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Vol.39 土地の「使用貸借」について

Q

親の土地を無償で借りて自宅を建てる予定です。
贈与税を支払う必要はありますか?

Bさん 堺市在住 30代男性

A

Bさんのように、親御さんの土地にご自宅を建設される方は少なくありません。
このようなケースにおける貸借の考え方や、贈与税、相続税について簡単に説明します。

賃貸借と使用貸借のちがい

「物」の貸借について法律的に見ると、「賃貸借」と「使用貸借」に分かれます。賃料が伴う貸借が賃貸借であり、賃料のない無償の貸借が使用貸借です。通常、第三者との取引は賃貸借で行われます。一方、親の土地を借りて建物を建てる場合、親子ですから一般には地代の支払いをしない「使用貸借」が多いと思われます。
また、第三者から新たに土地を借りる場合には、権利金を支払うのが一般的です。しかし、親子間の賃借では、権利金を支払うことも滅多にないようです。

使用貸借に贈与税はかかりません

前記のような親子間の貸借の場合、第三者との貸借に比べ子供は権利金や地代の分だけ得をしていることになります。したがって、その得をしたことに対して贈与税がかかるのではと、Bさんのように思われる方もいらっしゃいます。
しかしこのような場合、贈与税は課税されません。賃貸借の場合には借主に「借地権」という強い権利が発生しますが、使用貸借の場合には「使用借権」という弱い権利しか発生しないと考えられており、使用貸借の権利は税法上ゼロと評価されるからです。

地代を支払うと贈与税を支払う必要が…

前述のとおり権利金も地代も支払わなければ贈与税は生じませんが、子供が親に気を遣い、せめて地代だけはと地代を支払うとどうなるでしょうか。この場合は権利金なしで借地権を子供が得たとみなされ、贈与税を支払う必要が生じます。
なお、地代は支払わないものの、土地の固定資産税相当額であれば、子供が支払っても、贈与税は課税されません。

相続時の評価が異なります

通常借地権がついている土地は、相続財産評価時に自用地よりも低い額で評価されます。一方、使用借権がついている土地は、財産評価時に自用地として評価されますのでその点に留意する必要があります。
また、第三者に賃貸された家が建てられている土地は、貸家建付地として相続財産評価時に自用地よりも低い額で評価されます。しかし「使用貸借」されている土地は、子供が建てた建物が第三者に賃貸されていても、自用地として評価されますので、その点も留意する必要があります。

注意:
本稿でご紹介した税制や条件等は、今後の改正により変更される可能性があります。

(2010年9月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 花岡利光氏
昭和62年4月入社
1級FP技能士
大阪市外南地域担当
 
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