車のローンの金利はどれくらい?金利相場や返済総額の計算方法・利用時の注意点
2023/09/22最終更新
車を購入する際に利用されるローンが、車のローンです。車のローンは住宅ローンや教育ローン同様に金利が設定されており、金利はローンを取扱っている金融機関等によって異なります。車のローンの金利相場はどれくらいなのでしょうか。
車のローンには、おもに銀行系のマイカーローン・ディーラーローン・自社ローンの3種類があります。一般的に銀行のマイカーローンの金利が最も低く、年1~4%です。
本記事では、車のローンの特徴と金利相場、返済額の計算方法やローン利用時のポイント、注意点を解説します。これから車のローンを利用する方や、車のローンの借換えを検討している方はぜひ参考にしてください。
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東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
- ※りそなグループが監修しています
知っておきたい車のローン金利のキホン
車のローンの金利相場について解説する前に、まずは車のローンの金利に関する基本的な事項を確認しましょう。
金利には固定金利と変動金利がある
金利には、固定金利と変動金利の2種類があります。それぞれの特徴を知ったうえで、自身に合ったほうを選択してください。
固定金利
固定金利は、完済まで金利が変動しないタイプです。ローン開始時の金利は変動金利よりも高めに設定されますが、その後の金利の見直しがありません。そのため、金利の見直し状況によっては、変動金利よりもローン期間中の総支払利息を抑えられる可能性があります。
また、金利が固定されている分、固定金利は返済計画が立てやすいのも特徴です。ただし、状況によっては、変動金利よりも支払利息が高くなる可能性もあります。
変動金利
変動金利は、半年ごとに金利が見直されるタイプです。ローン開始時の金利は固定金利よりも低めに設定されますが、金利見直しの結果、固定金利より利率が上がってしまう可能性もあります。
適用金利には幅がある
同じ銀行やディーラーでも、適用される金利には幅があります。適用金利は借入金額や返済能力などによって変わるため、最低金利だけを見て銀行やディーラーを選んでしまうと、思った以上に適用金利が高くなる可能性があるでしょう。
銀行やディーラーのローンを選ぶ際は、最低金利だけでなく最高金利も確認しておくことが大切です。
車のローンはどこが良い?ローン別の特徴と金利相場
車のローンには、おもに銀行系のマイカーローン・ディーラーローン・自社ローンの3種類があります。各ローンの特徴と金利相場を見ていきましょう。
銀行系のマイカーローン
銀行や信用金庫などが取扱う銀行系のマイカーローンは、1~4%が金利相場です。ディーラーローンや自社ローンと比べて、金利が低い傾向にあります。また、銀行系マイカーローンは、車両やオプション購入費用だけでなく車検や修理、免許取得などの費用にも利用可能です。
利用用途の自由度があり、金利を低く抑えられる点が、銀行系マイカーローンのメリットだといえるでしょう。
一方で銀行系のマイカーローンは、ローンの審査がディーラーローン・自社ローンよりも厳しく、審査結果が出るまでに時間がかかるデメリットもあります。
銀行系マイカーローンを利用する場合は、車の購入手続きと並行してローンの申込みが必要です。手続きに時間がかかることもふまえて、早めに申込みの準備をしておきましょう。
ディーラーローン
ディーラーローンは、ディーラーで車を購入する際に利用できるマイカーローンです。フルローンと残価設定ローンの2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
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- フルローン
- 車の購入にかかった金額(税金などの諸経費を除く)を、全額ローンでまかなう方法です。頭金が不要なため、手元の資金を維持したまま購入できます。
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- 残価設定ローン
- 最終返済時の想定下取額(残価)を設定し、車体価格から残価を引いた金額でローンを組む方法で、フルローンよりも借入金額を減らすことが可能です。
残価設定ローンでは、「ローンの完済後に車をディーラーへ返却する」「残価を一括で支払って車両を買い取る」「あらためてローンを組んで残価を返済する」の3つ選択肢があります。
ディーラーローンは、銀行系のカーローンよりも審査に通りやすく、手続きの手間がかからないのが特徴です。ただし、ディーラーローンは銀行系のマイカーローンと比べて金利が高く、返済期間が短く設定される傾向があります。
自社ローン
自社ローンは、中古車販売店等が用意しているローンです。ほかのローンとは異なり金利がなく、販売店独自の基準で審査し、ローンの可否が判断されます。
自社ローンは、銀行系のマイカーローンやディーラーローンと比べて審査に通りやすいのが特徴です。ただし、審査に通りやすい分、保証料や手数料は割高で、契約には連帯保証人が必要な場合もあります。
車のローンの返済額を計算してみよう!
車のローンの返済総額の計算方法と、返済総額のシミュレーション例を見ていきましょう。
返済額の計算方法
返済総額は借入金額と金利、借入期間によって決まります。返済にかかる利息、総支払額、月々の返済額のおおまかな計算式は以下のとおりです。
利息=借入金額×金利×返済年数÷2
総支払額=借入金額+利息の合計
月々の返済額=総支払額÷支払回数
返済額のシミュレーション例
上記の計算式を利用して、「固定金利、借入金額300万円、頭金なし、ボーナス払いなし、元利均等返済、5年ローン」の場合における、年利1%、3%、5%の場合の利息金額、支払総額、月々の支払額を計算してみましょう。
横スクロールできます。
金利 | 利息 | 支払総額 | 月々の支払額 |
---|---|---|---|
1% | 75,000円 | 3,075,000円 | 51,250円 |
3% | 225,000円 | 3,225,000円 | 53,750円 |
5% | 375,000円 | 3,375,000円 | 56,250円 |
より詳細な条件で返済金額をシミュレーションしたい場合は、「りそなの10秒診断」の利用がおすすめです。りそなの10秒診断なら、借入金額や返済期間、金利、年齢、年収などを入力するだけで、簡単に毎月の返済額と適用金利を診断できます。
金利以外にも!車のローンを選ぶ基準
車のローンを選ぶ基準には、金利以外にも、返済方式、保証料や手数料、借入上限額、返済期間、利用用途、キャンペーンなどがあります。それぞれの基準の内容を見ていきましょう。
返済方式
車のローンの返済方式には、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。
元利均等返済は、元金と利息の合計額が毎月一定となっている返済方法です。毎月の返済額が一定であるため返済計画を立てやすい一方、同じ借入期間の場合、元金均等返済よりも総返済額が多くなります。
一方の元金均等返済は、元金の返済額が毎月一定で、利息は残高に応じて計算される返済方法です。月々の返済額は期間が経過するにつれて減少しますが、返済当初の返済額は元利均等返済よりも高くなります。
保証料や手数料
ローンの契約にあたっては、保証料や手数料などの諸費用がかかります。諸費用がかさむと、想定以上に返済総額が増えてしまうため注意しましょう。なお、ローンによっては保証料や手数料が金利に上乗せされている場合もあります。
保証料とは、保証人の代わりに保証会社を利用する場合に支払う手数料です。具体的な手数料には、繰上返済手数料、条件変更手数料、取扱手数料などがあります。
借入上限額
取扱う金融機関やローンの種類によって、借入上限額は異なります。また、借入審査の結果次第では、借入上限額まで借入れできない場合もあるでしょう。ローンを契約する前に、必要な金額を借りられるか確認しておくことが大事です。
返済期間
車のローンで借入れできる年数は、10年以内が一般的です。返済期間を長くすると月々の返済額を抑えられますが、利息負担や返済総額は増えてしまいます。またローンによっては、返済期間を任意で設定できない場合もあるため注意してください。
資金使途
車両やカーナビなどの購入資金のみに対応したローンや、車検や修理といった幅広い用途にも対応したローンなど、資金使途はローンの種類によって異なります。銀行系のマイカーローンには、他社からの借換えにも対応しているものもあることが特徴です。
ローンの利用用途を明確にしておき、目的に合ったローンを選択しましょう。
キャンペーン
金融機関によっては、住宅ローンなど、ほかのローンとセットで利用すると金利が低くなるキャンペーンなどを実施している場合があります。キャンペーンの内容や実施時期、利用条件などは金融機関によって異なるため、各社のキャンペーン情報を集めておくことが大事です。
車のローンを利用する際の注意点
車のローン利用時は、以下の2つの点に注意が必要です。
見積もりを複数とって内容を比較する
ローンによって金利や返済方式など、借入れの諸条件は異なります。ローンの一面だけを見て判断するのを避けるためにも、見積もりを複数とって内容を総合的に比較し、ローンを選択しましょう。
なお、ディーラーローンの場合は、店舗によって借入条件が異なる場合もあるため注意してください。
ローン返済以外にかかる費用も考える
ローン返済以外にも、車の購入・維持には以下のような費用がかかります。
各種税金:自動車税、自動車重量税など
保険:自賠責保険料、任意保険料など
その他諸費用:燃料代、駐車場代、車検費用など
車の維持管理にかかる費用をふまえて、頭金や返済金額を設定しましょう。
まとめ
車のローンには、おもに銀行系のマイカーローン、ディーラーローン、自社ローンの3種類があり、それぞれ特徴や金利相場が異なります。このうち最も金利が低い傾向にあるのは、銀行系のマイカーローンです。
金利が1%変わるだけで、利息は大きく変わります。金利以外の諸条件をふまえたうえで複数のローンを比較して、利用するカーローンを総合的に判断しましょう。
マイカーローンなら、Webで手続きを完結できる「りそなマイカーローン」がおすすめです。
- ※諸条件により店頭・郵送でのお手続きが必要な場合もあります。
通常金利のほか、環境に配慮したEV/FCV購入者向けの金利も用意されており、通常金利は年1.2%から、EV/FCV購入者向け金利は年0.9%から設定されます。また、最長10年、最大1,200万円まで借入れ可能で、他社ローンの借換えや自動車運転免許取得資金、車検費用にも利用できます。
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本記事は2023年9月22日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。