードローンを利用するときの注意点や、借換えをはじめとした具体的な返済のコツも確認していきましょう。
- 私が書きました
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- 主なキャリア
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生命保険会社にて15年勤務したあと、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指して退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
- ※りそなグループが監修しています
カードローンの金利や利息とは?基本情報をおさらい
カードローンは、銀行のほかに消費者金融系、信販系カードローン会社などが取扱っています。それぞれのホームページやパンフレットには、金利や利息などの専門用語が並んでいるため、難しいと感じる方もいるかもしれません。
安心して借入れするためにも、基本的な用語の意味は最低限理解しておきましょう。
「金利」「利息」とは?
ここでは、借入時に一度は耳にする、金利と利息の意味を確認します。
金利とは?
金利とは、借入れた元金に対する利息の割合のことで、利率と呼ばれる場合もあります。「○%」というようにパーセントで表されるのが一般的です。また、1年単位で表す金利(元金に対する1年間における利息の割合)を年利といいます。
金利は、利息制限法で定められた上限の範囲内であれば、カードローン会社が自由に決めることが可能です。利息制限法第1条では、元本の額に応じて以下の利率を超えないよう定められています。
- 元本の額が10万円未満の場合:年20%
- 元本の額が10万円以上100万円未満の場合:年18%
- 元本の額が100万円以上の場合:年15%
カードローンを利用する際は、元本、つまり借入金額に応じて上記範囲内の金利が適用されます。
例えば、10万円の借入れをしたときに、年18%を超えた金利は違法となり適用できません。
また、利息制限法第5条では、同じ会社から別のローンを借りている場合、その合算額で金利の上限が決まると定められています。
(例)住宅ローン1,000万円を契約している金融機関で、カードローン限度額10万円の契約をする場合:
カードローンだけで考えると、限度額が「10万円以上100万円未満」に当てはまるため、利息制限法による上限金利は年18%です。しかし、すでに同じ金融機関に1,000万円の借入れがあるため、合計の借入金額は1,010万円になります。この場合、カードローンで年15%を超える金利が適用されることはありません。
利息とは?
借主(カードローン利用者)が貸主(金融機関やカードローン会社)に対して支払う、お金のレンタル料のようなものです。借入金を返済するときに、元金に利息を追加して支払います。
カードローンでよく使われる「借入利率」とは?
カードローンでは、「借入利率」という言葉も使われます。借入利率とは、借入れした元本に対する利息の割合であり、契約ごとに定められる利率のことです。「借入利率=金利」と解釈しておけばよいでしょう。
借入利率には「年利(年率)」を用いるのが一般的です。通常、銀行のカードローンの利率には保証料が含まれています。
ちなみに、借入利率には、1ヵ月や1日単位で利息を計算する「月利」や「日賦」もありますが、銀行や大手消費者金融会社、クレジットカード会社で用いられることは稀です。
カードローンの金利(年利)の確認方法と利息の計算方法
カードローンを利用する際には、金利(年利)の確認方法と、利息の計算方法についても理解しておきましょう。
金利の確認方法
同じ借入金額の場合、金利が高くなるほど支払うべき利息が多くなります。金利は、銀行や消費者金融会社、クレジットカード会社など、カードローン取扱会社によって異なるため、必ず確認しましょう。
先述のとおり、利息制限法第1条により、元本の額に応じた上限金利は決まっています。借入時には「上限金利を超えていないか」を確認したうえで、金利が高いか低いかを見極めましょう。
利息の計算方法
カードローンの利息は、借入れの時点から返済時点までの日数で計算します。安心して借入れをするためにも、返済が終わるまでの日数がどれくらいかかるかを考え、どれくらいの利息を支払うことになるのかを、事前にシミュレーションしてみましょう。
利息額は、次の計算式に当てはめて計算できます。
【利息の計算式】
利息=元金(借入金額)×金利(年利)÷365×借入日数(返済日数)
元金に金利(年利)をかけて1年分の利息を算出し、365日で割ると、1日当たりの利息額が算出可能です。その1日当たりの利息額に借入日数をかけることで、最終的な利息額が計算できます。
なお、計算のもととなる元金(借入金額)については、カードローン会社が定めている付利単位に基づき金額を当てはめましょう。
付利単位とは、元金の金額単位のことです。1円単位、100円単位などカードローン各社によって異なります。
利息の計算方法を確認してきましたが、ここからはいくつか借入れした例を挙げ、実際に計算してみましょう。
利息の計算例①~年利20%で8万円借入れした場合
1週間(7日)後に返済した場合の利息
8万円×20%÷365日×7日(借入期間)=306円(1円未満の端数切り捨て)
1ヵ月(30日)後に返済した場合の利息
8万円×20%÷365日×30日(借入期間)=1,315円(1円未満の端数切り捨て)
利息の計算例②~年利15%で150万円借入れした場合
1週間(7日)後に返済した場合の利息
150万円×15%÷365日×7日(借入期間)=4,315円(1円未満の端数切り捨て)
1ヵ月(30日)後に返済した場合の利息
150万円×15%÷365日×30日(借入期間)=1万8,493円(1円未満の端数切り捨て)
利息の計算例③~年利14%で150万円借入れした場合
1週間(7日)後に返済した場合の利息
150万円×14%÷365日×7日(借入期間)=4,027円(1円未満の端数切り捨て)
1ヵ月(30日)後に返済した場合の利息
150万円×14%÷365日×30日(借入期間)=1万7,260円(1円未満の端数切り捨て)
※りそなのカードローンでは、年14%を超える金利(年利)はありません。
カードローン借入中に覚えておきたい3つのこと
金利や利息について見てきましたが、カードローンの利用に際しては、その他にも覚えておきたいポイントがあります。ここで3つのポイントを押さえておきましょう。
早く返済するほど利息を減らせる
利息の金額は、借入れの日数に応じて変わります。返済時期が早くなるほど利息がかかる日数が減り、結果的に支払う金額を減らせることを、念頭に置きましょう。
先ほど紹介した利息の計算例でもわかるように、年利14%で150万円を借入れしたケースでは、1週間後の返済に比べ、1ヵ月後の返済時の利息は約4倍になります。
また、カードローンは、毎月の返済額が自動的に設定される「リボルビング方式」(リボ払い、リボ)での返済方法が一般的です。例えば、50万円以下の借入だと月々1万円、50万円超から100万円以下の借入だと月々2万円というように、借入残高に応じて返済額が決まる仕組みです。
リボルビング方式では月々の返済が抑えられ、毎月の負担が軽減されます。一方で、借入金額によっては支払い期間が長くなり、想定よりも利息の総額が大きくなることもあります。
金銭的に余裕があるときには、毎月の返済額にプラスして返す意識も必要です。ただし、無理に繰上返済し、生活費が足りない事態に陥ることがないよう、計画性も持ちましょう。
返済が遅れると遅延損害金がかかる
万が一、カードローンの返済が遅れると、通常の利息に加えて遅延損害金がかかることも知っておくべきポイントです。
遅延損害金は「遅延利息」とも呼ばれ、通常の利息よりも高く設定されるのが一般的です。ちなみに、賃金業法では、遅延損害金の上限金利は年利20%と決められています。通常の利息と同じように、借入金額が大きく延滞日数が増えるほど、遅延損害金の額も膨らみます。
遅延損害金は、一日でも支払いが遅れると発生するため、うっかり返済が遅れて遅延損害金を請求されることがないよう注意しましょう。返済が遅れてしまうと、遅延損害金の支払い義務があるだけではなく、カードローンの利用自体ができなくなる可能性もあります。
返済額や返済期間を具体的に把握しておく
カードローンの借入中には、ローン残高や返済期間の定期的なチェックも欠かせません。
カードローンは、設定された利用限度額までならば、追加での借入れが可能です。しかし、何度も繰り返し利用すると、現在の借入総額が把握できなくなることもあるでしょう。
定期的に借入状況を確認し、借入金額は無理のない範囲なのか、返済はいつまで続く予定なのかを知っておくと安心です。また、一般的なカードローンでは、借入残高に応じて毎月返済額が増減するため、毎月の返済金額の確認も忘れないようにしましょう。
毎月の返済額や返済期間についてわからないことがあれば、窓口に直接問い合わせることも可能です。
借入前に、入出金などを管理しやすい金融機関を選んでおくのも一つの方法です。例えば、りそなであれば、りそなグループアプリを活用することで、預金口座残高とカードローン残高が一緒に確認できるため、簡単にお金の管理ができます。
カードローンの金利・利息にまつわる注意点
金融機関の金利や利息をチェックする際には、次の3つを押さえましょう。
金利は適法か?
利息制限法に定められた上限金利を超える利率のカードローンは、合法ではないため注意してください。
万が一、合法ではない金融機関で借入れしたとしても、上限金利を超える利息が課された場合、超過部分は無効です。さらに、利息制限法を守らない金融機関には、行政から業務改善命令や業務停止命令などの処分が下されるケースもあります。
このように、法外な利率を課された際には、利用者が守られる仕組みです。こういった仕組みはあるものの、気付かぬうちに悪質業者から融資を受け、本人だけでなく勤務先や親類に、脅迫まがいの電話がかかってくるような違法な取り立てにあうリスクもあります。
違法な金利でカードローンを取り扱っている貸金業者からは、決して借入れしないでください。
実際のカードローン返済額は計算式と異なる場合もある
前述した計算式で算出した金額と、実際の返済額は異なる場合があります。というのも、借入期間を決める「起算日」の定め方は、カードローンを取扱う各社で異なるからです。借入れの初日を含む金融機関もあれば、含まないこともあります。
カードローンの利息は日割り計算のため、起算日が1日ずれるだけで返済総額が変動します。ご自身で試算した返済額や利息は、一つの目安として考えましょう。
カードローンを比較する場合には、実際の適用金利をよく確認すること
各社のカードローンの商品案内を見ると、金利の表示を「年●%~年▲%」と幅を持たせて掲載していることが多く、つい低い金利に注目してしまうこともあるでしょう。ただし、一番低い金利が実際に適用されるとは限りません。
金利は、契約する利用限度額に応じて異なります。利用限度額が大きくなるほど適用金利が下がりますが、その分審査も厳しくなるのが一般的です。ちなみに、審査では大きな金額の貸付けをしても返済できるかを確認するために、年収や勤務先、過去の借入状況などの信用に関する情報がチェックされます。
一方、希望する利用限度額が低くなれば、審査には通りやすくなりますが、適用金利が高くなる可能性があります。実際に適用される金利は、審査が終わり、契約の段階にならないとわからないため、契約時には実際の適用金利をしっかりと確認するようにしましょう。
カードローンを効率的に返済する3つのコツ
カードローンの返済は、借入残高により決められた返済額(約定額)を、毎月返済していくケースが一般的です。ただし、前述した計算例のように「○日後に一括で返済する」こともできます。効率的に返済できるように、借換えやスポット返済、おまとめローンなども検討してみましょう。
ここでは、カードローンを効率的に返済するための方法を、3つ紹介します。
カードローンを借換える
カードローンは、各カードローン会社がそれぞれに金利を設定しています。そのため、契約時には、できるだけ金利の低いカードローンを選ぶことが重要です。すでに借入れしているカードローンの金利を下げたい場合には、金利が低い別のカードローンがないか、借換えを検討してみてください。
一般的には、消費者金融系のカードローンに比べると、銀行系のほうが金利は低い傾向にあります。そのうえ、金融機関によっては、他の金融サービスをご利用中の方は、金利を優遇するといった、金利特典が設けられているケースもあります。
どの金融機関であればご自身の金利が抑えられるのか、比較してみましょう。
ただし、借換え時には新規での申込みと同じように、審査が必要です。すでに借入れがある状態で審査を受けるため、借換え時の審査は新規申込み時に比べて厳しくなる場合もあります。
スポット返済を活用する
カードローンでは毎月の返済以外に、借入残額の一部あるいは全額の追加返済も可能です。臨時収入や、生活費に余裕が出た際などは追加返済も考えてみましょう。
「スポット返済」「臨時返済」「繰上返済」など、カードローン会社によって呼び方はさまざまです。
追加返済を活用すれば、早めの完済も可能です。通常、毎月の返済額は元金と利息に充てられますが、追加返済ではすべてが元金に充てられます。追加返済は、通常の返済に比べて元金が大きく減るため、利息を減らす効果が期待できます。
ATMやアプリなどで、いつでも繰上返済できる金融機関を選んでおくと、すぐに追加返済でき、利息も抑えられるでしょう。
おまとめローンを活用する
複数のカードローンがある場合には、おまとめローンを利用する方法もあります。おまとめローンとは、複数の金融機関からの借入れがあるときに、返済先を1社にまとめる返済方法です。
カードローンの借換えとは違い、おまとめローンでは既存のカードローンの完済や解約が条件となるのが一般的です。新たに金利の低いローンで借入れたお金をもとに、他社のローンを繰上げ完済でき、返済先は新たな借入先1つにできます。
おまとめローンでは、カードローンのように随時借入れができませんが、結果として借入金額が増えるリスクを軽減でき、返済計画を立てやすくなります。
※りそなでは、おまとめローンという商品はありませんが、フリーローンに借換えることが可能です。
まとめ
金利とは、元金に対する借入利息の割合のことです。金利によって、お金のレンタル料に当たる利息の金額が決まります。利息制限法第1条で、借入金額によって上限金利が定められているため、まずは法外な金利ではないかを確認しましょう。
金融機関によっても金利は異なるため、負担が重くなりすぎずきちんと返済していけるよう、できるだけ金利が低めのカードローンを選ぶことも重要です。
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本記事は2022年8月時点の情報に基づいて 執筆者(ファイナンシャルプランナー)独自の調査によって作成しております。 将来の相場や市場環境、制度の改正などを保証する情報ではありません。
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