生活習慣病とは?予防法と備えるための保険

2024/02/29最終更新

生活習慣病とは?予防法と備えるための保険

「生活習慣病とはどういう病気を指すのかわからない」という方もいるのではないでしょうか?

生活習慣病は、食生活や運動不足などが原因となり起こり得る疾患の総称です。日々の生活習慣がきっかけで、入院が長期化して治療費が高額になるおそれがあるため、早めに予防を始めましょう。

この記事では、生活習慣病の概要や種類、発症する原因を紹介します。7つの予防法も解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

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生活習慣病とは?

生活習慣病とは、食生活・運動不足・喫煙・飲酒などの生活習慣が原因となって引き起こされる疾患の総称です。具体的には、がんや糖尿病、高血圧症などが含まれます。

発症しても多くは自覚症状がなく、気付いた頃には病状が進行して合併症を引き起こしていることが少なくありません。

ちなみに、生活習慣病と呼ばれる以前は、加齢により発症・進行すると考えられていたため「成人病」と呼ばれていました。しかし、これらの病気は生活習慣が深くかかわっていることが判明したため、1996年頃から生活習慣病と呼ばれるようになったのです。

生活習慣病の種類|三大疾病についても

生活習慣病に含まれる疾患の種類は、以下のとおりです。

生活習慣病の種類|三大疾病についても

がん、心・血管疾患、脳血管疾患のことを「三大生活習慣病(三大疾病)」と呼びます。そして、三大生活習慣病に糖尿病、高血圧性疾患、肝疾患、膵疾患、腎疾患を追加したものが「八大生活習慣病(八大疾病)」です。

前述したように、生活習慣病は自覚症状がないまま徐々に進行する傾向にあります。また、多くの合併症が不可逆性で元の状態に戻すことが困難になるため、重篤化する前に適切な治療や入院で対応しましょう。

生活習慣病を発症する原因

生活習慣病を発症する原因

生活習慣病は食生活や運動不足、喫煙、飲酒などの生活習慣が原因となり引き起こされるものです。具体的にどういう行動が生活習慣病の原因となるのか、食事面と生活面から解説します。

食事面

食事面で考えられる原因は、以下のとおりです。

  • 炭水化物や脂っこい食べ物、味の濃い料理をよく食べる
  • 甘い飲み物をよく飲む
  • 間食の頻度が多い
  • 野菜をあまり食べない
  • 夜中に食事することが多い

炭水化物や脂っこい食べ物、味の濃い料理ばかり食べていると太りやすく、血圧が上昇しやすくなります。また、野菜の摂取量が少ないと、腸内環境の悪化も招くことになりかねません。

生活面

生活面で考えられる原因は、以下のとおりです。

  • よくお酒を飲む
  • よくタバコを吸う
  • あまり運動をしていない
  • 外出時の移動手段は車が多い
  • 睡眠不足の状態が続いている
  • ストレスがたまっている

喫煙や過度な飲酒は、体に悪影響をおよぼします。また、運動する習慣がないと体内のブドウ糖がエネルギーとして消費されず、高血糖の状態になりやすいため注意が必要です。

そのほか、睡眠不足が続くと糖尿病に、ストレスがたまると高血圧や糖尿病を引き起こすリスクが高まります。

生活習慣病患者は増加傾向にある

生活習慣病患者とその予備軍は増加傾向にあります。その原因として考えられるのは、現代の豊かな食生活や慢性的な運動不足、生活習慣の乱れなどです。

現代の日本には、栄養よりも味わいを重視した料理やファストフードなど、高カロリーな食べ物が多くあります。そして慢性的な運動不足によって、摂取したエネルギーがあまり消費されない状態が続いた結果、生活習慣病になるということです。

また、近年では大人だけでなく、若者や子どもの間でも生活習慣病が増加しています。運動する機会の減少や受験などによるストレス、脂質・糖分のとりすぎなどが原因といえるでしょう。

健康に暮らすためには、早くから生活習慣病予防に努めることが大切です。

生活習慣病を予防するためにできること7つ

生活習慣病を予防するためにできること7つ

生活習慣病の予防として、以下の7点に気を付けましょう。

栄養バランスの良い食事を意識する

主食・主菜・副菜を組み合わせて、栄養バランスの良い食事になるよう心がけましょう。「野菜を○g、たんぱく質を○g……」と毎日計算するのは面倒に感じますが、品数を増やせば自然と使う食品の数も増え、栄養バランスが整いやすくなります。

農林水産省が作成した「食事バランスガイド」を参考に、主食・主菜・副菜を中心に、不足しがちな食物繊維やビタミン、カルシウムなどの栄養素をしっかり摂りましょう。

栄養バランスの良い食事を意識する

横スクロールできます。

農林水産省「食事バランスガイド」より引用

1日に必要なエネルギー量(カロリー)を把握しておく

1日に必要なエネルギー量(カロリー)は、性別や体重、運動量などによって異なります。必要なエネルギー量を大幅に超えたカロリーを摂取し続けると肥満につながるため、自分に適切なエネルギー量を把握しておきましょう。

成人が1日に必要なエネルギー量(カロリー)=標準体重×25~30kcal
標準体重=身長(m)×身長(m)×22

例えば、標準体重が70kgの方のエネルギー量は以下のとおりです。

70kg×25~30kcal=1,750~2,100kcal

「25~30kcal」と幅があるのは、活動量によって数値が変わるためです。肥満になると糖尿病や動脈硬化などを引き起こすおそれがあるため、カロリーオーバーには十分注意しましょう。

塩分や脂質をひかえる

塩分の摂りすぎは高血圧の原因になり、脂質の摂りすぎは肥満につながり、動脈硬化にも関連するといわれています。生活習慣病を予防するためには、これらをひかえた食生活を意識しましょう。

急激に塩分を減らすのは困難な場合もあるので、以下のような方法で少しずつ減塩していきましょう。

  • しょうゆやソースを使用するときは、かけずにつけて食べる
  • だしや柑橘類、香辛料を活用する
  • 加工食品をひかえる

脂質をひかえるなら、以下の方法が有効です。

  • 脂肪分の少ない食材を選ぶ(例:豚バラ肉より豚ヒレ肉)
  • 調理の際に出る余分な油はキッチンペーパーで拭き取る
  • テフロン加工のフライパンを使い、少量の油で調理する

定期的に運動する

適度な運動は、肥満やストレスの解消、脂質異常症の改善などに効果があるといわれています。したがって、食生活を整えるだけでなく、運動する習慣をつけることも同じく重要です。

運動量の目安は年齢によって異なります。例えば、18~64歳では強度が3メッツ以上の運動を、毎週60分(30分以上の運動を週2日以上)行うのが理想です。

「メッツ」は運動強度の単位で、強度3メッツ以上の運動とは息が弾んで汗をかく程度を指します。

なお、病気を患っている方は運動を制限されている場合もあるため、必ず医師へ相談してください。

お酒は適量にするもしくは飲まない

お酒の飲み過ぎは中性脂肪を増加させ、肝臓機能を低下させるほか、動脈硬化やがんを引き起こすおそれがあります。日頃からよくお酒を飲む方は適量を守り、1週間に1~2日は休肝日を設けましょう。

1日の適量は日本酒なら1合、ビール大瓶なら1本、ワインならグラス2~3杯が目安です。おつまみは塩分・脂質の多いものはひかえ、たんぱく質やビタミンを多く含むものをおすすめします。

禁煙する

たばこの煙には多くの有害物質が含まれ、がんや心筋梗塞、喘息などを引き起こすおそれがあります。普段からたばこをよく吸っている方は、禁煙が生活習慣病対策に有効です。

禁煙をすると上記の疾患を引き起こすリスクが低下するほか、免疫機能の回復や肺機能の改善などうれしい効果もあります。

自力での禁煙が難しい場合は、禁煙外来を利用しましょう。

質の良い睡眠をとる

睡眠不足は肥満や高血圧、糖尿病などにつながるおそれがあるため、質の良い睡眠をとるようにしましょう。そのためには、寝る前にリラックスすること、運動習慣を身に付けることが大切です。

また、人によって必要な睡眠時間は異なります。「長時間寝たのになかなか疲れが取れない」と感じる方は、量よりも睡眠の質を意識すると気持ち良く過ごせるでしょう。

アルコールを摂取すると入眠しやすくなりますが、睡眠の質は悪くなるため寝る前の飲酒は避けるほうがよいでしょう。

生活習慣病に備えるための保険はある?

生活習慣病に備えるための保険はある?

保険には、がんや心疾患、糖尿病といった生活習慣病に備えられるものがいくつかあります。入院が長期化して治療費が高額になる場合もあるため、加入しておくと万が一のときも安心です。

生活習慣病のうち、がん・心疾患・脳血管疾患の三大疾病は日本人の死因上位を占めており、入院も長期化しやすい傾向があります。

ただし、保険によって保障の範囲や条件が異なるので注意しましょう。「Aの保険では保障対象だが、Bの保険では保障対象外で給付金を受け取れなかった」となることも考えられるため、加入前には十分に確認してください。

まとめ

生活習慣病とは、生活習慣が原因となり引き起こされる疾患の総称を指し、がんや心筋梗塞、糖尿病などの種類があります。生活習慣病患者は予備軍を含め、増加傾向にあるのが現状です。

これからの人生を健康に暮らしていくためにも、普段の生活習慣を見直して早くから予防に努めましょう。

特定疾病保険をご検討の方は、お気軽にりそなへご相談ください。

本記事は2024年2月29日時点の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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