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Vol.24 中小企業の新しい事業承継税制が始まりました

Q

品川区で中小企業を経営する65歳のEさん。
「70歳で引退を考えていますが、自社株式の評価額が高く、相続が心配です。今回の新税制も含め、どうしていけば良いか教えてください。」

会社経営 65歳 男性

A

新事業承継税制について

「非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例」が平成20年10月1日以降の相続等について適用されることとなりました。
これらは、法人オーナーの悩みである、円滑な相続における非上場会社の安定的な存続を目的として創設されたものです。従前より、非上場会社のオーナーから叫ばれていた願いがようやく形となったものとも思われます。相続が発生した場合に、ある一定の条件をクリアすれば、非上場会社の株式の発行済株式等の総数の、最大で3分の2までの株式等の額の8割を評価減することにより、相続税の納税を猶予する事が出来る制度です。但し、この新税制の適用を受ける為に様々な制約があり、慎重に検討して対応する必要があると思われます。

新事業承継税制の適用の注意点について

詳しい手続きについては、国税庁ホームページをご覧になって頂き、ここでは簡単に注意点をまとめてみました。

(1)相続開始前に「経済産業大臣の確認」が必要となります。(但し、現状、遺言公正証書により取得した株式を併せると50%超の株式を後継者が有する場合は大臣確認が不要となっています)
(2)相続開始後に「経済産業大臣の認定」が必要となります。
(3)納税が猶予される相続税額及び利子税に見合う担保を提供する必要があります。
(4)本税制を適用後、「継続届出書」を5年間は毎年、5年後以降は3年毎に税務署に提出する必要があります。
(5)継続要件から外れた場合、相続税の全部又は一部について利子税と併せ納付する必要があります。
(6)対象会社は資本金基準又は従業員基準のいずれかを満たした中小企業者であること

等の注意点があります。

資産管理会社は新税制の対象となるのか?

新事業承継税制では、前述の(6)の通り、対象となる中小企業の基準があります。詳しくは中小企業庁ホームページを参考にして頂くことになりますが、新事業承継税制では、資産管理会社等については対象外となっています。但し、次の全てに該当する場合については資産管理会社等に該当しません。

(1)被相続人の死亡日において3年以上事業を行っている
(2)事務所・店舗・工場等を所有し又は賃貸している
(3)常時使用している従業員が5人以上
(4)自己の名義をもって且つ自己の計算において商品販売等の行為を行っている等、事業実態がある

以上の場合は、資産管理会社とならない事から、新事業承継税制の適用対象となりうるものと思われます。事業承継の悩みは単純に解決出来る問題ではありません。本税制は相続の発生時の場合ですが、最善は、遺言・遺言代用信託・生前贈与・会社法の活用・事業会社の再編等を行いながら、計画的に事業承継を行うことをお勧めします。ご不明な点があればお気軽にお近くのりそな銀行までご相談下さい。

(2009年6月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 善家良二氏
宅地建物取引主任者。
現在首都圏地域担当。
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