住宅ローン不正持ち込み事案の発生について
2020年9月18日
株式会社 関西みらいフィナンシャルグループ
株式会社 関西みらい銀行
この度、関西みらい銀行 和歌山支店におきまして、下記のとおり特定の住宅販売会社から長期間にわたり住宅ローンの不正な持ち込みが行われていたことが判明いたしました。また、この不正な持ち込みに際し、当社従業員が不正の一部を知りながら取り扱いをしていたことが判明いたしました。
信用を第一とする金融機関として、このような不正行為が発生したことは誠に遺憾であり、日頃から当社をご愛顧いただいておりますお客さまならびに関係者の皆様方に多大なご心配とご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。
1.事件の概要
(1) 特定の住宅販売会社による不正な住宅ローン案件の持ち込み
当社和歌山支店のお取引先である特定の住宅販売会社から持ち込まれた住宅ローンにおいて、売買契約書の二重作成等や勤務先の虚偽申告、収入証明書類等の偽造が、多数行われていたことが判明いたしました。また、住宅ローン利用者の一部については、不正を認識していたことを確認しております。なお、本件について、住宅ローン利用者、第三者に被害は生じておりません。
【特定の住宅販売会社から持ち込まれた住宅ローン不正の概要】
期間 | 2005年2月~2019年10月 |
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不正に持ち込まれた住宅ローンの件数・金額 | 最大 1,151件 251億6,400万円(実行分累計) 949件 173億4,100万円(8月末残高) |
不正の内容 |
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(2) 発覚の経緯
2019年9月に住宅ローン利用者から一般社団法人全国銀行協会へ相談の電話があり発覚いたしました。
(3) 当社従業員による関与
(1)について、和歌山ハウジング営業部の従業員1名が不正の一部を知りながら手続きしていたものです。また、当該従業員以外にも、不正の一部について看過・黙認していた従業員が複数名おりました。
(4) 不正が発見できなかった原因
本来、住宅販売会社向けの営業を担う和歌山ハウジング営業部※と融資事務を担う和歌山支店が役割分担して事務の相互牽制を行うべきところ、その仕組みが機能せず、馴れ合いの取り扱いとなっていました。また、途中中断はあったものの、当該従業員が延べ11年以上にわたり和歌山支店(和歌山ハウジング営業部を含む)に在籍していたことも原因と考えております。
- ※和歌山ハウジング営業部 2004.11.22(開設)~2015.3.31(閉鎖)、閉鎖後、業務は和歌山支店が継承
2.当該住宅販売会社およびローン利用者への対応
当該住宅販売会社につきましては、採り得る民事および刑事の法的措置の準備を進めております。また、不正を認識していた住宅ローン利用者につきましては、個別に対応させていただく方針です。
3.社内処分
関与した当該従業員につきましては、社内の規定に基づき厳正に処分いたしました。また、その他の関係者につきましても、厳正な処分を実施いたします。
4.再発防止策
(1) コンプライアンス意識の向上
本事案発生の根底には、コンプライアンスを軽視した重大な不正行為と前例を踏襲しルールに基づかない事務を是正できない現場意識があったと考え、関西みらいフィナンシャルグループの行動指針を改めて徹底するとともに、経営陣を筆頭に社員教育の徹底に努めてまいります。
(2) 住宅ローン業務における牽制機能の強化
本事案発覚以降、チェック項目の追加等により各種書類の確認方法を厳格化するなど、同様の不正が起こらない仕組みを導入しております。さらに、2020年8月にはローン業務部内に新たにローン業務管理グループを立ち上げ、牽制機能の強化を行いました。
(3) 住宅ローンセンター運営管理体制の再構築
住宅ローンセンター(旧ハウジング営業部)の営業管理については、従前より実施していた本部による事務指導に加え、運営管理指導も実施し管理体制を強化いたします。また、過去案件の分析等各種モニタリングの高度化により、不正案件排除に向けた取り組みを強化いたします。
(4) 長期在籍管理の徹底
当該従業員が長期間にわたり同一支店に勤務していたことを踏まえ、同一支店に勤務させる期間を過度に長期化させない適切な人事管理を徹底いたします。
(5) 内部牽制機能の強化
今回の不正に関し、内部牽制機能が十分に発揮されていなかったことを踏まえ、不祥事防止目線での内部監査、事務検証を一層厳正に行います。
5.監督官庁等への報告
事件発覚後、監督官庁へ速やかに報告しております。
6.当該事実が当社の業績に与える影響
2020年7月31日に公表した2021年3月期の業績目標に変更はありません。
当社は、今回の不正を未然に防止できなかったこと、また長期間にわたり発見できなかったことを厳粛に受け止め、不正を許さない企業風土、企業文化の醸成を図るとともに、内部管理体制の一層の強化に努め、役職員一丸となり再発防止に向けて全力で取り組んでまいります。
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