インデックス運用

(いんでっくすうんよう)

東証株価指数などの市場指数と同等のパフォーマンスをあげることを目的に、市場指数(インデックス)に連動したポートフォリオを構築する運用スタイルをいい、パッシブ運用とも呼ばれます。インデックス運用は、市場は効率的で市場指数を継続的に上回るパフォーマンスを獲得することはできないという考え方に基づく運用スタイルです。
インデックス運用には、市場指数を構成するすべての銘柄をその時価構成比に合わせて保有する「完全法」、市場指数をいくつかの層に分けて代表的な銘柄を組み入れる「層化抽出法」、計量モデルを用いて市場指数からの乖離(トラッキングエラー)を最小化するように銘柄選択を行う「最適化法」といった運用手法があります。完全法は運用手法としては単純・明瞭ですが、東証株価指数など銘柄数が多い市場指数を対象としたインデックス運用の場合、売買最小単位の制約から現実的には市場指数どおりの組み入れが困難であること、流動性の低い銘柄も組み入れざるを得ず執行コスト(マーケット・インパクト)が高くなること、またファンドの規模が大きいときには流動性の低い銘柄の取引が難しくなるなど、実務面での課題が存在します。一方、層化抽出法や最適化法では、投資金額や銘柄数の調整が可能である反面、市場指数からの乖離が完全法に比べて大きくなるという短所があります。