りそな銀行が発信するWEBマガジン RESONA STYLE

HOME > vol.76 任意後見契約の解除について
BACK

vol.76 任意後見契約の解除について

Q

私は独身で一人暮らしです。もしもの時に備えて近所に住む古くからの知人と任意後見契約を結んだのですが、最近その知人が都合で引っ越し、交流が少なくなり、このままでよいのか悩んでいます。任意後見契約は解除できるのでしょうか?

Tさん 75歳 女性

A

 任意後見契約とは、ご自身がお元気な間に支援してくれる方を探し、将来判断能力が低下した時に財産管理や療養看護等の法律行為を行ってもらうこと等をあらかじめ決めて、任意に契約を結ぶ制度です。
 任意後見契約を交わした後に判断能力が低下し、任意後見人の支援が必要である状況となったら、あらかじめ契約を結んだ支援をしてくれる方(以下、任意後見受任者)が家庭裁判所に任意後見監督人選任を求める申立てを行います。家庭裁判所による任意後見監督人の選任が完了して初めて任意後見契約の効力が生じ、後見事務が開始されます。

任意後見契約の解除はできるのか

 Tさんのご質問は任意後見契約を解除できるのかということでしたね。任意後見契約自体は委任契約の一つで、本人の意思に基づいて行われるものであり、本人と任意後見受任者は原則として自由に契約の変更・解除ができます。しかし任意後見監督人が選任される前と後では手続が異なりますのでここで簡単にご説明します。

<任意後見監督人が選任される前>
 公証人の認証を受けた書面により、いつでも契約を解除することができます。本人と任意後見受任者両者による合意解除の場合には、合意解除書に認証を受けてすぐに解除の効力が発生します。どちらか一方からの解除の場合は、解除の意思表示がなされた書面に認証を受け、これを相手方に送付してその旨を通告することが必要となります。

<任意後見監督人が選任された後>
 本人が意思能力を失い、任意後見監督人が選任された後は、本人保護の観点から、本人または任意後見人の正当な理由による契約解除であることを家庭裁判所に申立てて許可を得ることが必要となります。

任意後見人はどのような方に依頼すべきか

 後見事務が始まると、任意後見人は預金口座を預かる等して、財産管理を開始します。契約内容によっては、財産管理のみならず療養看護等多岐に亘る行為を、後見事務として行うこととなります。
 任意後見契約を悪用した犯罪被害も増えており、一人暮らしのお年寄りに巧みに近づき、公的な仕組みを利用し安心させた上での法律行為を行われてしまい、財産侵害を受けられる方もいらっしゃると耳にします。
 Tさんのように任意後見人を知人にご依頼される方もいらっしゃいますが、関係性が変わる度に解除が必要なようでは大変ですね。
 どのような方に依頼するかの検討材料としては、「経済的・人間的に信頼できる」「成年後見制度を十分理解されている」「後見人を引き受けることをご家族や周りの方に理解されている」「年齢的に無理がない」等について十分ご留意の上で決められるべきかと思います。
 弁護士や司法書士、法人に依頼することもできますので、お知り合いに適任者がいらっしゃらない場合は、専門家にご相談されるのも良いでしょう

 りそな銀行では、お困りのお客さまのために<成年後見制度取次ぎサービス>をご用意し、職業後見人への橋渡しをさせていただいています。お気軽にお近くのりそな銀行までご相談ください。

(2013年10月現在)

ご意見・ご感想をお寄せください!

今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 芝野 佐世子氏
平成15年入社。立川FPデスク駐在。福生、あきる野、五日市、昭島担当。
 
遺言信託及び相続手続代行サービスに関するお問合せは
りそなグループのお取引店もしくは最寄りの支店で承ります。
前の記事を読む 教えて!ファイナンシャルプランナーTOPへ 次の記事を読む
このページの先頭へ