自動車税とは?簡単かつお得に支払う方法も併せて解説
公開日:2022/03/31
更新日:2024/04/09

自動車税は、自動車を所有している方が支払わなくてはならない年1回の税金です。なかには、「支払いに行くのが面倒」「窓口での待ち時間がもったいない」などと感じている方もいるのではないでしょうか。
近年は、現金以外にも、クレジットカードやスマートフォンアプリで簡単に自動車税を支払うことが可能になりました。
この記事では、自動車税の簡単な支払方法や、現金以外で支払うメリットを紹介するとともに、注意点についても説明します。
- 私が書きました
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- 主なキャリア
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生命保険会社にて15年勤務したあと、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指して退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
- ※りそなグループが監修しています
自動車税とは「車やバイクを保有する方が自治体に払う税金」のこと
自動車税は、毎年4月1日時点で自動車を保有している方に対して課される税金です。ディーラーローンの返済期間中などで、自動車の所有権が売主に留保されている場合でも、車の使用者となる買主に納税義務があります。
自動車税は地方税の一つで、納税先は車検登録をしている自治体です。一般的に、5月上旬ごろに自治体から納税通知書が送られます。納付期限は原則5月31日(一部地域を除く)。納税通知書が届いてから、約1ヵ月の間に支払いが必要です。
期限内に支払いできず滞納すると、延滞金の発生や車検の有効期間が更新できなくなるなどのペナルティが科せられます。督促状を放置していると、給与や銀行口座の差し押さえになる場合もあるため、注意してください。
期限内に正しく納税するには、どんな方法で支払いできるか、あらかじめ確認しておくことが大事です。自治体によって、選べる支払方法が異なる場合があります。よく利用されるのは、自治体から届いた納付書を使って、コンビニや金融機関の窓口から現金で支払う方法です。
しかし、この場合は現金を用意する手間や窓口まで行く時間がかかるため、つい後回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか。
口座振替で納付できる自治体もありますが、手続き完了までに1~2ヵ月程度かかるため、一般的には2~3月ごろまでには、口座振替申込手続きをしておかなければなりません。近年は、クレジットカードやスマートフォン決済アプリなど、インターネット上で簡単に支払えるようにしている自治体も増えています。
速やかに支払う方法の一つとして、利用を検討してみるとよいでしょう。
自動車税を「簡単かつお得に」支払うための3つの方法
ここでは、窓口に出向いたり口座振替申込手続きをしたりする必要がなく、自宅からでも簡単に自動車税を支払える3つの方法を紹介します。
インターネット上でクレジットカード決済

1つ目は、インターネット上でクレジットカード決済をする方法です。自治体によっては、独自の「クレジットカード支払いサイト」を設けているところもあります。
例えば、東京都では「都税クレジットカードお支払いサイト」から、支払い手続きが可能です。自分の住んでいる自治体が、どのような取扱いをしているか確認しておきましょう。また、クレジットカードにより納税をするとシステム利用のための決済手数料がかかります。
決済手数料の金額は、納付金や納付件数、自治体によって異なるため、注意が必要です。例えば、東京都の場合、税額1万円ごとに80円(税込)がかかり、自動車税と合わせてクレジットカード決済されます。
なお、コンビニや金融機関の窓口納付では、クレジットカードの利用ができません。間違わないように注意しましょう。
銀行系アプリの請求書・納付書支払い機能で決済
2つ目は、銀行系アプリです。各銀行が提供しているアプリから、QRコードやバーコードを利用して支払う方法も、簡単で便利です。例えばりそなグループアプリには、納付書にあるQRコードを読み取って支払えるサービス「納付書支払い(eL-QR)」があります。
利用方法も簡単で、アプリの取引画面から「送金する・支払う」>「請求書・納付書を支払う」を順に選び、流れに沿って手続きします。納付書支払い(eL-QR)はQRコード、PayB(ペイビー)はバーコードを読み取り、Pay-easy(ペイジー)は収納機関番号を入力すればよいので、スムーズに行えます。
また、支払方法については、事前にアプリに登録している口座から、そのまま納税額が引き落とされます。アプリ内では、銀行口座の残高や明細も確認できるので、一括管理しやすいでしょう。クレジットカードのように後日払いではなく、手数料も手間もかかりません。
- ※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。


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スマートフォン決済アプリを利用

3つ目は、スマートフォン決済です。近年は、スマートフォンの決済アプリによる納税を取り扱う自治体も増えてきています。これは、納税通知書・納付書に記載されているバーコードをスマートフォンの決済アプリで読み取り、支払う方法です。
ただし、自治体によって利用できるアプリが異なります。自分の住んでいる自治体が、どのアプリを対象にしているか確認しておきましょう。例えば、以下のアプリが利用可能です。
- au Pay
- d払い
- J-Coin Pay
- LINE Pay
- PayPay
- モバイルレジ
決済アプリで自動車税を支払う場合は、決済手数料がかかりません。アプリによっては、クレジットカードと連携させることも可能です。なお、クレジットカードにより納税をする場合と同様に、コンビニや金融機関での窓口納付で、スマートフォン決済アプリを提示することはできません。
クレジットカードやアプリで自動車税を支払うメリット
クレジットカードやアプリを使って自動車税を支払うことで、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、おもなメリットを3つ紹介します。
場所や時間を選ばず
納付できる
クレジットカードやアプリ決済は、金融機関やコンビニに足を運ぶ必要がないことは大きなメリットです。ネット環境と手元に納付書があれば、いつでもどこでも納税できます。前述したように、自動車税の納税通知書が届くのは一般的に5月上旬、納付期限まで1ヵ月弱と短期間で支払うことが必要です。
「金融機関の営業時間中に窓口に行くのが難しい」「コンビニにはよく行くけど納付書を持参するのを忘れる」という方でも、家事や仕事の合間にパッと手続きができ、払い忘れを防げます。
現金を用意する必要がない
クレジットカードやアプリでの支払いは、現金を用意する必要がない点もメリットでしょう。金融機関の窓口やコンビニで支払う場合は、現金払いが基本です。一部のコンビニでは電子マネーを利用することもできますが、利用できる電子マネーが限られています。
その点、クレジットカードやアプリ決済は、ATMでお金を引き出す手間もATM利用手数料も気にする必要がありません。また、クレジットカードは後払いのため、手続きをする時点で口座にお金がない状態でも納税できます。
給料日を待っていて期限を過ぎてしまった……というような事態も防ぐことが可能です。
お得な支払方法が選べる
自分にとってお得な支払方法を選べることも、大きなメリットです。クレジットカードやスマートフォン決済アプリの多くは、利用額に応じてポイントが付与されるのはご存じの方も多いかもしれません。
所有している車の排気量によっても異なりますが、自動車税は数万円の支払いになるため、ポイントもためやすくなります。クレジットカード払いは、決済手数料がかかりますが、還元率の高いカードで支払えば手数料分をカバーできるでしょう。
また、5月は年度替わりによる買い物や大型連休などで、出費がかさむ時期です。クレジットカードを利用すれば、家計の事情に合わせて分割払いを選ぶこともできます。窓口での支払いや口座振替ではポイントはたまらないうえ、分割払いもできません。
クレジットカードやスマートフォン決済アプリは、お得なうえに融通が利く点も大きな特徴です。なお、銀行アプリは、決済手数料を節約しながらスピーディーに納付ができるメリットもあります。
クレジットカードやアプリで支払うときに
気を付けるべきポイント

クレジットカードやスマートフォン決済アプリで支払う際には、気を付けるべき点もあります。
自治体によって選べる支払方法は異なる
クレジットカードやスマートフォン決済アプリでの納税は、多くの自治体が取り入れ、一般化しつつあります。しかし、自治体によってはまだ対応していないところもあります。まずは、自分が住んでいる自治体のホームページなどで、自動車税の支払いにはどのような方法があるか確認しましょう。
手数料がかかることがある
クレジットカードで支払う場合、自治体の納税サイトやYahoo!公金支払いサイト経由で支払うことになるため、決済手数料がかかります。手数料の金額は自治体によって、納税額に応じて決まったり、一律の金額になっていたりとさまざまですが、1台につき300円前後が目安です。
メリットのところで述べたように、クレジットカードの還元率が高ければ、もらえるポイントでカバーできる場合もあります。しかし、還元率によってはポイントよりも手数料のほうが高くなる可能性もあるため、注意が必要です。
また、クレジットカードの分割払いやリボ払いを利用する場合には、クレジットカード会社の手数料も発生します。クレジットカードの利用時には、手数料がいくらになるか確認し、還元されるポイント分と必ず比較しましょう。
スマートフォンのアプリのなかでも銀行アプリを利用すれば、金融機関の窓口やコンビニ払いと同様、手数料がかからずに納税できます。できるだけ手数料がかからない方法や、かつ簡単に納税できる方法を選ぶことがおすすめです。
領収書の発行がない
クレジットカードやスマートフォン決済アプリで納税すると、領収書が発行されないことも知っておきましょう。金融機関の窓口やコンビニで納税すると、納税通知書と一体になっている車検用納税証明書に領収印を押印してもらえます。しかし、クレジットカードやスマートフォン決済アプリの場合はそれがありません。
県税の場合は、納税履歴がシステム化されているため、車検時に必要となる納税証明書の提示を原則省略できますが、運輸支局で納税確認ができるまでに一定期間かかります。かかる期間は地域によって異なりますが、東京都の場合、決済してからクレジットカードの場合で最大10日間、スマートフォン決済アプリの場合で1週間程度必要です。
車検が近く、紙面の納税証明書が必要な場合には、自治体の自動車税事務所などで発行申請することもできます。申請方法も自治体によって異なるため、確認しておきましょう。
東京都の場合、所定の申請書や納税サイトの支払完了画面などの提示が必要です。急ぐ場合には金融機関窓口やコンビニでの納税がおすすめです。
二重納付に注意
クレジットカードやスマートフォン決済アプリで支払うと、手元に領収印が押印されていない納付書が残る点にも注意しましょう。なかには、誤って二重納付してしまう方もいます。そのため、納税手続きをしたあとは、「納税済みの旨をメモする」「納付書に×を書く」「納付書を破棄する」などして、二重納付を防ぐ対策が必要です。
万が一、二重納付してしまった場合、支払いの取り消しはできませんが「自治体から還付金」という形で戻ってきます。ただし、還付までに2ヵ月程度(自治体によって異なる)かかる場合があるため、すぐに還付されるわけではない点は押さえておきましょう。
まとめ
自動車税は、現金以外に、クレジットカードやスマートフォンのアプリ決済で支払うことができます。クレジットカードはポイントがたまる一方で、手数料がかかる点はデメリットです。スマートフォン決済アプリで支払える自治体も増えていますが、利用できるアプリは自治体によって異なります。
銀行アプリの「Pay-easy(ペイジー)」「PayB(ペイビー)」を使った支払いは、対応している自治体が多く、お持ちの銀行口座から24時間いつでも払えて便利です。
自動車税は、納付書が手元に届いてから納税期間が1ヵ月弱と短いため、簡単に支払える銀行アプリの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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- ※本記事では、自動車税種別割を「自動車税」と記載しています。2019年から名称変更がされましたが、分かりやすさを重視いたしました。同様に、バイクは「軽自動車税」ですが「自動車税」と記載しております。
本記事は2024年4月9日時点の情報に基づいて作成しておりますが、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。