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vol.43 不動産を相続する場合の留意点は?

Q

昨年、父に次いで母を亡くしました。母は遺言書を遺しておらず、遺産は私と弟で相続することになりましたが、不動産の分割方法について悩んでいます。2人きりの兄弟で日頃から仲も良いため、出来るだけ均等に分けたいと思っています。どのような点に注意するとよいでしょうか?

Aさん 京都市 左京区在住 50代 男性

A

 不動産は、一般的に分割しにくく評価も難しいため、相続トラブルを起こしやすい財産だといわれています。不動産の価格には相続税評価額、不動産鑑定評価額や売却価格などいろいろあり、評価がかなり違うこともあります。そのため価格がいくらかでもめることもあります。
 また、価格で意見が一致しても、自宅などの不動産の場合、誰が住むのかなどによって均等に分割することが難しいものです。不動産の他に預貯金が十分にあれば、ある程度預貯金でバランスをとりながら配分することが出来ますが、預貯金が必ずしも相当額あるとは限りません。また、同じ価値の資産といっても、預貯金はすぐ使えますが、不動産は売却しないと現金化出来ないので、いろいろな意見がでて、なかなかまとまらないことがあります。
 では、実際に不動産を分割する際に、どのような点に注意したらよいでしょう。

不動産の分割方法

 不動産の分け方には、主に次の様な方法があります。

@ 現物分割(げんぶつぶんかつ)
 不動産を物理的に分割する方法。例えば、土地だと「分筆」して完全に分ける方法です。
A 換価分割(かんかぶんかつ)
 不動産を「売却」して、お金に換えて分割する方法です。
B 代償分割(だいしょうぶんかつ)
 相続人の一人が不動産を相続して、他の相続人には相続すべき不動産の持分相当額の対価を金銭で支払う方法です。
C 共有分割(きょうゆうぶんかつ)
 不動産を「共有」で分割する方法。この方法は不動産を物理的に分割しないで、不動産全体を相続人がそれぞれの割合で共有する方法です。

不動産分割方法の特徴

 では、@からCまでの方法について、一つずつ説明していきましょう。
 @の方法…不動産が更地の場合、均等に分割することは比較的容易です。但し、通常の宅地等の面積では分割後の面積が小さくなるので、その後の土地の活用が難しくなります。また、Aさんのみがお母さまと同居してきたご自宅などの建物がある場合にも、実際に住む予定のない弟さんが一部分割して所有するこの方法は適しません。
  Aの方法…希望通りの金額で売却出来た時は、分割しやすくなり、均等に分けたいというAさんの思いを叶えやすくなります。一方、特に相続税の納税のために売却を急いだりしますと、低い価格で売却しなくてはならないこともあります。つまり市場の動向に影響を受ける点にも、注意しなければいけません。
 Bの方法…例えば今回の相続で不動産をAさんの単独名義で引継いだとしますと、その不動産の価値の半分の金額を弟さんに支払う必要があります。この場合Aさんが、相応の現金をもっていなければならず、場合によっては借入れの必要があります。Aさんが住宅ローンを既に抱えていらっしゃるとしたら、大きな返済負担になりかねません。
 Cの方法…同じ不動産をAさんと弟さんで、共有することになります。共有すると売却や建替え、増改築をするには常にお二人の合意が必要です。相続したときは兄弟が仲の良い関係であっても、将来に亘ってずっと仲が良いとは限りません。例えば、Aさんが売却を望み、弟さんが引き続き所有していきたいというように、意見が分かれることも考えられます。また、Aさんと弟さんが共有財産として所有されているうちは問題が出なくとも、お子さま方等の世代に引継がれた後に、この不動産をめぐって問題が表面化するケースもあります。

まとめ

 以上のように、遺された財産に不動産がある場合は、特に分割の方法は様々で、相続した不動産が現状何に使われているのか、相続人のそのときのライフスタイルによっても選択はわかれてきます。
 最近では相続争いを避けるためにも、相続資産に不動産がある場合は予め遺言書を作成し、引継ぐ先を決めておく方も増えています。
 りそな銀行では不動産業務も取扱っておりますので、不動産の相続の仕方などでお困りの方は、是非一度ご相談ください。

注意:
税務の詳細につきましては、所轄の税務署や税理士等の専門家にご相談ください。

(2011年1月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 伊藤宏一氏
昭和55年4月入社
1級FP技能士
京都滋賀営業本部担当 京都支店・四条大宮支店・千本支店・長岡天神支店・彦根支店担当
 
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