深川ギャザリア レガーレ
清澄庭園とは?歴史と基本情報

清澄白河駅から徒歩3分の立地にありながら、静寂と美しさで都会のオアシスとして知られる「清澄庭園」をご存じですか。日々忙しく過ごすなかで、ふと立ち止まり、心身をリフレッシュさせたい方におすすめのスポットです。
この記事では、清澄庭園の歴史から四季折々の表情を見せる園内の見どころ、周辺の観光スポットを紹介します
清澄庭園の歴史
清澄庭園は、江戸の豪商であった紀伊國屋文左衛門の屋敷跡だったという説があります。日本の伝統的な庭園美学が凝縮されたこの場所がどのようにつくられたのか、歴史を紐解いていきましょう。
岩崎家三代が築き上げた大名庭園のあゆみ
清澄庭園がある場所は江戸時代中期、享保年間(1716~1736年)には下総国関宿の藩主・久世大和守の下屋敷となったとされています。この頃に庭園が形づくられたといわれていますが、明治時代には荒廃してしまったようです。
その土地を買い取って、庭園造成を計画したのが三菱財閥創始者、岩崎彌太郎です。造園を趣味としていたことから、自ら庭園の整備に着手しました。特に池の改修には力を入れ、全国各地から運び込まれた名石を配するなど大規模な造園が行われました。
彌太郎の死後は、その弟である彌之助、長男である久彌が庭園をさらに発展させ、現在の回遊式林泉庭園としての姿を完成させました。江戸時代の大名庭園を模して造られたもので、泉水、築山、枯山水を主体にした景観が大きな特徴となっています。
関東大震災と清澄庭園の復興
実は、清澄庭園は関東大震災で被害を受け、その美しい姿は一度損なわれました。しかし、この悲劇のなかで岩崎家は庭園を地域住民の避難場所として開放したため、多くの命を救ったとされています。震災後は、比較的被害の少なかった東側の部分が、当時の東京市に公園用地として寄付され、1932年に東京市の整備によって市民の憩いの場として公開されることとなりました。
その歴史的価値と芸術的価値が認められ、1979年には東京都の名勝に指定され、多くの人々に愛され続けています。
庭園内部の見どころ
清澄庭園の魅力は、その歴史の深さだけではありません。池を中心に配された日本庭園の伝統美と、四季折々の自然が織りなす景観は、訪れる人々を魅了してやみません。
泉水と磯渡り:情緒ある水辺の風景
清澄庭園の要となるのは、三つの中島を配した泉水(大泉水)と呼ばれる広い池です。この泉水には、かつて隅田川の水を引き入れていたとされています。
泉水の周囲には、池の中に石を転々と置いてそこを歩けるようにした磯渡りがところどころに配置されています。まるで池の上を歩いているかのようなユニークな散策体験ができます。
泉水の水面に映る中島や数寄屋造りの建物、そして周囲の木々が織りなす景観は、時間や光の加減によって表情を変え、訪れるたびに新たな発見があります。
涼亭・大正記念館と芭蕉の句碑
泉水に張り出すように建つ涼亭は、明治時代に国賓をもてなすために建てられた数寄屋造りの建物です。1985年に改築工事が行われ、2005年には東京都選定の歴史的建造物に指定されています。池の風を心地よく感じられるその佇まいは、当時の雅な文化を今に伝えています。
また、正門のそばにある大正記念館は大正天皇の葬場殿を移築したものです。戦争で焼失後、1953年に貞明皇后の葬場殿の材料で再建されました。どちらの建物も集会所として利用できます(予約制)。
涼亭の裏手、自由広場の奥には俳人・松尾芭蕉の句碑もひっそりと佇んでいます。碑に刻まれているのは「古池や かはづ飛び込む 水の音」という有名な句です。
名石と“富士山”を模した築山
清澄庭園は石庭としても名高い場所です。岩崎家が全国各地から集めた伊予青石、佐渡赤玉石、備中御影石などの貴重な名石が随所に配され、その配置一つ一つに意味が込められています。
正門から遠く離れた、庭園の奥にそびえる築山は、富士山を模して造られたといわれています。雄大な築山は、庭園全体の景観に奥行きと変化を与えています。
野鳥観察スポットと四季折々の景観
清澄庭園は、四季折々の美しい景観が魅力です。春はソメイヨシノが咲き、お花見を楽しむ人々で賑わいます。夏は新緑が目に鮮やかで、泉水の周りではカルガモやサギなどさまざまな野鳥を観察できます。水辺からは涼やかな風が吹き抜けるため、都会の暑さを忘れさせてくれます。秋には木々が色づき、池に映る紅葉が見事です。冬は静寂に包まれ、雪景色も風情があります。どの季節も都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しの空間です。
清澄庭園の楽しみ方
清澄庭園は広すぎず狭すぎず、散策するのにちょうどよい広さです。池の周囲をぐるりと巡る散策コースなら約40分の所要時間で楽しめます。四季折々の美しい景観は写真撮影スポットとしても最適で、特に水辺や季節の花々は絵になります。また、池に張り出す涼亭は、水面に映り込む姿が特に美しく、庭園を代表する写真スポットとして知られています。
清澄庭園では庭園ガイドツアーが開催されている場合があります。専門のガイドから庭園の歴史や植物、石の由来などの解説を聞くことで、ただ景色を眺めるだけでは分からない、より深い魅力を発見できるでしょう。庭園ガイドは土・日・祝日は午前11時と午後2時からの1日2回(約60分)行われているそうなので、チャンスがあったら参加してみてはいかがですか。但し、7月、8月は開催されず、気象状況によっては実施日であっても中止になる場合もあります。公式X(旧Twitter)で事前に確認してください。
アクセス・料金・利用案内
清澄庭園への訪問を計画する際に、事前に確認しておきたい基本的な情報を紹介します。
- 住所:
東京都江東区清澄3-3-9 - 開園時間:
9:00~17:00(入園は16:30まで) - 休園日:
年末年始(12月29日~翌1月1日まで) - 電車でのアクセス:
東京メトロ半蔵門線・都営大江戸線「清澄白河駅」(Z11・E14)から徒歩3分 - 入園料:
一般150円、65歳以上70円(小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料) - 駐車場:
なし - 公式サイト:
清澄庭園
清澄庭園の周辺スポット
清澄庭園を訪れたら、その周辺の深川エリアをあわせて散策することもおすすめです。歴史と新しい文化が融合した魅力的なエリアです。
清澄公園と臨川寺
清澄庭園に隣接する清澄公園は、広々とした芝生が広がる開放的な公園です。子どもが遊べる遊具がいくつかあり、家族連れにも人気です。水遊びができるじゃぶじゃぶ池があるため夏は子ども連れでにぎわっています。
また、清澄庭園からすぐの場所にある臨川寺は松尾芭蕉ゆかりの地としても知られており、境内には芭蕉ゆかりの石碑が多数残されています。
隅田川テラスでのんびり散策とイベント
清澄庭園から徒歩で10分ほど足を延ばせば、隅田川が流れています。川沿いの隅田川テラスは、散歩やジョギングに最適な場所で、開放的な景色が広がります。天気の良い日には、ベンチに座ってのんびりと過ごすのもおすすめです。また、不定期で「隅田川マルシェ@かわてらす」のようなイベントも開催されることがありますので、事前にチェックしてみましょう。
深川ギャザリアで食事とショッピング
清澄庭園からほど近い場所には、飲食店やショップが集まる複合商業施設「深川ギャザリア」があります。食事や買い物に便利な施設です。庭園を散策後にランチやディナーの場所を探している際にも便利に利用できます。
- 土・日・祝日にもくらしとお金に関する相談ができる「りそな!n」
- 深川ギャザリア内に、次世代型店舗として注目を集める「りそな!n」があります。ここは従来の銀行窓口とは異なり、くらしや地域、お金に関する情報を発信しています。「くらしや生活がちょっと豊かになる」をテーマとしたさまざまなタイアップイベントを実施しているほか、VRなど各種体験をすることができます。
また、りそな!nを運営しているのは銀行員です。お金に関する悩み事があれば、ぜひお気軽に相談してみてください。定期的にお金に関するセミナーも実施しているので、興味がある方は参加してみると「はっ!」とするような気付きが得られるかもしれません。
土日祝も営業していますので、タイミングが良いときに気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
- 店名:
りそな!n深川ギャザリア レガーレ - 休業日:
水曜日、木曜日(祝日の場合は営業)- ※年末年始(12/31~1/3)、GW(5/3~5/5)及び施設休館日は休業
- 営業時間:
10時~12時、13時~18時 - 公式サイト:
https://www.resonabank.co.jp/resona_in/specialty/
清澄白河カフェ巡り&おしゃれショップ
近年、清澄白河はコーヒーの街として全国的に注目を集めています。清澄庭園からの徒歩圏内にも、おしゃれなカフェやこだわりの自家焙煎カフェが点在しており、庭園散策後の休憩に立ち寄るのにぴったりです。古民家を改装したショップや、アートギャラリーなども増えており、散策するだけでも楽しいと思います。
清澄庭園に関するよくある質問(FAQ)
清澄庭園を訪れる際によくある疑問にお答えします。
Q1. 園内で撮影したいのですが許可は必要ですか?
Q2. 園内で飲食できる場所や休憩スペースはありますか?
Q3.ペット同伴で入園できますか?
Q4. 雨の日でも清澄庭園を楽しめますか?
まとめ:清澄庭園で都会の喧騒を忘れ、心豊かな時間を
清澄庭園は、日々の疲れを癒す都会のオアシスです。歴史ある大名庭園の四季折々の美しい景観は、散策しながら心を落ち着かせるのに最適だともいえます。歴史や文化に触れ、友人や家族との親睦を深める場所としてもおすすめです。清澄白河駅から徒歩3分とアクセスも便利。ぜひ訪れて、心豊かなひとときを過ごすのはいかがでしょうか。
(情報は2025年7月時点のものです。最新の情報は各施設の公式サイトなどでご確認ください)