マイクロツーリズムとは?魅力と楽しむためのポイントを解説
公開日:2021/09/17
新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、旅行を自粛する動きが広がりました。
しかし、旅行は大切な人との絆を深めたり、旅先の地域の経済活性化に貢献したりと、大きな意義をもっていることも見逃せません。感染症対策に気を配りながら、旅行を楽しむ方法はないのでしょうか。
今回は、今の時勢にふさわしい新しい旅行の楽しみ方、「マイクロツーリズム」を紹介します。マイクロツーリズムの由来や魅力、楽しみ方のポイントを詳しくお伝えしていくため、旅行好きの方はぜひ試してみてください。
- 私が書きました
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- 主なキャリア
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お金の教養に興味を持ったのは、結婚し家計を預かるようになったのがきっかけ。「教育費や老後資金を賢く準備したい」と考え、2017年に投資家デビュー。以来、貯金・投資・節税にまつわる話題に目がなく、知識を身に付けては試してみるのが趣味に。好きが高じてFP2級を取得し、現在はマネー関連の記事を中心に執筆活動中。
- ※りそなグループが監修しています
マイクロツーリズムとは
新たな旅のあり方
コロナ禍でも楽しめる旅行として、注目されているマイクロツーリズム。まずは、マイクロツーリズムの由来や生まれた背景から解説していきましょう。
マイクロツーリズムの由来
マイクロツーリズムとは、自宅から1~2時間の距離の近場でおこなう旅行や観光のことで、株式会社星野リゾート代表・星野佳路氏が提唱したのが始まりです。
移動による人流をできる限り避け、温泉や自然散策など3密にならない楽しみ方を選択すれば、感染リスクを抑えながら“旅気分”を味わえます。
マイクロツーリズムが
生まれた背景
2021年7月現在、観光業界はコロナ禍の影響による手痛いダメージを受けています。マイクロツーリズムは、このような状況を打開する一手として生まれました。
では、コロナ禍によって観光業界が受けたダメージとは、どれほどの大きさなのでしょうか。具体的な数字を見てみましょう。
国土交通省・観光庁の「旅行・観光消費動向調査2020年4‐6月期(速報)」によれば、国内延べ旅行者数の前年同月比は、2020年4月が-81.1%、5月が-84.2%という結果でした。国内旅行者数の大幅な減少の要因には、同年4月に発出された緊急事態宣言が関係しています。
さらに、旅行にともなう消費額も著しく減少しています。同速報によれば、2020年4‐6月期の国内旅行消費額は、前年同期比で-83.3%と厳しい状況です。
窮地に立たされている観光業界ですが、マイクロツーリズムが世の中に浸透すれば、落ち込んだ旅行者数や旅行消費額の回復のきっかけとなるかもしれません。今後の課題は、マイクロツーリズムにおける3密回避方法の確立です。
それができれば、マイクロツーリズムは、アフターコロナにおいても「新たな旅行の楽しみ方」として定着するでしょう。
マイクロツーリズムの魅力
マイクロツーリズムの魅力は、感染症対策における安全面だけではありません。ここからは、マイクロツーリズムの4つの魅力をお伝えします。
大量の荷物をパッキングする
必要がない
遠方へ旅行する場合、旅行日数が長くなるため、それだけ替えの洋服や下着が必要です。その他、スマートフォンの充電器や折りたたみ傘、化粧品など、大量の荷物を用意しなければなりません。
一方で、移動距離の短いマイクロツーリズムなら、日帰りや短期滞在でも十分に楽しめるため、必要最低限の荷物で済みます。大きなキャリーバッグを持ち運ぶ手間がなく、身軽に旅を満喫できるのは、マイクロツーリズムの大きなメリットです。
公共の交通機関を利用する
必要がない
目的地を近場に設定するマイクロツーリズムでは、車・自転車・バイクなど、公共交通機関以外の移動手段を選択できます。特に自転車やバイクは、荷物が少なく身軽なマイクロツーリズムだからこそ、選べる移動手段といえます。
混雑する公共交通機関の利用を避ければ、感染症リスクを最小限に抑えられます。新幹線や飛行機の運航時刻を気にして、慌てる心配もありません。
移動時間が家族の交流を深める
遠方への旅行で、新幹線や飛行機などの公共交通機関を使う場合、周りへの配慮から大きな声での会話を控えなければなりません。
昨今はなおさら、飛沫による感染リスクへの警戒から、閉鎖空間での雑談には厳しい目が向けられます。
一方、目的地が近いマイクロツーリズムなら、車移動を選択肢に入れられます。車内は完全なプライベート空間のため、周囲の目を気にすることなく、家族での会話を楽しめます。
家族でマイクロツーリズムに出かけるなら、ぜひ車を使った移動を検討してみてください。
地域交流により再訪の
きっかけを構築する
マイクロツーリズムは、単なる観光地巡りではなく、深い地域交流を望む方にもおすすめです。
旅行先が遠方の場合、たとえその土地を気に入ったとしても気軽に再訪できません。そのため、深い地域交流までは期待せず、再訪を前提としない楽しみ方を選びがちです。
一方で、マイクロツーリズムで訪れる土地は自宅から距離が近いため、「好みの飲食店の常連になる」「温泉地の宿巡りをする」など、再訪の動機を作れます。また、地域交流を意識した旅程を組めば、さらに楽しめます。
マイクロツーリズムを
楽しむためのポイント
マイクロツーリズムをより楽しむためには、2つのポイントがあります。これからマイクロツーリズムを試す方は、ぜひ参考にしてみてください。
日帰りではなく「宿泊」で
充実感を高める
マイクロツーリズムは日帰りでも楽しめますが、「宿泊」にこだわると非日常感が増します。本格的なホテルや旅館に泊まれば、遠方への旅行に引けを取らないほどの充実感を味わえます。
また、新幹線や飛行機などの交通費を抑えられる分、思い切って高級な宿泊施設やグレードの高い部屋を選ぶのもおすすめです。一流のホスピタリティや豪華な部屋を体感すれば、身も心もリフレッシュできます。
お土産品の購入で
思い出作りと地域貢献
近場への旅行では、お土産品の購入に思い至らない方がいるかもしれません。しかし、お土産品選びは旅の醍醐味の一つです。マイクロツーリズムの満足感を高めるため、あえてお土産品を購入し、帰宅後も旅行気分に浸ってみてはいかがでしょうか。
また、宿泊施設の利用や、お土産品の購入は地域経済の活性化につながります。コロナ禍の状況だからこそ、その地域を応援するつもりで積極的に消費行動を楽しんでみてください。
まとめ
近場で旅行を楽しむマイクロツーリズムは、コロナ禍での新しい旅行の形です。コロナウイルスの感染が心配で旅行を控えている方も、自分の住んでいる町の魅力を再発見するいい機会かと思います。
マイクロツーリズムの魅力といえば身軽に旅行を楽しめる点です。そのため、旅先での支払方法も現金ではなくキャッシュレス決済をおすすめします。必要最低限の現金だけ用意し、基本の支払いはキャッシュレス決済にすれば、かさばるお財布を持たなくて済みます。また、支払い時も非接触になるためコロナの感染予防にもつながります。
マイクロツーリズムで新しい形の旅行を最大限に楽しむために、キャッシュレス決済を始めてみるのはいかがでしょうか。
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本記事は2021年9月17日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。