外貨預金における金利の特徴とは?普通預金・定期預金での違いや注意点

公開日:2024/11/26

外貨預金における金利の特徴とは?普通預金・定期預金での違いや注意点

各金融機関では、外国の通貨で預金する外貨預金のサービスを提供しています。外貨預金を利用する際に気になるのが、「金利」です。

一般的に、外貨預金は円預金と比べて金利が高い傾向にあります。ただし、外貨普通預金と外貨定期預金、通貨、金融機関などの違いによって、適用される金利には差があるため注意しましょう。

この記事では、外貨預金における金利の特徴・種類や、知っておくべき注意点などを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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元銀行員。若年層から高年層まで幅広い資産運用の提案を行なう。メディアを通じて、より多くのお客様に金融の知識を伝えたい気持ちが強くなり、退職を決意。
現在は、編集者として金融機関を中心にウェブコンテンツの編集・執筆業務に従事している。

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外貨預金の金利は大きく分けて2パターンある

普通預金や定期預金などにおける「金利」とは、預けたお金に対して発生する利益(利息)の割合を指すもので、通常は「金利1%」のようにパーセント(%)で表します。

金融機関にお金を預けると、金利に応じた利息を受け取ることができ、利息は金利が上がると増え、金利が下がると減る仕組みです。

外貨預金でも、円預金と同様に金利が設定され、利息が発生しますが、「外貨普通預金」か「外貨定期預金」かによって、適用される金利の種類が異なります。

以下では、外貨普通預金と外貨定期預金の違いとともに、それぞれの金利について見てみましょう。

外貨普通預金:変動金利

外貨普通預金は、預入れる期間の定めがなく、いつでも預入れや引出しができます。

外貨普通預金に適用されるのは、「変動金利」です。変動金利の場合は、預入期間の途中で金利が見直される可能性があります。

外貨定期預金:固定金利

外貨定期預金は、最初に定めた預入期間が満了するまで、原則として中途解約(引出し)ができません。預入期間は、1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月・1年などから選択できます。

外貨定期預金に適用されるのは、「固定金利」です。固定金利は変動金利と異なり、預入期間中に金利が変動しません。

なお、同じ通貨なら、通常は外貨普通預金よりも外貨定期預金のほうが高金利です。外貨定期預金についてさらに詳しくは、以下の記事をご覧ください。

外貨預金の金利・利息の計算方法

外貨預金の金利から利息を計算する方法は、基本的に円預金の普通預金・定期預金と同様です。外貨普通預金の場合は、「毎日の最終残高×金利÷365日」で一日当たりの利息を求められます。

一方で、外貨定期預金の場合は、単利運用か複利運用かによっても受け取れる利息の金額が異なる点に注意しましょう。

単利運用の場合は、預入れ時の金額が元本として固定され、常にその元本に対して利息が発生します。複利運用の場合は、発生した利息を元本に加えて運用するため、利息が利息を生んでいく運用方法です。

外貨預金は高い金利が魅力

一般的に、外貨預金は円預金よりも金利が高い傾向にあります。

各国の金利は、その国の景気動向や物価上昇率など、さまざまな要因の影響を受けて決まっており、日本では長年低金利の状態が続いてきました。

日本以外のすべての国の金利が高いわけではありませんが、外貨預金のほうが円預金よりも相対的に高金利を狙いやすい状況です。

ただし、最近では日本銀行のマイナス金利政策の解除にともない、各金融機関にて円預金の金利を引上げる動きも見られます。

外貨預金の金利に関する注意点

外貨預金の利用にあたって、金利や利息に関して知っておくべき注意点があります。ここでは、注意点を2つの観点から紹介します。

通貨や金融機関によって金利が異なる

外貨預金では、米ドルやユーロをはじめ、多様な通貨から選択が可能です。

外貨預金は円預金と比べて金利が高い傾向ですが、各国の金利水準は異なるため、外貨預金の金利も通貨ごとに異なります。また、同じ通貨でも、外貨預金を取扱う金融機関によって金利に差が出る点にも注意しましょう。

外貨預金をはじめる前に、通貨や金融機関をしっかりと比較検討することが大切です。

利息には税金がかかる

外貨預金の利息には、円預金と同様に20.315%の税金がかかります。利息は「源泉分離課税」の対象であるため、受け取る際に税金が源泉徴収される仕組みです。

よって、金融機関のホームページなどに表示されている金利で単純計算した利息額と、実際に受け取る利息額は異なるため注意しましょう。

なお、利息にかかる税金を含め、外貨預金の税金に関して詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

外貨預金は金利以外のポイントもチェックすることが大切

「金利の高さ」は、外貨預金の通貨や金融機関(預け先)を選ぶ際の判断材料として重要です。しかし、金利の高さだけに注目してしまうと、思うような利益を得られないかもしれません。

外貨預金では、手数料・預入期間・為替変動の3つのポイントにも注目しましょう。

ポイント(1)手数料

外貨預金では、日本円を外貨に交換して預ける際や、外貨を日本円に交換して引出す際に、為替手数料が発生するのが一般的です。また、直接外貨を預入れる際や、外貨のまま引出す際に手数料がかかることもあります。

これらの手数料も、通貨の種類や金融機関によって異なるため注意しましょう。なお、日本円を外貨に交換する際のレートを「TTS」、外貨を日本円に交換する際のレートを「TTB」といいます。

ポイント(2)預入期間

金融商品の金利は、基本的には「年利」で表示されています。

年利は、1年間お金を預けたときの利益(利息)の割合です。つまり、1年間に満たない短期の預入れの場合は、実際に発生する利息が少なくなるため注意しましょう。

例えば、金利(年利)5%で100万円を1年間預けた場合、発生する利息は税引前約5万円です。一方、金利(年利)5%で100万円を1ヵ月だけ預けた場合は、利息は税引前約4,200円になります。

ポイント(3)為替変動

金利は通貨によって異なりますが、全体的に先進国通貨よりも新興国通貨のほうが高い傾向です。

ただし、新興国通貨は、為替変動が激しいことも予想されます。預入れ時と引出し時の為替レートの状況により、「為替差益」(利益)を得られる可能性も大きければ、「為替差損」(損失)を被るリスクも大きくなるため注意が必要です。

得られる利息を重視するのか、為替差損のリスクをできるだけ減らすことを重視するのか、運用スタイルに応じて通貨を選択しましょう。

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外貨預金の利用に不安がある方は、店頭窓口でもご相談やお手続きができます。外貨預金を検討中の方は、りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行ではじめてみてはいかがでしょうか。

まとめ

外貨預金では、普通預金に変動金利、定期預金に固定金利が適用されます。外貨預金は円預金よりも金利が高い傾向にあります。

ただし、外貨預金では為替変動のリスクなども考慮する必要があります。金利の高低だけに注目せずに、通貨や金融機関によって金利が異なる点なども理解したうえで、商品を選ぶようにしましょう。

りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行では、りそなグループアプリから簡単に外貨預金をはじめられます。この機会に、外貨預金での資産運用をぜひ検討してみてください。

本記事は2024年11月26日時点の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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  • 外貨預金には、為替相場の変動により為替差損が生じ、お引出時の円貨額がお預入時の払込円貨額を下回り、元本割れが生じるリスクがあります。(為替変動リスク)
  • 円を外貨に交換する際(お預入時)および外貨を円に交換する際(お引出時)は為替手数料がかかります。お預入時およびお引出時には、この為替手数料を含んだ当社所定の為替レートをそれぞれ適用します。
  • お預入時とお引出時の為替相場に変動がない場合でも、往復の為替手数料がかかるため、お引出時の円貨額がお預入時の払込円貨額を下回り、元本割れとなるリスクがあります。
  • 外貨預金は預金保険の対象ではありません。
  • 詳細については、契約締結前交付書面や説明書等をよくお読みください。