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Vol.80 相続人の中に海外居住者がいる場合の相続手続について

Q

夫が先月亡くなりました。私達には子どもがいなかったので、相続人は私と、夫の兄弟や甥・姪で合計10人になります。人数が多い上に姪の1人は結婚して現在アメリカに住んでいます。相続手続はどうなるのでしょうか?

Mさん 79歳 女性

A

 国際化が進んだ現在では、相続人の中に海外居住者がいるケースは珍しいことではなくなっています。相続手続自体の流れとしては、相続人の中に海外居住者がいる場合でも大きな違いはありません。ここで一般的な相続手続をご説明すると以下の通りとなります。

相続手続の流れ

 一般的な相続手続と異なる部分として、相続人の中に海外居住者がいるケースでは以下の書類を添付する必要があります。

署名証明書

 相続手続には、必ず相続人の実印と印鑑証明書が必要になります。不動産の名義変更(相続登記)を行う場合には遺産分割協議書に各相続人全員の署名と、実印での捺印の上各自の印鑑証明書を添付しなければなりません。しかし、日本に住所登録をしておらず海外に居住している相続人には、印鑑証明書が発行されません。そこで海外居住者の為に日本での印鑑証明書に代わるものとして本人の署名及び拇印であることに間違いないことを証明するもの、署名証明書(「サイン証明書」と呼ぶ場合もあります)を現地の日本領事館等で発行してもらいます。
 署名証明書の発行方法は2種類あります。
①海外居住者(申請者)が領事の面前で署名した私文書と領事が発 行した証明書を合綴し、割印する方法
②海外居住者(申請者)の署名を単独で証明する方法
 遺産分割協議書の署名証明書につきましては、通常①で行いますので、事前に遺産分割協議書が出来上がっていなければなりません。
 また、署名証明書を受けるには、以下が必要となります。
・日本国籍を有している。
・申請する本人が必ず出向いて申請する。
(領事の面前で署名及び拇印を行わなければならない)
 ※代理申請や郵送申請は不可
・日本国籍を有していることが確認できる書類(パスポート等)や 領事の前で署名するための遺産分割協議書を持参する。
・発行手数料を現地通貨で支払う。(1通1,700円相当のようです)

在留証明書

 署名証明書が印鑑証明書の代わりとなるものなら、住民票に代わるものが在留証明書になります。相続手続で住民票が必要になるのは、遺産分割協議の結果、不動産を相続する場合です。在留証明書を受けるには、以下が必要となります。
・日本国籍を有している。
・現地で既に3か月以上滞在し住所が公文書などで明らかになっている。
・発行手数料を現地通貨で支払う。(1通1,200円相当のようです)

<各種証明書の申請方法・手数料・必要書類など詳細については、証明を受けようとする在外公館に直接お問合わせください。>

 上記に述べたように、日本にいて印鑑証明書や住民票を発行してもらうよりも、海外の場合は手間も時間も掛かってしまうことが一般的です。
 以上のように、相続人の中に海外居住者がいる場合は、直接領事館等に出向く必要がある為、近くに領事館等がなければ遠方に出向く必要があり、結果的に手続には相当時間が掛かってしまうものです。相続税の申告が必要な場合は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内に手続を完了しないといけませんので、よく連絡を取り合って手続を進める必要があるでしょう。

りそな銀行では

 相続手続に不慣れな方・お忙しくて時間に余裕のない方等、相続手続に不安をお持ちのお客さまのご相談を承っています。
お気軽に最寄りのりそな銀行にご相談ください。

(2014年2月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 中村 良久氏
平成17年入社。現在、戸塚支店・長後支店・横須賀支店のお客さまを担当。
1級FP技能士、宅地建物取引主任者。
 
遺言信託及び相続手続代行サービスに関するお問合せは
りそなグループのお取引店もしくは最寄りの支店で承ります。
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