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Vol.38 相続させる人によって土地の評価額が変わるのですか?

Q

自分の土地に5階建てのマンションを建築しました。最上階を自宅として妻と住み、4階以下の単身者向け30室を第三者に賃貸しています。子供は3人いますが、それぞれ独立し、皆別居しています。今年の税制改正で私の相続に影響のある改正があったと聞きました。どのようなことなのか教えて下さい。

Iさん 港区在住 70代男性

A

今年の税制改正では、重要な改正がいくつか行われましたが、Iさんに関係が強いと思われる点をご紹介します。

《小規模宅地等に係る相続税課税価格の計算特例》

相続が発生した場合には、土地や株式等をそれぞれ決められた方法で評価し、それらの合計額を基に相続税が計算されます。また、土地に関しては路線価格等を基に評価額が計算されるのですが、自宅や事業用の土地、貸付用の土地については、一定の条件を満たせば、それぞれ決められた広さまで軽減割合が適用されます。つまり、土地については条件があえば相続税を計算する際の評価額が下がることになるのです。

《主な内容》

[事業用土地の場合]
①不動産貸付業以外の事業
 使用継続⇒上限面積400㎡軽減割合80%
②不動産貸付業
 使用継続⇒上限面積200㎡軽減割合50%
[居住用の土地の場合]
 使用継続⇒上限面積240㎡軽減割合80%
(注意:適用要件があり、また複数所有の場合はいずれかを選択することになります。)

記載した内容は、税制改正後の内容ですが、改正前は、それぞれ相続人による使用が継続されない場合も、200㎡までは軽減割合が50%まで認められていました。しかし、今年度の税制改正により、相続人が事業を継続する、あるいはIさんの遺された自宅に住み続ける等しなければ、軽減割合が適用されないこととなりました。Iさんの場合、奥様以外の方がビルの底地を相続されますと、お子様方は同居をしていないため、居住用の土地としての課税の特例を受けられなくなります。
また、本件のようなマンションの場合、土地は自宅部分と貸付部分に按分してそれぞれ評価されます。もしマンションの一部を自宅として利用している場合、従来であれば貸付部分もみなし居住用として、80%の軽減割合が適用されていましたが、税制改正によって貸付部分の軽減割合は50%しか認められなくなりました。

《その他の改正等》

以上のように、相続税を心配しないといけない方にとっては、小規模宅地の特例は、とても影響のある改正となっています。反面、お子様等への住宅取得資金の贈与は平成22年中であれば15百万円まで非課税(注意:合計所得金額20百万円以下等の要件があります。)になる等、生前贈与をし易くし、結果として相続の際の課税価格の軽減につながる改正もあります。予め誰に何をどういう条件で相続させたら有利なのかを念頭におき、遺言を作成しておく等の対策が重要だと思います。  税務については、税務署や税理士等にお問合せいただくか、不動産や将来の相続等、総合的なご相談を含め、りそな銀行のファイナンシャルプランナーに、是非お声がけ下さい。

注意:
本稿でご紹介した税制や条件等は今後の改正により変更される可能性があります。

(2010年8月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 鈴木浩氏
本部在籍。
衆議院、参議院支店や都心店を担当。
FP1級技能士、宅地建物取引主任者
 
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