マイカー購入とカーシェア・レンタカー・カーリースの損益分岐点は?費用を比較
公開日:2024/09/20

最近では、カーシェアやカーリースなどのサービスが普及し、車に乗りたいときの選択肢が増えています。そこで気になるのが、「マイカー購入とカーシェアなどのサービスは、どちらがお得か」という点です。
今回は、車に乗りたいときの選択肢を紹介するとともに、マイカー購入やカーシェアなどのサービス利用でかかる費用、損益分岐点を解説します。マイカー購入が向いている方の特徴も説明しているので、ぜひ参考にしてください。
- 私が書きました
-
- 主なキャリア
-
元銀行員。若年層から高年層まで幅広い資産運用の提案を行なう。メディアを通じて、より多くのお客様に金融の知識を伝えたい気持ちが強くなり、退職を決意。
現在は、編集者として金融機関を中心にウェブコンテンツの編集・執筆業務に従事している。
- ※りそなグループが監修しています
車に乗りたいときの
4つの選択肢と特徴
車が必要になったときに、考えられる選択肢は大きく分けて4つあります。ここでは、4つの選択肢の特徴やメリット・デメリットを解説します。
マイカー購入
車に乗りたいときにまず思い浮かべるのは、自家用車(マイカー)を購入する方法です。
ほかの方法との違いは、「車を所有できる」という点です。車が自分の所有物となり、乗り方・使い方の自由度が高いメリットがあります。
また、予算さえクリアできれば、新車や中古車、軽自動車、コンパクトカーなど、豊富な種類のなかからお気に入りの一台を選べます。
カーシェア
カーシェア(カーシェアリング)は、サービスを提供する企業や個人の車を、複数の会員でシェア利用するものです。
あらかじめ会員登録や会員料金の支払いをしたうえで、インターネット上で利用予約をし、「15分間」などの時間単位で車を借ります。カーシェア用の車は、指定の車両ステーションから借りるのが一般的です。
ただし、希望する時間帯で予約が埋まっているときには利用できません。また、見知らぬ人同士で車を共有することに抵抗がある方もいるでしょう。
レンタカー
レンタカーは、サービスを提供する店舗を直接訪れ、時間単位や日単位で車を借りるものです。前項のカーシェアでは、会員登録や会員料金の支払いが求められますが、レンタカーでは基本的に必要ありません。
レンタカーを利用したあとは、ガソリンを満タンにし、車を借りた店舗か系列店舗に車を返却します。車を借りる際も返却する際も、店舗に出向かなければならない点はデメリットですが、主に、旅行先や引越しなどで車が必要になったときに便利なサービスです。
ただし、カーシェアと同様に、時期によっては予約が取れない可能性もあります。
カーリース
カーシェアやレンタカーが車の一時的な利用を想定しているのに対し、カーリースは「3年間」など、長期間の利用を想定しているのが特徴です。
定額の月額料金を支払うと、好きな車をマイカーのように利用できます。サービスによっては、マイカー購入と同等の車種の選択肢があります。
ただし、月間や年間の走行距離に上限が設定されているケースがあるため、事前に確認が必要です。
なお、自動車メーカーが提供する毎月定額の車利用サービスは、「車のサブスク(サブスクリプションサービス)」と表現されることもあります。
マイカー購入と
カーシェア・レンタカー・カーリースのコストを比較

ここでは、マイカー購入とカーシェア・レンタカー・カーリースのコストを比較する前提知識として、それぞれにかかる費用を紹介します。
なお、本章で紹介する内容はあくまで一例であり、条件によって実際の金額は変動します。
マイカー購入でかかる年間費用
マイカーを購入した場合にかかる年間費用は、以下のとおりです。
- <前提条件>
-
- 普通車(コンパクトカー)を新車で購入
- エコカー減税の対象車
- 駐車場は月額1万円で契約
- 年間走行距離1万km
- 高速道路は使用しない
- <購入から1年間でかかる費用>
-
基本項目 費用の目安や内訳 車両購入費用 - 本体:150万円
- オプション(カーナビやドライブレコーダーなど):30万円
合計180万円
税金 - 自動車税:3万500円
- 自動車重量税、環境性能割:免税
合計3万500円
自賠責保険料 1万1,500円(12ヵ月契約の場合) 任意保険料 5万円程度 リサイクル料金 1万円(6,000円~1万8,000円程度) 各種代行費用 10万円程度(車両登録(ナンバー交付)費用や車庫証明費用、納車費用など) 駐車場代 12万円 ガソリン代 8万7,500円(175円/L、燃費20km/Lで計算)
上記試算に基づくと、マイカー購入の年間費用は220万9,500円です。車両購入費用を除くと年間40万9,500円、月換算で3万4,125円です。
カーシェアでかかる年間費用
カーシェアを利用した場合にかかる年間費用は、以下のとおりです。
- <前提条件>
-
- 月額費用1,000円、時間料金250円/15分、距離料金15円/kmのサービスを利用
- 年間外出時間は365時間(平均で一日1時間)
- 年間走行距離1万km
- 高速道路は使用しない
- <利用開始から1年間でかかる費用>
-
基本項目 費用の目安や内訳 初期費用 1,000円程度(入会金や登録手数料など) 月額費用 1万2,000円 利用料金 - 時間料金36万5,000円(1,000円/日)
- 距離料金15万円(約410円/日)
合計51万5,000円
上記試算に基づくと、カーシェアの年間費用は52万8,000円、月換算で4万4,000円です。
レンタカーでかかる年間費用
レンタカーを利用した場合にかかる年間費用は、以下のとおりです。
- <前提条件>
-
- 利用料金6,000円/回(12時間以内)のサービスを利用
- 年間利用回数48回
- 年間外出時間365時間(平均で週1回7時間)
- 年間走行距離1万km
- 高速道路は使用しない
- <利用開始から1年間でかかる費用>
-
基本項目 費用の目安や内訳 利用料金 28万8,000円 ガソリン代 8万7,500円(175円/L、燃費20km/Lで計算)
上記試算に基づくと、レンタカーの年間費用は37万5,500円、月換算で約3万1,292円です。
カーリースでかかる年間費用
カーリースを利用した場合にかかる年間費用は、以下のとおりです。
- <前提条件>
-
- 月額費用3万5,000円のサービスを利用
- 駐車場は月額1万円で契約
- 年間走行距離1万km
- <利用開始から1年間でかかる費用>
-
基本項目 費用の目安や内訳 月額費用 42万円 駐車場代 12万円 ガソリン代 8万7,500円(175円/L、燃費20km/Lで計算)
上記試算に基づくと、カーリースの年間費用は62万7,500円、月換算で約5万2,292円です。
マイカー購入と
カーシェア・レンタカー・カーリースの損益分岐点
ここでは、前章の内容を参考に、マイカー購入とカーシェア・レンタカー・カーリースのいずれがお得かを考えてみましょう。
なお、マイカー購入に関しては、新車と中古車の違いや、ローン利用の有無、最終的な売却金額などにより、負担額(負担総額や一定期間当たりの負担額)が大きく変動します。そのため、ここでは車両購入費用を除いて比較します。
マイカー購入とカーシェア
の損益分岐点
カーシェアでは、利用時間や利用距離が長いほど費用がかかります。前章のように、一日当たり1時間程度の利用でも、マイカー購入より一月当たりの費用負担が大きくなるケースもあるでしょう。
一方で、一日当たり30分(一週当たり3時間30分)程度の場合は、カーシェアなら年間で27万500円、月換算で2万円台に抑えられる計算です。
マイカー購入とレンタカー
の損益分岐点
レンタカーは、カーシェアのような短時間ごとの料金設定がないことも珍しくありません。よって、利用回数ごとにまとまった費用がかかり、頻繁に車に乗る方は割高になります。
一方で、多くても週1回(月4回)しか車に乗らないなら、マイカー購入よりもレンタカーのほうがお得になりやすいと考えられます。
マイカー購入とカーリース
の損益分岐点
カーリースの場合、車に乗る頻度によってかかる費用が変わることは、基本的にありません。また、マイカー購入もカーリースも、ガソリン代や駐車場代が同じようにかかります。
今回の試算では、カーリースよりもマイカー購入のほうが、年間20万円以上節約できる結果でした。いかにリーズナブルなカーリースのサービスを利用できるかが、損益分岐点を左右するポイントといえます。
カーシェア・レンタカー・カーリースよりも
自家用車がおすすめなのは?
ここまで、マイカー購入とカーシェア・レンタカー・カーリースの特徴を比較しました。それぞれの損益分岐点は以下のとおりです。
- カーシェアの場合:利用時間や利用距離が長いほど費用がかかる。1日30分程度ならカーシェアを選択
- レンタカーの場合:頻繁に車に乗る場合は割高になる。週1回7時間程度ならレンタカーを選択
- カーリースの場合:利用頻度は費用に影響しないが、マイカー購入と同様、ガソリン代や駐車場代がかかる。いかにリーズナブルなサービスを選ぶかがポイント
これらの内容を踏まえると、マイカー購入が向いているのは、以下のような方です。
- 毎日、買い物や家族の送迎などで30分以上車を利用する
- 毎週末、ドライブなどで走行距離を気にせず半日以上の遠出をする
- 無料または比較的安価な駐車場を確保できる
今回の試算では、月額1万円で駐車場を契約することを前提条件としましたが、駐車場代は地域差があります。毎月高額な費用を支払わないと駐車できない場合は、カーシェアなどのサービスも検討しましょう。
また、以下のようなケースでも、マイカー購入が向いていると考えられます。
- 自宅近くにカーシェアの車両ステーションやレンタカーの店舗がない
- チャイルドシートが必要な子どもやペットが同乗する機会がある
- 車内に荷物を積んだままにしておきたい
- 長期的に車が必要になる見込みである
マイカー購入には、「所有できる」というメリットがあります。単に金額だけを比較するのではなく、「自分が使いたいように、使いたいときに使えるか」などの利便性も含めて考えることが大切です。
費用面が気になる場合は「りそなマイカーローン」を活用しよう

「車を購入する際の一時的な費用負担を減らせるのなら、便利なマイカーを所有したい」と考える方もいるのではないでしょうか。まとまった資金の工面で悩んでいるなら、「マイカーローン」の利用がおすすめです。
マイカーローンは、その名のとおり、自家用車の購入費用を借りるためのローンです。大きく分けて、車を販売するディーラー系のマイカーローンと、銀行系のマイカーローンがあります。
銀行系の「りそなマイカーローン」は、ディーラーローンと比べて金利が低めであり、返済の負担を抑えられるのが特徴です。また、車検費用や修理費用など、車の維持にかかる費用も、同じ金利で借入れできます。
購入する車が決まっていなくてもお申込み可能ですので、月々の返済額を抑えたい方は、りそなマイカーローンをぜひご検討ください。
まとめ
マイカー購入やカーシェアなどのサービスは、それぞれ特徴やかかる費用が異なります。
毎日車に乗る機会があるなど頻繁に車を利用する場合や、利便性を重視したい場合は、マイカー購入がおすすめです。どのような車の使い方をするのかをしっかりとイメージし、自分に合う選択をしましょう。
車の購入を検討している方は、お得な「りそなマイカーローン」をぜひご活用ください。Webお申込みなら、インターネットで仮審査からご契約までのお手続きができます(※)。
- ※諸条件により店頭・郵送でのお手続きが必要な場合もございます。
原則来店不要!
りそなマイカーローンを
Web完結でお申込み!
来店不要で24時間365日
お申込みが可能!
収入と支出のバランスを考えて計画的にご利用ください。借り過ぎにご注意ください。
本記事は2024年9月20日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。