車のローンの金利はどれくらい?金利相場や返済総額の計算方法・利用時の注意点
公開日:2023/09/22
更新日:2025/09/16

車を購入する際、多くの方が資金の一部または全額をローンでまかなうことを検討します。なかでも「車のローン」と呼ばれる商品は、住宅ローンや教育ローンと同様、利用する金融機関やローンの種類によって適用金利が異なります。
そのため「金利はどのくらいが相場なのか?」「どこで借りるのが一番お得なのか?」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。
実際、車のローンには銀行系のマイカーローン、ディーラーが提供するローン、自社ローンといった選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
本記事では、車のローンの金利相場や返済額の計算方法、低金利ローン契約時の注意点を解説します。車の購入にあたり自動車ローンを検討している方や、安い金利のローン商品を探している方はぜひ参考にしてください。
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元銀行員。若年層から高年層まで幅広い資産運用の提案を行う。メディアを通じて、より多くのお客さまに金融の知識を伝えたい気持ちが強くなり、退職を決意。
現在は、編集者として金融機関を中心にウェブコンテンツの編集・執筆業務に従事している。
- ※りそなグループが監修しています
金利には固定金利と変動金利がある
金利には、固定金利と変動金利の2種類があります。それぞれの特徴を知ったうえで、自身に合ったほうを選択してください。
固定金利
固定金利は、完済まで金利が変動しないタイプです。ローン開始時の金利は変動金利よりも高めに設定されますが、その後の金利の見直しがありません。そのため、金利の見直し状況によっては、変動金利よりもローン期間中の総支払利息を抑えられる可能性があります。
また、金利が固定されている分、固定金利は返済計画が立てやすいのも特徴です。ただし、状況によっては、変動金利よりも支払利息が高くなる可能性もあります。
変動金利
変動金利は、半年ごとに金利が見直されるタイプです。ローン開始時の金利は固定金利よりも低めに設定されますが、金利見直しの結果、固定金利より利率が上がってしまう可能性もあります。
車のローンはどこが良い?種類別の特徴と金利相場

車のローンには、主に銀行系のマイカーローン・ディーラーローン・自社ローンの3種類があります。それぞれの特徴は、以下の表のとおりです。
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メリット・デメリット | 金利相場 | 車の所有権 | |
---|---|---|---|
銀行系のマイカーローン |
【メリット】
【デメリット】
|
年1~4% | 契約者 |
ディーラーローン |
【メリット】
【デメリット】
|
年4~8% | ディーラー |
自社ローン |
【メリット】
【デメリット】
|
― | 中古車販売店など |
- ※会社によって金利や条件が異なるため、申込む際は必ず事前に確認しましょう
以下では、各ローンの特徴や金利相場を見ていきましょう。
銀行系のマイカーローン
銀行や信用金庫などが取扱う銀行系のマイカーローンは、1~4%が金利相場です。ディーラーローンや自社ローンと比べて、金利が低い傾向にあります。借りたお金で車を購入するため、ローン返済中であっても車の名義は契約者本人です。
また、銀行系マイカーローンは、車両やオプション購入費用だけでなく車検や修理、免許取得などの費用にも利用できます。
利用用途の自由度があり、金利を低く抑えられる点が、銀行系マイカーローンのメリットです。
一方で銀行系のマイカーローンは、ローンの審査がディーラーローン・自社ローンよりも厳しく、審査結果が出るまでに時間がかかる傾向にあります。
銀行系マイカーローンを利用する場合は、車の購入手続きと並行してローンの申込みが必要です。手続きに時間がかかることもふまえて、早めに申込みの準備をしておきましょう。
ディーラーローン
ディーラーローンは、ディーラーで車を購入する際に利用できるマイカーローンで、金利相場は年4~8%です。銀行系のマイカーローンよりも審査のスピードが早く、ディーラーでまとめて車の購入とローン契約手続きを行えるため、手間がかかりません。
ただし、ディーラーローンは銀行系のマイカーローンと比べて金利が高く、返済期間が短く設定される傾向にあります。また、ローンの用途は、車の購入費用およびオプション費用のみと限定的です。
なお、ディーラーローンはフルローンと残価設定ローンの2種類あります。
フルローン
フルローンは、車の購入にかかった金額(税金などの諸経費を除く)を、全額ローンでまかなう方法です。頭金が不要なため、手元の資金を維持したまま購入できます。
ローン返済中の車の所有権はディーラーにありますが、完済して名義変更手続きを行うと所有権を自分に移転することが可能です。
残価設定ローン
残価設定ローンは、最終返済時の想定下取額(残価)を設定し、車体価格から残価を引いた金額でローンを組む方法です。
例えば、400万円の新車に対して3年後の残価を200万円と設定した場合、その3年間で残りの200万円を返済していきます。そのため、フルローンよりも借入金額を減らすことが可能です。
車の所有権はディーラーにあるため、契約期間満了後は、「車をディーラーへ返却する」「残価を一括で支払って車両を買い取る」「あらためてローンを組んで残価を返済する」のうちいずれかを選ぶ必要があります。
返却する場合、走行距離や傷の度合いによっては追加料金が発生するケースもあるため注意が必要です。
自社ローン
自社ローンは、中古車販売店などが用意しているローンです。ほかのローンとは異なり金利がなく、販売店独自の基準で審査し、ローンの可否が判断されます。
自社ローンは購入代金を中古車販売店などが立て替えてくれる仕組みです。金融商品ではないため、金利という概念は存在しません。しかし、金利相当分を車の購入金額に上乗せされるケースが多い点に注意が必要です。保証料や手数料は割高で、契約には連帯保証人が必要な場合もあります。
車のローンの返済額を計算してみよう!
車のローンの返済総額の計算方法と、返済総額のシミュレーション例を見ていきましょう。
返済額の計算方法
返済総額は借入金額と金利、借入期間によって決まります。返済にかかる利息、総支払額、月々の返済額のおおまかな計算式は以下のとおりです。
利息の合計額=借入金額×金利×返済年数÷2
総支払額=借入金額+利息の合計額
月々の返済額=総支払額÷支払回数
返済額のシミュレーション例
上記の計算式を利用して、「固定金利、借入金額300万円、頭金なし、ボーナス払いなし、元利均等返済、5年ローン」の場合における、年利1%、3%、5%の場合の利息金額、支払総額、月々の支払額を計算してみましょう。
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金利 | 利息 | 支払総額 | 月々の支払額 |
---|---|---|---|
1% | 75,000円 | 3,075,000円 | 51,250円 |
3% | 225,000円 | 3,225,000円 | 53,750円 |
5% | 375,000円 | 3,375,000円 | 56,250円 |
表を見ると、たった2%の差で支払総額が15万円も変わっているのがわかります。条件が異なれば、数十万円もの差額が生まれる可能性もゼロではありません。月々の返済額に目が行きがちですが、支払総額も考慮したうえでローンの契約先を決めることが大切です。
より詳細な条件で返済金額をシミュレーションしたい場合は、「りそなの10秒診断」の利用がおすすめです。りそなの10秒診断なら、借入金額や返済期間、金利、年齢、年収などを入力するだけで、簡単に毎月の返済額と適用金利を診断できます。
低金利の車のローンを選ぶ際の5つの注意点

低金利ローンを選ぶ際は、以下の5つの点に注意が必要です。
ローン返済以外にかかる費用も考える
ローン返済以外にも、車の購入・維持には以下のような費用がかかります。
各種税金:自動車税、自動車重量税など
保険:自賠責保険料、任意保険料など
その他諸費用:燃料代、駐車場代、車検費用など
車の維持管理にかかる費用をふまえて、頭金や返済金額を設定しましょう。
金利が低いほどローン審査が厳しい傾向にある
ディーラーローンなどと比較すると、低金利のローンは審査が厳しい傾向にあります。支払能力があるかを細かく調査され、提出書類も多いため、審査にも時間がかかる傾向です。
なお、銀行系のマイカーローンの場合、審査結果が出るまでに1~2週間かかるといわれています。
適用金利には幅がある
同じ銀行やディーラーでも、適用される金利には幅があります。適用金利は借入金額や返済能力などによって変わるため、最低金利だけを見て銀行やディーラーを選んでしまうと、思った以上に金利が高くなってしまいかねません。
銀行やディーラーのローンを選ぶ際は、最低金利だけでなく最高金利も調べたうえで申込みすることが大切です。
対象者が限定されている場合もある
ローン商品によっては、申込み対象者が限定されている場合があります。「特定の地域に住んでいる」「給与振込口座がある」「18歳以上である」などがその例です。気になるローン商品を見つけた際は、利用条件に自分があてはまるかを確認しましょう。
保証料や手数料を確認する
ローンの契約にあたっては、保証料や手数料などの諸費用がかかる場合があります。保証料とは、保証人の代わりに保証会社を利用する場合に支払う手数料です。具体的な手数料には、繰上返済手数料、条件変更手数料、取扱手数料などがあります。
保証料や手数料が高額だと、低金利ローンを選んでも結果的に返済総額が増える可能性があるため注意しましょう。なお、ローンによっては保証料や手数料が金利に上乗せされている場合もあります。
金利以外にも!車のローンを選ぶ基準
車のローンを選ぶ基準には、金利以外にも、返済方式、保証料や手数料、借入上限額、返済期間、利用用途、キャンペーンなどがあります。それぞれの基準の内容を見ていきましょう。
返済方式
車のローンの返済方式には、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。
元利均等返済は、元金と利息の合計額が毎月一定となっている返済方法です。毎月の返済額が一定であるため返済計画を立てやすい一方、同じ借入期間の場合、元金均等返済よりも総返済額が多くなります。
一方の元金均等返済は、元金の返済額が毎月一定で、利息は残高に応じて計算される返済方法です。月々の返済額は期間が経過するにつれて減少しますが、返済当初の返済額は元利均等返済よりも高くなります。
借入上限額
取扱う金融機関やローンの種類によって、借入上限額は異なります。また、借入審査の結果次第では、借入上限額まで借入れできない場合もあるため、ローンを申込む前に必要な金額を借りられるか確認しておくことが大事です。
返済期間
車のローンで借入れできる年数は、10年以内が一般的です。返済期間を長くすると月々の返済額を抑えられますが、利息負担や返済総額は増えてしまいます。またローンによっては、返済期間を任意で設定できない場合もあるため注意してください。
資金使途
車両やカーナビなどの購入資金のみに対応したローンや、車検や修理といった幅広い用途にも対応したローンなど、資金使途はローンの種類によって異なります。銀行系のマイカーローンには、他社からの借換えにも対応しているものもあることが特徴です。
ローンの利用用途を明確にしておき、目的に合ったローンを選択しましょう。
キャンペーン
金融機関によっては、住宅ローンなど、ほかのローンとセットで利用すると金利が低くなるキャンペーンなどを実施している場合があります。キャンペーンの内容や実施時期、利用条件などは金融機関によって異なるため、各社のキャンペーン情報を集めておくことが大事です。
まとめ
車のローンの金利相場はマイカーローンが年1~4%、ディーラーローンが年4~8%といわれています。
一方で、自社ローンには金利という概念自体が存在しませんが、金利相当分を車の購入金額に上乗せされる形が一般的です。
費用負担を軽くしたい場合は、低金利ローンを選ぶことも選択肢のひとつですが、その際は適用金利の幅や適用条件、保証料・手数料などを比較しましょう。金利の低さだけに注目すると、想定以上に返済総額が増えてしまうケースもあります。
ただし、会社によって金利や条件が異なるため、申込む際は必ず事前に確認しましょう
マイカーローンを選ぶなら、「りそなマイカーローン」がおすすめです。購入する車が決まっていなくても仮審査の申込みができるため、「候補はある程度絞れているが、どの車を購入するか迷っている」という方も安心して利用できます。
- ※諸条件により店頭・郵送でのお手続きが必要な場合もあります。
また、「りそなマイカーローン」の通常金利は年1.2%から、EV/FCV購入者向け金利は年0.9%から設定されます。最長10年、最大1,200万円まで借入れでき、他社ローンの借換えや自動車運転免許取得資金、車検費用にも利用可能です。
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本記事は2025年9月16日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。