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Vol.23 任意後見制度とはどういうものですか?

Q

Aさんは世話になっているケアマネージャーから「一人暮らしで親戚もいないようだから任意後見人が必要よ」と言われました。どうすればいいのでしょうか?

大阪市内在住 70代 女性

A

任意後見制度とは

任意後見制度とは、将来ご本人の判断能力が低下した時のために、ご自身の老後の生活について支障が出ないようにプランを考えておき、それを実行してもらうための後見人と呼ばれる人をあらかじめ決めておく制度です。
今は元気だから自分の事は出来るが、近い将来に体が不自由になったり判断能力が低下すると、大事な物を失くしたり詐欺被害にあうなど自分の財産や身の回りのことを誰に面倒をみてもらうか?といった不安を解決する方法として利用が期待されています。2007年度での任意後見契約は約6700件です。

任意後見人はどういうことをするの?

任意後見人の仕事の一つは「財産管理」です。例えば次のようなことを依頼することができます。

(1)大事な不動産の権利書や預金通帳を 預かって管理して下さい。
(2)生活費は預金の中から毎月○万円を 充当して持参して下さい。
(3)病気になったら△△病院に入院 したいのでその手続きをお願いします。
(4)入院中、留守になる自宅の管理や 植木の手入れの手配をお願いします。

そのほか、「継続的見守り契約」により後見人から定期的な電話連絡や自宅への訪問も行なえます。いつでもすぐに、財産管理事務や任意後見事務を行なうことができるよう、ご本人の生活状況を把握し要望を聞きます。亡くなられた後の事務を行なう「死後事務委任契約」なども要望により対応できます。

後見人を選ぶ手続きはどうするの?

任意後見契約は、ご本人と後見人が公証役場に出向き公正証書を作成して締結します。また要望に応じて締結する前述の見守り契約や自分の死後の手続きである死後事務委任契約などは、私署証書で取り交わします。公正証書に基づき法律的な事柄を定めるので、多少難しい言葉遣いや内容になりますが、その内容を理解できるだけの判断能力が必要です。ご本人の考えや希望を聞くために何度か面談も必要ですので、作成には司法書士や弁護士などの専門家の助けを借りると良いでしょう。りそな銀行では専門家への取次ぎサービスも行なっていますのでお気軽にご相談下さい。

なぜ専門家が必要なの?知人ではだめ?

任意後見契約で将来に備えるのは非常に重要ですが、「ご自身の財産を将来にわたって託すに足りる」ような信頼できる人物を自己責任において慎重に選ぶことが肝心です。依頼する内容によって費用負担が違いますから、その点でもお互い納得いくまで話し合いが必要です。現在のところ、公的機関で任意後見を引き受けてくれるところはほとんどありません。

後見が始まるのはいつですか?

任意後見は本人の判断力が低下していなくても、身体の衰え等から財産管理業務を始めて欲しいと本人が要望すれば開始します。本人と後見人との財産管理契約に基づいて本人の意思を尊重しつつ行ないます。また判断能力が本当に低下した場合は、後見人より家庭裁判所に任意後見監督人選任を求める申立を行ないます。選任完了後、任意後見契約の効力が生じ、後見事務が開始します。

法定後見とはどう違うの?

法定後見は、認知症などになってご本人の判断能力が既に低下してしまっている場合、そういった方を守るために家庭裁判所が後見人を選定します。たとえば認知症の親名義の不動産を売却し、老人ホームへ入居する費用に充当する場合や、入院費用の充当のための預金引出などでは、病気の本人が手続きしたり署名ができません。そういった際、法定後見人が本人に成り代わり手続きします。法定後見人をつけるには、家庭裁判所への申立が必要です。申立を受付けると、裁判所は後見手続きが本当に必要か、後見人候補者が後見事務を行なうについて適任かどうか等を判断して職権で選任します。親族が後見人となる場合も多いですが、家庭裁判所に定期的な報告義務があるなど後見人の仕事は楽ではありません。最近の高齢化社会を反映して、2007年度での法定後見の申立数は約2万5000件にのぼっています。

(2009年5月現在)

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今回の回答者
りそな銀行ファイナンシャルプランナー 菅野浩一郎氏
1985年入社。
1級FP技能士。
現在大阪地域担当FP。
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