外貨投資は投資初心者におすすめ?特徴やメリット・リスクを解説

2023/02/27最終更新

外貨投資は投資初心者におすすめ?特徴やメリット・リスクを解説

投資対象には株や投資信託、国債などさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。自分に合った投資方法を選ぶには、まずは投資対象の種類や特徴を知っておかなければなりません。

今回は、投資手法の一つである外貨投資に注目して、その概要と種類、メリット・リスク・投資のはじめ方を解説します。

外貨投資とは外貨で行う投資のことで、外貨預金、外貨建て投資信託などの種類があります。この記事を読んで外貨投資の概要を理解し、自分に合った外貨投資の手法を考えてみてください。

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東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

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外貨投資とは?

外貨投資とは?

円貨を外貨に換えて行う投資のことを外貨投資といい、外貨で運用する金融商品を外貨建て金融商品と呼びます。

投資は円貨のみでも行えますが、円貨を外貨に換えて外貨で投資することで、投資結果が為替等の影響を受けます。為替変動による利益など、円貨建てにはない投資メリットを得られるのが、外貨投資の特徴です。

外貨投資には外貨預金・外国株式・外貨建て投資信託など、さまざまな種類があります。同じ外貨投資であっても、投資対象の種類によって特徴が大きく異なるため注意が必要です。外貨投資の種類を5つ紹介しますので、金融商品選択の参考にしてみてください。

外貨投資の種類

外貨投資の種類

外貨投資の例として、外貨預金・外国債券・外貨建て投資信託・外貨建て外国株式・FXの5種類を紹介します。

なお、金融機関によっては下記金融商品を取扱っていない場合があります。利用したい金融機関が決まっている場合は、金融機関の取扱商品を事前に確認しておきましょう。

1外貨預金

円貨を米ドルやユーロなどの外貨に換えて預金することを、外貨預金と呼びます。外貨預金で得られる利益は、金利差と為替の値動きによって生じます。

現状として日本の金利は低く、ただ銀行に資金を預けているだけの場合、得られる利息はごくわずかです。一方、日本より金利が高い国に資金を預ければ、日本円で預金しているよりも利息を得られる可能性が高くなります。

また、外貨預金は、通貨を交換する際の為替によっても利益を得られる投資方法です。例えば、1ドル110円のときにドルを購入したあと、為替が1ドル120円になれば、1ドルあたり10円の利益を得られます。

為替相場で生じる利益を為替差益と呼び、外貨預金は金利差による利益と為替差益の両方を見込めるのがメリットです。ただし、為替変動によっては為替差損が発生する可能性もあるため注意してください。

2外国債券

国や企業が発行する債券を購入して融資することを、債券投資と呼びます。債券を保有している間は利息を得られ、満期になると元本と償還金を得られるのが特徴です。

外国債券の場合、国内の債券投資と異なり購入時の支払いや、利息・償還金の受取りを外貨で行います。債券価格の変動や為替変動などによって債券価格は変化し、外貨預金同様に利回りと為替変動によって利益を得られる投資方法です。

3外貨建て投資信託

外貨建て投資信託は、外貨で行う投資信託のことです。海外ETFや外貨建てMMFなどの種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。

  • 海外ETF
    特定の指標への連動を目指す投資信託。上場しており、株式のようにリアルタイムで売買できるのが特徴です。
  • 外貨建てMMF
    格付けの高い外貨建て(米ドルが主)の、短期証券等に投資する投資信託。銘柄の格付けが高いため、比較的安全性が高いメリットがあります。

4外貨建て外国株式

外貨建て外国株式とは、外貨で外国株を購入することです。通常の株式投資同様に、株価の値上がりや配当金によって利益を得られます。

外貨建ての場合、円貨建てよりも投資できる銘柄が増えるのが特徴です。また、金融機関によっても投資できる銘柄は異なります。投資先の企業や、企業が立地する国の状況等から投資先を判断しましょう。

外国企業に投資する際、欠点となるのが投資先情報の仕入れづらさです。投資の判断材料が少ないと、投資判断を誤る可能性があります。

5FX

FXはForeign Exchangeの略称であり、外国為替証拠金取引を指します。外国預金と同様に円を外貨に換えることで利益を得る投資方法であり、外貨預金と性質がよく似ているのが特徴です。

FXの最大の特徴はレバレッジにあります。レバレッジとは、担保として証拠金を預けることで、少額で大きな金額を取引できる仕組みです。投資資金が少ない状態でも、レバレッジを利用すれば、資金額を超えた取引が可能になり、大きな収益を見込めます。

ただし、レバレッジは得られる利益が大きい分、リスクも大きい投資方法です。投資によって損失が出る可能性を考慮し、生活に影響をおよぼすほどの過度な投資は避け、投資額は慎重に検討しましょう。

外貨投資の3つのメリット

外貨投資の3つのメリット

外貨投資の種類と特徴をいくつか紹介してきましたが、外貨投資には種類を問わず共通するメリットが3つあります。外貨投資の3つのメリットを見ていきましょう。

1国内に比べて利回りが高い傾向にある

まず挙げられる外貨投資のメリットは、利回りの高さです。海外の金融商品は日本のものと比べて利回りが高い傾向にあるため、同じ投資金額でも、より多く利益を得られる可能性が高まります。

2023年1月現在、日本国内の政策金利は-0.10%となっており、金利が低い状態が続いています。預金の点で見ても、日本より金利が高い国で預金するだけで、より多くの利息を得られる可能性があるのです。

金利は国によって異なり、社会情勢によっても変動します。金利が高く安定しているかは、外貨投資するうえでの指標の一つとなり得るのです。

2分散投資につながる

投資のリスクを抑える方法の一つに、性質の異なる金融商品を組み合わせて投資する方法があります。これを分散投資と呼び、分散投資することで、一つの金融商品で損が出たとしても、その他の金融商品の収益で損益をカバーできる可能性が生まれます。

円貨のみで投資している場合、外貨投資することで投資先の国や企業、通貨を分散でき、投資リスクを減らせます。外貨でのみ取引可能な金融商品もあるため、投資先の幅もより増やせる点も外貨投資のメリットです。

3為替変動により為替差益が発生する可能性がある

為替変動による収益の発生が、外貨投資の大きな特徴の一つです。外貨を円に換えた際の為替相場が、円を外貨に換えた際の為替相場より円安の場合、為替差益が生じます。

為替相場の値動きを利用すれば、リスクが低いとされる外貨預金でも、より高い収益を狙えます。ただし、為替変動によって為替差損が発生する可能性もあるため、注意が必要です。

外貨投資のリスクと注意点

どのような投資にもメリットとリスクが存在します。リスクの内容を知り、リスクを軽減できるよう対策しましょう。ここでは、外貨投資のリスクと注意点を3つ解説します。

1預金保険制度の対象外

預金保護制度とは、金融機関が破綻した場合に、一定額の預金等を保護するための保険制度です。当座預金や利息の付かない普通預金等の場合は全額、利息の付く普通預金や定期預金等は金融機関ごとに元本1,000万円等が保護されます。

ただし、外貨投資に必須である外貨預金は預金保護制度の対象外です。そのため、金融機関に万が一のことがあった場合でも外貨預金は保護されません。

2手数料がかかる

円貨を外貨に換える際には、金融機関へ手数料を支払わなければなりません。この手数料を為替手数料と呼び、為替手数料は金融機関や通貨によって異なります。

1回の取引にかかる為替手数料が高く、頻繁に取引している場合などは、元本割れする可能性が高くなります。為替手数料をふまえて、金融機関や投資先を選択しましょう。

3社会情勢の影響を受ける

外貨投資では、投資した国の政治や経済状況や社会情勢によって、資産価値が変動する可能性があります。これをカントリーリスクと呼び、カントリーリスクは先進国より社会情勢が不安定な新興国のほうが高いのが特徴です。

リスク軽減のためには、投資先の国の政治・経済の動向を日頃から調べておかなければなりません。ただし、日本語でニュースが発信されておらず、情報収集が難しい国もあります。どのような国や企業へ投資するのかは、国の社会情勢と情報収集の容易さをふまえて検討してみましょう。

初心者におすすめは
「外貨預金」

ここまでで外貨投資のメリットとデメリットを説明しました。国内と比べ利回りが高い傾向にあり、分散投資の役割も担ってくれるなどのメリットがある一方で、社会情勢の影響を受けやすく日頃から海外の政治・経済の動向をチェックしておく必要があるなど、初心者の方には少しハードルが高い印象もあります。

そこで、初心者の方が外貨投資をはじめる際は、まず「外貨預金」から試してみてはいかがでしょうか。
外貨預金は、金利差と為替の値動きによって利益を生むため、他の外貨投資と比べ仕組みがわかりやすく、また銀行で取引ができることから、外貨投資のなかでも比較的初心者の方がはじめやすい商品となっています。
金利や取り扱っている外貨は金融機関によって異なるため、各銀行の情報を調べて、自分に合った金融機関を選びましょう。

まとめ

外貨投資とは外貨で行う投資のことで、外貨預金、外貨建て投資信託などの種類があります。外貨投資には金利差による収益や為替差益など、円で行う投資にはないメリットがあり、投資でのリスク分散に欠かせない分散投資が可能です。

金融機関によって取扱い金融商品やサービスが異なるので、事前に確認し、自身に合った金融機関を選択することも重要です。

投資をお考えの場合は、ぜひ投資手法の一つとして外貨投資を検討してみてください。いきなり大きな金額で投資するのが不安という方は、まずは比較的リスクの低い外貨預金からはじめるのがおすすめです。

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これから外貨預金をはじめたい方は、りそなで運用をスタートしてみてはいかがでしょうか。

本記事は2023年2月27日時点の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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  • 外貨預金には、為替相場の変動により為替差損が生じ、お引出時の円貨額がお預入時の払込円貨額を下回り、元本割れが生じるリスクがあります。(為替変動リスク)
  • 円を外貨に交換する際(お預入時)および外貨を円に交換する際(お引出時)は為替手数料がかかります。お預入時およびお引出時には、この為替手数料を含んだ当社所定の為替レートをそれぞれ適用します。
  • お預入時とお引出時の為替相場に変動がない場合でも、往復の為替手数料がかかるため、お引出時の円貨額がお預入時の払込円貨額を下回り、元本割れとなるリスクがあります。
  • 外貨預金は預金保険の対象ではありません。
  • 詳細については、契約締結前交付書面や説明書等をよくお読みください。