りそな銀行が発信するWEBマガジン RESONA STYLE

HOME > Vol.79 来年からの相続税増税への備え
BACK

Vol.79 来年からの相続税増税への備え

Q

平成27年から相続税の基礎控除が40%引き下げになると新聞等で知りました。妻に先立たれ、私には3人の息子がいるのですが、あと1年で私にできる相続対策が何かあるのでしょうか。

Sさん 77歳 男性

A

相続税額の計算方法

 Sさんは、税制改正に関する一般的な知識はお持ちでしたが、ご自身の例に当てはめて具体的にどのような影響があるのか、ということまでは考えていらっしゃらなかったようです。ここで、相続税の計算方法についておさらいしてみましょう。
 まず、不動産や金融資産などの正の財産額を合計し、そこから負債を差し引いた「課税価格」を求めます。さらに課税価格から「基礎控除額」を引いた「課税遺産総額」を算出したうえで、これをいったん法定相続割合で分割したものとして計算した各人の相続税額が求められます。そして、各相続人の相続税額を合計した金額が仮の相続税額となり、これを実際の取得割合で按分した金額が各相続人ごとの相続税額となります。

相続税基礎控除の引下げと税率への影響

 Sさんの相続財産を2億円と仮定して、平成27年以降に相続が発生するとします。Sさんの法定相続人はお子さま3人ですので、「基礎控除」は8,000万円から4,800万円に引き下げられ、「課税遺産総額」は税制改正前の1億2,000万円から1億5,200万円となります。それを法定相続人の人数である3で割ると(A)改正前では4,000万円ですが、(B)改正後では約5,066万円になります。

相続税基礎控除の引下げと税率への影響

 ここで、税率速算表を見ていただくと、適用税率は20%から30%に上昇し、相続税額は1,800万円から約2,460万円と約660万円増加します。Sさんのケースは、基礎控除の引下げが相続税率にも影響する典型的な例となっています。

税金対策に止まらない相続対策を

 Sさんはこの事実を把握されて以降、さっそく相続対策の検討に着手されました。税制改正で相続税が増える事実をお子さま3人に伝えたうえで、具体的にSさんの自宅を誰が相続するのか、という話し合いに至ったそうです。お子さま達も「実は気になっていたが、自分達からお父さんの相続について言い出せなかった」とのことで、Sさんの呼びかけにより初めて家族で相続についての共通認識を持てたとのことです。
 一般的に相続対策には「財産を減らす」「納税資金を準備する」「円満な相続を実現する」等を総合的に検討する必要があります。実際にSさんが手始めに講じた対策は、「財産を減らす」ことでした。平成25年度の税制改正で新設された「教育資金贈与1,500万円までの非課税措置」を活用してお孫さま達への教育資金贈与を実施しました。また、相続税を計算する際に大幅な評価減が認められる「小規模宅地等の特例」の適用を想定し、現在一人暮らしのご自宅に長男夫婦と同居する準備を始めていらっしゃいます。
 また、「円満な相続の実現」のため、Sさんの相続が発生してもお子さま方とご家族が末永く仲良く暮らしていけるよう、財産の配分を熟慮しながら遺言書の作成準備を進めておいでです。とりわけ、Sさんのケースのように相続税納税が必要な事例では、様々な税制上の特例の適用を受けるために、相続税の申告期限までに遺産分割協議を確定し、相続税を納付することが必要です。相続方針に法的な効果を持たせることのできる遺言書の作成は、円滑な相続手続に向けた重要な準備事項の一つです。

りそな銀行では

 相続は誰一人として同じものはありません。相続対策は、お客さま自身の現状と課題を把握することから始まります。りそな銀行では相続対策の一般的なご相談から遺言書作成のお手伝いまで、お客さまの課題解決にお役立ていただけるよう経験豊かなファイナンシャルプランナーがお待ちしております。是非、お気軽に最寄りのりそな銀行までお問合せください。

<注意事項>

※税務の詳細につきましては、所轄の税務署や税理士等の専門家にご相談ください。
※遺言信託では、所定の手数料を申し受けます。審査により、お申込みの意に添えない場合もございますので、ご了承願います。

(2014年1月現在)

ご意見・ご感想をお寄せください!

今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 中村 良久氏
昭和57年入社。平成10年からプライベートバンキング部(当時)に所属、現在、財務コンサルタントとして神戸支店に駐在し、兵庫県下の5支店のお客さまを担当。 FP技能士1級。
 
遺言信託及び相続手続代行サービスに関するお問合せは
りそなグループのお取引店もしくは最寄りの支店で承ります。
前の記事を読む 教えて!ファイナンシャルプランナーTOPへ 次の記事を読む
このページの先頭へ