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vol.69 認知症の方が相続人にいらっしゃる場合の留意事項

Q

先日、父が亡くなりました。相続人は、認知症(意思能力はありません)の母と私と妹の3人です。私は母の成年後見人になっているのですが、相続手続きで注意すべきことを教えてください。

Mさん 65歳 女性

A

 Mさんのご質問のケースのように、相続が発生した際、相続人のなかに認知症になっている方がいらっしゃることがあります。当然のことながら、認知症等で意思能力を失っている方であっても相続人としての権利を有していますので、その方の利益を保護しながら相続手続きを進めていかなくてはなりません。また、認知症等の相続人を含めずに取り決められた遺産分割協議は無効であり、認められません。相続人のなかに認知症の方がいらっしゃる場合には、その症状の程度、意思能力の有無、認知症の方の権利・利益の保護、などが考慮すべきポイントになると思われます。
 認知症の方であってもその程度が軽度で意思能力を失っていない場合には、本人が遺産分割協議に参加すれば良いのですが、お尋ねのケースでは、Mさんのお母さまは意思能力を失っていらっしゃるとのことですので、お母さまの権利・利益を保護するため成年後見人が本人に代わり遺産分割協議に加わる必要があります。私どもがご相談をいただくなかで、認知症のほか様々な障がいにより意思能力、行為能力を失った方が相続人となるケースは思いのほか多く、相続事案の状況に応じたアドバイスが不可欠です。
 本件で真っ先に検討しなくてはならないのは、お母さまとMさんとの関係です。お母さまとMさんは成年被後見人と後見人の関係にありながら、亡くなられたお父さまの相続人として同じ立場でもあります。法的な表現をすればMさんとお母さまは利益相反の関係にありますので、本件相続事案に関してはMさんはお母さまの成年後見人としてお母さまの代わりに遺産分割協議を進めていくことはできません。
 このようなケースでは、お母さまの権利や利益を守るために、成年後見人であるMさんとは別に「特別代理人」を選任する必要があります。特別代理人は相続人以外の利害関係を有さない人から家庭裁判所の審判を経て選任され、お母さまの利益保護の観点から職務を遂行する義務を負います。そのため、相続が発生する以前から、弁護士や司法書士等の職業後見人を成年後見人としておく事例も増えています。〈りそな〉でも〈成年後見制度取次ぎサービス〉をご用意し、職業後見人への橋渡しをさせていただいています。
 ご相談事例では被相続人の方の遺言がありませんでしたので、相続人の方に遺産分割協議をしていただく必要があり、その過程で利益相反の問題を解決するための特別代理人の選任などのために相応の時間と費用がかかったようです。また、相続税の支払いが見込まれていましたので、申告期限との兼ね合いでMさんのご心労も少なからぬものがありました。もし、被相続人の方が公正証書遺言を書かれており弊社がその執行を受託していれば、弊社は遺言執行者として一層円滑な相続手続きを進められたのではないかと感じています。この記事の読者の皆さまには弊社での〈資産承継のご相談〉〈遺言信託〉をご検討いただくよう、お勧めします。
 相続は誰にでもいつかは必ず訪れるものです。相続人の方が相続手続きを円満に進められるよう、お元気なうちに早めのご検討をお勧めしています。税制改正により、相続税の課税対象者が拡がると伝えられるなか、まずはお気軽に〈りそな〉までご相談ください。いつかは必ずやってくるその時に備え、知識と経験豊富な私どもファイナンシャルプランナーが様々な角度からご提案をいたします。ご相談は無料です。心より、お待ちしております。

〈注意事項〉

・なお、遺言信託では所定の手数料を申し受けます。審査によりお申込みの意に添えない場合もございますので、ご了承願います。
・税務の詳細につきましては、所轄の税務署や税理士等の専門家にご相談ください。

(2013年3月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 名和 真介氏
平成2年入社、平成22年よりプライベートバンキング室所属。現在、FPとして愛知・三重県内の支店を担当。
 
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