ヘッジファンド

(へっじふぁんど)

多種多様な戦略を用いて、市場の動向とは無関係に、高い絶対リターンを追求することを目的に組成された、私募による非登録のファンドのことをいいます。
ヘッジファンドの代表的な投資戦略として、次のような戦略があります。
グローバル・マクロ:グローバルな経済のなかで、株式市場や金利、為替相場などにおける価格と価値の極端な不均衡を発見して投資をします。そうしたマクロの環境条件の異常な組合せが生み出す市場の歪みからリターンを引き出します。
ショート・セリング:証券を第三者から借りて売却し、後日同じ証券を安価で買い戻すことで、売り値と買戻し値の差額からリターンを得ます。
マーケット・ニュートラル:株式市場で言えば、市場平均を上回ると期待する銘柄群をロング(買い持ち)し、市場平均を下回ると期待する銘柄群をショート(空売り)する。ロングとショートのポジションを同額にとることにより、株式市場全体の動向に中立(ニュートラル)なポートフォリオとし、ロングとショートのどちらでもリターンが生み出せます。
アービトラージ:ある市場で証券をロングし、同時に他の市場で類似の証券をショートすることによって、両市場における価格の不均衡からリターンを得る。例えば、転換社債にロング、同じ会社の普通株にショートのポジションをとる戦略を転換社債アービトラージといいます。
イベントドリブン:企業の破産、合併、吸収、事業部門や子会社の分離独立といった重要なイベントがもたらす結果を予測して投資し、イベントの結果が不確実であることにより生じる証券価格の歪みからリターンを引き出す。破綻した企業の証券に投資する戦略をディストレスト・セキュリティーズといいます。