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Vol.78 遺言書があるのに手続が出来ない

Q

先月、主人が亡くなりました。私たちには子どもが無く、主人は自筆証書遺言を遺してくれていました。しかし、その遺言には新たに購入した自宅の記載が無かったため、相続手続が煩雑になってしまいました。主人がせっかく遺言を遺してくれたのに、苦労する結果となり残念に思っています。どうしておいたらよかったのでしょうか?

Mさん 78歳 女性

A

 遺言書があれば、相続手続がすべて出来るものと一般的には思いがちですが、実際は遺言内容によって実現不可能な事象も数多くあります。
 今回の事例も自筆で遺言書を作成した後に購入したご主人名義の自宅が遺言書に記載が無く、遺言による相続登記は出来ませんでした。家庭裁判所による検認手続きは完了したものの、最終的には遺産分割協議により相続登記が行われました。
 遺言書を作成した後、財産の状況が変わったにもかかわらず遺言内容の見直しをしなかったために遺言での相続手続が難しくなってしまいました。Mさんのご主人のご存命当時の意思はどうであったのかなど、亡くなった後では、立証することが困難です。

遺言があってもトラブルはある

 実際、私が携わったお客さまの自筆証書遺言での相続手続が円滑かつ完全に出来た例は残念ながら少なく、Mさんのように、全部、もしくは一部を相続人全員の合意による遺産分割協議により対応しなければならないケースがほとんどです。相続人によって状況はさまざまであり、遺言自体が無効であることを主張され、相続人同士でトラブルになることすらあります。

どうすればよいのか?

 遺言書を作成した後に不動産の購入・売却等で財産の内容に変更があった場合や、相続人の死亡や離婚、養子縁組等で相続人に変動があった場合、および税制や法律の改正などの制度変更の際は、遺言の見直しを行い、新たに遺言書を作り直したり変更することが必要です。
 その他、取引している金融機関や所有している金融商品の変更・売買や新たな借入・返済、保険契約の締結、生前贈与、財産の分け方の考えに変化があった場合などには遺言の内容に影響を与えることが多く注意が必要です。
 自筆証書遺言の場合、遺言者ご自身で財産内容や相続人・受遺者に変化がある毎に的確なタイミングでの見直しを実施することは難しいことと思います。ましてや、遺言者が高齢となれば、なおさらです。そこで、お正月やお誕生日等、予め年に一度の遺言見直しの日をご自身で習慣化し、専門家も交えて欠かさず見直しを恒例化することも良いかもしれません。
 また、遺言を作成する際に、「本遺言に記載の無いその他のいっさいの財産について」というような包括的な文言を付け加えておくなどの方法や、将来の相続人の変化に対応しうる予備的遺言をつけておく方法などもあります。特に受遺者が配偶者や兄弟姉妹のケースでは遺言執行時には高齢となることが予想されますので、予備的遺言は有効な方法となるでしょう。

遺言を確実に実現させるために

 熟慮を重ね思いを込めた相続財産の配分を実現させるために、専門家のアドバイスやサポートがあれば安心です。遺言は自分のために作るものではなく、半生をかけて築いてきた財産を家族などの大切な人達に円滑にバトンタッチするために作るものだと思います。
 これから遺言作成をご検討される方は、正しい知識でご自身の思いを遺言に遺し次世代の幸せを守るためにも、専門家の助言を受けながら法律上の効力のある公正証書遺言を作成してはいかがでしょうか。

りそな銀行では

 一般的な相続のご質問やご相談から、具体的な遺言内容のアドバイス、遺言信託を活用した公正証書遺言の保管・執行など、私どもファイナンシャルプランナーが幅広くご相談を承っております。りそな銀行で遺言信託を受託しているお客さまには年に一度、遺言書内容の変更の有無を確認させていただいておりますので、遺言書を作られた後でもご安心いただけるかと思います。
 相続に関してご心配なことなどがございましたら、まずはお近くのりそな銀行窓口にお気軽にお問合せください。

※遺言信託では所定の手数料を申し受けます。
審査により、お申込みの意に添えない場合もございますので、ご了承願います。

(2013年12月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 奥村 幸洋氏
昭和58年入社。平成23年10月より、プライベートバンキング室所属。現在、泉大津支店、貝塚支店、久米田支店、熊取支店、佐野支店、和歌山支店のお客さまを担当。
 
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