生命保険の選び方のポイントとは?ライフステージ別の選択のコツも解説

生命保険の選び方のポイントとは?ライフステージ別の選択のコツも解説

生命保険といっても種類が多いため、どのような保険を選べば良いのかわからず、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?

生命保険は各保険の特徴を理解して、自分のライフステージに合ったものを選ぶことが大切です。

この記事では、生命保険の種類や選び方のポイント、ライフステージごとにどのような生命保険が必要かを解説します。生命保険の選び方に迷っている方は参考にしてください。

私が書きました
主なキャリア

東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

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生命保険のおもな種類

生命保険には多くの種類があり、それぞれ保障する内容が異なります。以下、おもな生命保険を紹介します。

死亡保険

死亡保険は、保険の対象となる人(被保険者)が死亡されたとき、または高度障がい状態になったときに支払いの対象となる保険です。支払いの対象となる高度障がい状態については、各保険会社の約款に定められています。

医療保険

医療保険は、病気やケガをして所定の手術や入院をしたときに、手術給付金・入院給付金が支払われる保険です。かかった医療費が補填されるのではなく、例えば入院給付金では、1日あたり3,000円~1万5,000円といった給付金額が設定されており、入院日数に応じた金額を受け取ります。

手術給付金であれば、手術の内容に応じて所定の倍率(入院給付金の5倍~20倍)をかけた金額を支払われることが一般的です。

医療保険は、以下の特約をつけて保障内容を拡充できます。

【医療保険のおもな特約】
三大疾病特約 がん、急性心筋梗塞、脳卒中と診断されて保険会社所定の状態に該当した場合に給付金が支払われます
就業不能保障特約 医師が就労不能と判断したときや、保険会社所定の障がい状態、要介護状態に該当したときに給付金が支払われます
先進医療特約 厚生労働大臣が定めた高度な医療技術を、所定の医療機関で行った場合に、先進医療の技術料が支払われます

日本では、公的医療保険制度の対象となる病気やケガで手術・入院をすると、診察・治療にかかる費用の自己負担は、現役世代等の場合、医療費の3割です。そのため、保険会社の医療保険は公的医療保険制度をカバーする目的で加入します。

なお、医療保険は掛け捨て型が多く、解約しても戻ってくるお金はまったくないか、あってもごくわずかです。

がん保険

がん保険とは、がんと診断されたときに診断一時金、がんに罹患(りかん)して手術・入院をしたときに治療給付金や手術給付金や入院給付金が支払われる保険です。医療保険と同じく、多くが掛け捨て型です。

がん保険も、以下のような特約をつけて保障内容を拡充できます。

【がん保険のおもな特約】
放射線治療特約 がんの治療で放射線治療を受けたときに支払われます
抗がん剤治療特約 がんの治療で抗がん剤治療を受けたときに支払われます
先進医療特約 がんの治療で厚生労働大臣指定の先進医療を受けたときに支払われます
女性特約 女性特有のがんの治療として、所定の手術を受けたときに支払われます

収入保障保険

収入保障保険は、被保険者が死亡または高度障がい状態になったとき、一括または分割で保険金を受け取れる保険です。

一家の大黒柱に万が一のことがあった場合に、遺族の生活の安定を図る保険となり、子どもがいる世帯に適しています。公的年金制度の一つである、遺族年金をカバーする目的で加入するのが一般的です。

学資保険

学資保険は、子どもの教育資金を準備するための保険です。保険期間中に契約者が死亡した場合は以降の払い込みが免除され、満期になると満期保険金を受け取れます。保険と貯蓄を兼ねている点が学資保険の特徴です。

また、高校入学時や大学入学時など、定期的にお祝い金が受け取れるタイプもあります。

個人年金保険

個人年金とは、毎月保険料を積み立てて、自助努力で老後の生活費を準備するための保険です。公的年金を上乗せする目的で加入します。

60歳や65歳といった年齢までに保険料を積み立て、保険会社で一定期間運用したあと、受け取れます。

なお、個人年金保険には、10年・15年にわたって受け取れる有期年金、被保険者が死亡しても引き続き遺族が一定期間受け取れる確定年金、被保険者が生存している間は一生涯受け取れる終身年金があります。

生命保険の選び方
~3つのポイント

生命保険には多くの種類があり、保険の目的も異なります。ここでは、自分がどのような生命保険を選ぶべきかを知るために、選び方のポイントを3つ紹介します。

生命保険に加入する目的を
はっきりさせる

生命保険は、万が一のことがあった場合の経済的な負担をカバーするために加入するものです。先ほど紹介した保険の目的を、今一度整理してみましょう。

保険の種類 目的 誰のための保障か
死亡保険 被保険者が死亡したときの遺族の生活費をカバーする 遺族のため
医療保険 病気やケガで手術・入院したときの医療費を保障する 自分のため
がん保険 がんで手術・入院したときの医療費を保障する 自分のため
収入保障
保険
被保険者が死亡したときの遺族の生活費をカバーする 遺族のため
学資保険 子どもの教育費の準備。契約者(親)に万が一のことがあっても、払い込みが免除となり保険は継続するため、教育費の準備と保障の両方を兼ねている 子どものため
個人年金
保険
老後の生活費の準備 自分のため

このように、生命保険は種類によって加入の目的が異なるため、加入する際は各種保険の内容をしっかりと確認しましょう。

独身や既婚、子どもの有無によって、医療費や老後への備えの必要性も変わります。自分の現在のライフステージを確認し、目的にあった生命保険を選んでください。

なお、ライフステージ別の生命保険の選び方は、のちほど詳しく解説します。

必要保障額を知る

死亡保険や収入保障保険の必要保障額は、ライフステージによって異なります。例えば、これから子どもの教育費がピークを迎える世帯と、子どもが大学を卒業して老後の準備をする世帯では、必要保障額の考え方が異なります。

必要保障額は、次のライフステージに移行するまでの期間も考慮する必要があります。以下の計算式で、死亡保険や収入保障保険の必要保障額を把握しておきましょう。

必要保障額=(残された家族が生活に必要とする金額)-(公的保障+残された家族の収入や貯金)

加入目的に見合った商品を
選択する

結婚、子どもの誕生、住宅購入、老後といったように、時間の経過とともに、個人のライフステージは変化します。

ライフステージの変化にともない、各生命保険の保障額・保障期間・保障内容・保険料・払込期間・解約返戻金の有無を軸に商品を選択しましょう。

特に若年層の多くは、万が一のことが起こっても、カバーできるほどの資産形成ができていないことがあります。そのため、ライフステージの起こりうる変化を見据え、定期的な見直しを検討しましょう。

各ライフステージ別の
生命保険の選び方

就職して
社会人になったとき

就職して社会人になったとき

就職したばかりの独身の社会人は、病気やケガで医療費が発生したときの自己負担を軽減するために、医療保険を検討しましょう。病気やケガで長期間働けなくなり、収入が減少することを想定して、就業不能保険を用意するのもおすすめです。

自身に万が一のことがあっても、それにより遺族に経済的困難が生じるケースは少ないため、特別な事情がない限りは多額の死亡保障を契約する必要がありません。ただし、葬儀費用などは準備をしておくと安心です。

結婚したとき

結婚したとき

結婚し、生命保険を検討する場合は、夫婦が共働きかどちらか1人が生計を支えるかによって選び方が異なります。

共働きの世帯には高額な死亡保障は必要ありませんが、夫婦それぞれが収入に応じた死亡保険または収入保障保険などに加入するとよいです。それと併せて、医療保険への加入も検討してください。

それに対し、夫婦のどちらか1人が生計を支える場合は、世帯の大黒柱を担っている人が死亡保険と医療保険を用意しましょう。

もし資金に余裕があるなら、早い段階で個人年金保険に加入して老後の生活費の準備をしておくこともおすすめです。

子どもが生まれたとき

子どもが生まれたとき

子どもが生まれて家族が増えると、必要な生活費も増えます。子どもが独立するまでの間、学費や塾・習い事にかかる費用を準備する必要があります。

子どもが独立するまでの間に、万が一のことがあって収入が途絶えてしまうと、遺族の経済的負担が大きくなります。子どもが誕生したら、死亡保険や収入保障保険を上乗せすることを検討しましょう。

また、支出の大きな時期に病気やケガで医療費が発生したり、働けなくなったりすると家計に負担を与えてしまうため、医療保険や就業不能保険でカバーしておきましょう。教育資金の準備のため、学資保険への加入もおすすめです。

住宅を購入したとき

住宅を購入したとき

住宅購入時に銀行の住宅ローンを利用する場合、団体信用生命保険(団信)への加入が必須です。団信に加入すると、住宅ローン返済期間中に契約者が死亡しても、残債は団信から返済されます。

万が一のことがあっても、遺族の住居費は団信でまかなえるため、死亡保障や収入保障保険で準備をする必要がありません。

なお、住宅購入時は団信に加入するため、すでに加入している死亡保障と保障内容が重複する場合があります。団信加入時は、加入している生命保険の見直しを検討してみましょう。

子どもが独立したとき

子どもが独立したとき

子どもが独立すると、子どもの教育費負担がなくなるため、高額な死亡保障を用意する必要性がなくなってくる時期です。一方、年齢とともにがんや病気のリスクが高まり、医療保障の必要性が高まります。

また、時間にゆとりができ、自身の老後の備えも意識しはじめる時期です。子どもの独立が近づいてきたら老後の生活に備え、がん保険・介護保険・医療保険・個人年金保険の備えを検討しましょう。

退職したとき

退職したとき

退職後は高齢による病気やケガのリスクが高まります。収入の大半が公的年金にたより、貯蓄を取り崩しながら生活していく世帯も多いでしょう。急な医療費の支出を減らすためにも、医療保険へ加入することが大切です。

この世代が医療保険に新規加入する場合、保険料が割高になる傾向にあります。可能であればすでに加入している保険内容の見直しや、特約の付加で補うとよいでしょう。

生命保険選びで迷ったらりそなに相談

生命保険の選び方について解説してきましたが、まだ不安に思う部分がある方はお金のプロであるりそなに相談してみるのはいかがでしょうか。

生命保険は、人生に大きく関わるものです。そのため、生命保険単体ではなく他金融商品と合わせて考えることも重要です。

りそなでは、ライフプランに沿って保険商品と金融商品を合わせたトータルな提案が可能です。お金のプロだからこそ、お客さまの人生やお金の問題に寄り添うことができます。生命保険選びに迷った際は、ぜひりそなにご相談ください。

まとめ

生命保険にはたくさんの種類があります。その内容を理解して、自分のライフステージに合ったものを選ぶことが大切です。

しかし、住宅ローンの団信と生命保険の関係のように、ときには保険以外の金融商品と生命保険を同時に検討することが必要な場合があります。

りそななら、保険だけではなく多くの商品のなかからお客さまに合ったプランを提案することが可能です。お近くのりそなの窓口で相談してみてはいかがでしょうか。

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本記事は2021年10月29日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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