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vol.75 再婚者同士の相続で気をつけたいこと

Q

私と妻は再婚者同士で、私たち夫婦には子どもはいません。お互いに前の配偶者との間に子どもがおり、どちらの子どもとも疎遠な状態です。将来の相続でもめないように遺言書を作成したいと考えていますが、留意すべきことを教えてください。

Nさんご夫婦(Nさん 88歳・奥さま 80歳)

A

 Nさんご夫婦は、お2人で悠々自適の生活を楽しまれ大変仲の良いご夫婦でいらっしゃいます。ご相談内容は相続のもめ事を避けるために遺言書を作成したいとのことですが、その内容には十分な配慮が必要だと思われます。

Nさんご夫婦の状況

 Nさんと前妻との間の子を『子A』とし、奥さまと前夫との間の子を『子B』としたNさんご夫婦の相続人関係図は以下のようになります。

【図】

 相続人は、配偶者とご自身(被相続人)の子どもということになりますが、Nさんご夫婦と子Aならびに子Bとは疎遠となっており、ご夫婦はお互いに配偶者に可能な限りの資産を相続させたいお考えでいらっしゃいます。

Nさんご夫婦のお考え

 当初、Nさんは「子Aに遺留分(相続で最低取得できる民法上の権利)相当の財産を相続させ、残りは妻に相続させる」内容で遺言書を作成し、同様に奥さまも「子Bに遺留分相当の財産を相続させ、残りはNさんに相続させる」内容の遺言書を作成したいとのご意向がありました。
 確かに上記のような遺言書があれば、お互いにできる限りの資産を相続させることは可能となるかもしれません。しかし、本当にそれだけでNさんご夫婦にとっての相続問題は解決となるのでしょうか? ここで二次相続時の事も考えてみましょう。

二次相続時の問題とは

 このケースで、仮に先にNさんが亡くなり、遺言書どおりに遺産相続された後、奥さまが亡くなったと仮定します。奥さまの相続時には既にNさんは亡くなっている訳ですから、奥さまの遺言書のNさんへ相続する部分については無効となり、奥さまの唯一の法定相続人である子Bは、結果的にNさんからの相続財産と奥さまの財産を全て相続することになります。
 つまり子Aと子Bが受け取る財産額は、Nさんご夫婦の意図とは別に、Nさんと奥さまの亡くなる順番によって大きく差がついてしまうことになります。場合によっては、もめ事が起きてしまう懸念もあり、このような内容の遺言書の作成はおすすめできません。

問題解決策とは

 Nさんご夫婦の相続対策は、Nさんもしくは奥さまが先に亡くなっていた場合の相続配分も含めた遺言書をご夫婦ともに作成すべきということになります。これを予備的遺言といいます。
 例えば、最初から「子Aと子Bの双方に財産を配分する」内容の予備的遺言を含めた遺言書を作成しておけば、もめない相続が可能となるかもしれません。

 現代社会の各家庭の事情は様々で、問題解決策は上記の限りではありません。しかし、遺言書作成に際して法定相続分や遺留分はあくまでも目安として考え、目下の問題のみならず次世代の関係性にも十分配慮する必要があると思います。そして円滑な相続のための遺言書を次世代への贈り物としてお考えになってみてはいかがでしょうか。
 りそな銀行ではファイナンシャルプランナーが相続に関するご相談等承っております。まずはお近くのりそな銀行にご相談ください。

(2013年9月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 田中 允氏
平成18年入社、平成23年10月からプライベートバンキング室(大阪)所属。現在、大阪地域(市外北)のお客さまを担当。
 
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